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#042 円建て金過去最高値、NY金2000ドル突破のポイン‪ト‬ 亀井幸一郎のゴールドボイス

    • Investing

2020年8月の高値水準まで上昇したドル建て金価格。その後いったん下げたものの、ふたたび2000ドルの水準に復帰、高い値位置でホバリングを続けている。ちなみに円建てではドル高円安を受けて最高値をたびたび更新している。

最高値をつけた2020年8月と現在の環境を比較すると、「金融緩和状態」には変化なし。そこに「インフレの高進」と「ウクライナをめぐる深刻な地政学リスク」という、金価格の上げ要因が新たに加わっているところに大きな違いがある。

米国経済に目を転じれば、発表された2月の米国CPI(消費者物価指数)は前月から0.4%上昇して7.9%に。食品とエネルギーを除いたコア指数でも6.4%まで上昇が加速。FRBとしてはやはり利上げに動かざるを得ない。いまのところウクライナ問題は、経済面においては「遠い戦争」で、労働市場は完全雇用の状態にある。しかし、来週発表となる最初の利上げを通過した後、7月あたりから資産回収のステージに移行する予定。緩和マネーが引き潮の流れに移行したあと、マーケットにどのような変化が訪れるか。思わぬ事態にも注意が必要となる。 

2020年8月の高値水準まで上昇したドル建て金価格。その後いったん下げたものの、ふたたび2000ドルの水準に復帰、高い値位置でホバリングを続けている。ちなみに円建てではドル高円安を受けて最高値をたびたび更新している。

最高値をつけた2020年8月と現在の環境を比較すると、「金融緩和状態」には変化なし。そこに「インフレの高進」と「ウクライナをめぐる深刻な地政学リスク」という、金価格の上げ要因が新たに加わっているところに大きな違いがある。

米国経済に目を転じれば、発表された2月の米国CPI(消費者物価指数)は前月から0.4%上昇して7.9%に。食品とエネルギーを除いたコア指数でも6.4%まで上昇が加速。FRBとしてはやはり利上げに動かざるを得ない。いまのところウクライナ問題は、経済面においては「遠い戦争」で、労働市場は完全雇用の状態にある。しかし、来週発表となる最初の利上げを通過した後、7月あたりから資産回収のステージに移行する予定。緩和マネーが引き潮の流れに移行したあと、マーケットにどのような変化が訪れるか。思わぬ事態にも注意が必要となる。 

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