健康談話室 武田邦彦
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平成22年4月26日より配信された「健康談話室」シリーズ(全4回)をまとめて配信します。
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健康談話室(4) 肺がんの原因
「lungcancertdyno.268-(5:08).mp3」をダウンロード
(ここで整理すること:音声が主体です)
肺がんの種類とその割合
腺がんなど 80%(タバコに関係の無いガン)
扁平上皮ガン 20%(タバコと関係の深いガン)
原因として公表されているもの(縦割り発表)
ディーゼル排気ガス 10%(旧運輸省管轄)
アスベスト 8%(旧労働省管轄)
タバコ 20% (旧厚生省管轄)
一般原因 62%(担当省庁無し)
肺がんが急増しているのに、喫煙率は低下を続けています。わたしたちは省庁の利権ではない真なる原因を研究する必要があるでしょう。
(平成24年10月5日) -
健康談話室(3) コレステロールと健康
「cholesteroltdyno.267-(9:15).mp3」をダウンロード
もともと人間の体が自分で作り出すものに「善玉コレステロール」と「悪玉コレステロール」があります。もちろん、体はすべて「善=体に必要」だから作るわけで、それを人間が勝手に「善玉、悪玉」と決めつけたのが混乱の元です。今から30年ほど前までは「コレステロールは悪」と言われた時代もありましたが、ずいぶん厚労省も罪作りですね。
医者はコレステロールが多いと「降下剤」をくれますが、一方ではこの薬が自殺の原因にもなります。医療が「治療」から「予防」に変わるときそこにはまだ医学では未知の世界が横たわっていることを知る必要があります。
・・・・・・ここから音声・・・・・・
1)コレステロールの3分の2は体で作られる(通風の尿酸と同じ)、
2)コレステロールは低い方が良いのではなく、個人個人の最適値がある、
3)病気になっていなければ常にコレステロールは最適値にある、
4)コレステロールは260から280ぐらいは問題なし(今の基準は230以上)、
5)特にコレステロールが低いとガンになる可能性が高い、
6)コレステロール低下薬の市場は5000億円。
(平成24年10月9日) -
健康談話室(2) 朝食は食べる必要があるのか?
「breakfasttdyno.254-(15:41).mp3」をダウンロード
今から20年ほど前、急に「朝食を食べなければいけない」という話がでてきました。それまでは個人の健康のことをあまり政府やマスコミが言わなかったのですが、この頃から、「健康指導」なるものが本格的に登場してきました。
私がやや違和感を持ったのは、もともと歴史的には日本人は一日二食でしたし、朝起きたら田んぼに行って一仕事してから食事を取るのが普通の生活のリズムでした。また動物は普通1日一食で、それも夕刻に取る肉食動物が多いことも私の違和感になりました。
さらにその頃、私は良くフランスに行っていましたが、フランスのホテルに泊まると「コンチネンタル・ブレックファスト」というのがでてきて、パンとコーヒーだけで終わりです。時には、「イギリス海軍士官の朝食」とかいってホットケーキにたっぷりと蜂蜜がかかったものと大量の牛乳を飲まされる事もありましたが、普通は質素な朝食でした。
そこで、栄養学の本を読んだり、先生にお聞きしたりしていると、当時の多くの栄養学の先生は戸惑い「ええ、そこはよく分かっていないのですが」とお答えになりました。その中で比較的しっかりした栄養学の本には、「食事は栄養補給である」という原理原則と、その理由や実験デーアットが書いてありました。
つまり、食事というのは体が栄養不足になり、たとえば肝臓のグリコーゲン濃度が減ると食欲中枢が刺激されて、餌を採ろうとするのが動物だということでした。
つまりたとえばご飯を食べるとそれがブドウ糖まで分解され、それが小腸から吸収されて全身に回る。最短で5分で血中にブドウ糖がでるけれど、余るとグリコーゲンになり、それが肝臓や筋肉に貯蔵される。食事を取らないとグリコーゲンがなくなるまで半日ぐらいなので(約1500キロカロリー)、次に脂肪組織が分解されます。
普通の生活をしていて夕食に美味しいものを食べると寝るときにはまだグリコーゲンが充分に残っていて、寝ている間は基礎代謝に近いエネルギーしか使いませんので、朝起きたときにはまだ肝臓に少しのグリコーゲンが残っているので食欲がないということになります。
最近では、ダイエット、スポーツ科学、それに糖尿病などの研究が進んで、血中のグリコーゲン、グリコーゲンと脂肪の関係、それにインシュリンの変動など詳しく調べられています。研究の結果を簡単にまとめますと、すべてが理屈通りで、食事を取るとグリコーゲンが増えて、しばらく食べないと減るという単純な関係です。
でも、血中の濃度などは肝臓のグリコーゲンの放出量をコントロールしてほぼ一定に保っています。
それとともに、いかがわしいデータも多くあります。たとえば「朝食を食べた子供や学生の方が成績が良い」と文科省や専門家が言っているので、調べてみると、「朝食と成績の関係」しか調べていないのです。ある程度のレベルの学者なら、成績に影響がありそうなこと、たとえば、家庭環境、親の生活のリズム、教育に熱意を持っているか、朝の起床時間などを調べます。
大学生でも「朝食を食べる学生」と「朝食を食べない学生」とでは、平均的には「朝食を食べる学生は、真面目で、自己管理ができる」傾向があり、食べない学生は「毎日 -
健康談話室(1)談話の目的、其の一
「tabaccodanwa01tdyno.236-(9:10).mp3」をダウンロード
「豊かな生活」というのは、ゆったりした家、快適な空間、美味しいご飯、笑いの絶えない家族、信頼できる友人・・・などを言うのでしょう。そしてその中に、「ゆったりした時間」を持つための小道具も必要です。
ほどほどのお酒、香り豊かなコーヒー、紫煙の中の瞑想、湯煙に沈む温泉、そして数人の女性ならケーキと紅茶も小道具かも知れません。
戦後復興、高度成長を経て、私たちが目指したものは、長寿や健康でもありましたし、毎日の生活の豊かさ、潤いでもあったと思います。でも、それは実現しているでしょうか?
まず、第一に「先立つもの」が減ってきました。日本人の平均年間所得はこの15年で460万円から400万円へと大きく減り、さらに年俸10億円を超える経営者も多数出現して、かつてのように「みんな日本人、みんな同じ」ということからギスギスした毎日に変わりつつあります。
節約が必要かなどといっても、節約自身をすることもできない人が多いように感じられますし、まして「家族で旅行」などは遠のいていくばかりです。私たちはなにを夢見て必死にやってきたのでしょうか?
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その中で、欲求不満がそのはけ口を目指すように、「目を三角にして、他人を非難する」という方向に走っていますが、あまり感心したことではありません。世の中が成熟するとともに、私たちは常に穏やかに、ユーモアをもって他人と接することも必要でしょう。
このような小道具の中に、「タバコ」や「ケーキ」、時には「塩辛い干し魚」はあってはいけないのか?私の疑問はそこにあります。もちろん、マナーというのはいつでも大切で、お酒を飲んで暴れたり、人に暴言を吐いたり、女性をからかったり、はては酔っ払い運転をすることは社会的にも禁じられ、人間としても感心しません。
でも、だから「お酒を飲む人にたいして目を三角にして追放する」というのはどうでしょうか? やはり成熟している社会こそ、お互いの自由を認め、他人を尊重し、公衆道徳を守るものではないかと思うからです。
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「クールビズ」というのが世に出てきてからというもの、暑がりの私はネクタイを締め背広を着て、汗だくで町を歩いています。私から見ると「クールビズ」というのは実に野蛮な風習だと思うからです。
第一に服装という個人の問題に政府が口を出すこと、第二に「政府に言ったもらったからネクタイがとれて良かった」などと言う人がいること、第三に「クールビズ」という新しい単語を考案し、流通させるのに政府が60億円以上の税金を払った、ということがとてもイヤなのです。
これこそ「野蛮」を絵に描いたように思います。ときどき、北朝鮮の人が同じような服装をしているのをみて、「ああ、まだ自由がないのだな」と思う日本人が多いのですが、ネクタイ一つ、自分の意思で決められない社会は日本の方なのです。
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タバコを追放しようとしている人は何が目的なのでしょうか? まさか、他人の健康を気遣ってということは無いと思います。医師なら具体的な患者さんを目の前にしていますから、「タバコを止めた方が」と思うのも理解できますが、患者さんを持たない一般の人がなぜタ
カスタマーレビュー
目から鱗が。
なんで、こんなに当たり前の事に、気付かなかったんだろう。物事の考え方に気付かされ、目の前の霧が、次々に晴れていくようです。
武田先生がマスコミから干されていかないよう願うばかりです。