いのちをつなぐ架け橋プロジェクト いのちをつなぐ架け橋プロジェクト
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- 社会/文化
戦争体験記の朗読番組「戦争体験記を読む」と、フィリピンのミンダナオ島にあるNGO「ミンダナオ子ども図書館」からお送りするトークと歌の番組をお届けします。
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奨学生に聞いた震災の状況
《vol.33》
前回お伝えしたように、ミンダナオ島では昨年10月、マグニチュード(M)6超の大きな地震が相次いで発生しました。その後も同クラスの地震が続いています。
MCLの奨学生やスタッフは避難所へ出向いての支援活動を行っていますが、そんな中にも家族が被災した奨学生がいます。10月31日の地震(M6.5)で土砂崩れが発生し、全村民が村外に避難しているというマキララ町バランガイ・バト(バト村)出身のアナミーさんもその一人です。
今回はアナミーさんに、家族や避難所の様子を聞きました。 -
震災の状況(11/11)
《vol.32》
10月16・29・31日と、ミンダナオ島内陸部トゥルナン付近を震源とするマグニチュード6クラスの大きな地震が立て続けに発生しました。この地震でMCLも被災し、子どもたちやスタッフはテント生活をしています(下写真)。その様子と帰省していた奨学生の様子、周辺の被災状況、緊急支援についてお伝えします。 -
戦闘避難民への緊急支援に駆け付けた奨学生たちの声
《vol.31》
ピキットで8月初め、イスラム国(IS)とフィリピン国軍による戦闘が発生しました。
これにより、戦闘地域を流れるプランギ川対岸から600世帯以上がパイドゥ・プランギ地区に避難しているとの情報がピキット福祉局に勤務するMCL理事のグレイスさんから寄せられ、MCLは直ちに戦闘避難民への緊急支援を決定。8月4日と17日の2回、ビニルシートや日本から支援物資として届けられた古着などを携え、避難所へ向かいました。
この支援活動に参加した奨学生のノルハイナさん(ムスリム)、ベビタカさん(カトリック)、エルミーさん(精霊信仰のマノボ族)の3人に話を聴きました。
*ベビタカさん、エルミーさんの話に出てくる「バンサモロ基本法」とは、ミンダナオ島にイスラム教徒による自治政府の樹立を認める法律で、2018年7月26日、ドゥテルテ大統領が署名し成立した。 -
歌って踊って、愛と幸せを分かち合う「ママスコ」に行こう!
《vol.30》
「ママスコ」って、ご存じですか。
フィリピンではクリスマスシーズンになると、近所の家々を回ってクリスマスソングを歌ったり踊ったりして、お金やお菓子などをもらうママスコというイベントをやります。
「物乞いでは?」と言われることもありますが、本当の意味は違うようです。
ジェシカさんとメルボーイさんにママスコの楽しみ方を聞きました。実際にママスコに行ったときの様子も録音してきましたので、その雰囲気もお楽しみください。 -
母たちから聴いたヒロシマ、そしてヒバクシャ
《vol.11》 9条の会 所沢やまぐち編『いのちあり ひかりあり―私の戦争体験―』より、「あしたのために」
今回は、「9条の会 所沢やまぐち」編『いのちあり ひかりあり―私の戦争体験―』の中から、山中茉莉さんの手記「あしたのために」をお聴きいただきます。
本書は、埼玉県所沢市の市民グループ「9条の会 所沢やまぐち」の会員が戦争の記憶を後世に伝えようとまとめたものです。
お聴きいただくのは所沢市在住の被爆者、山中茉莉さんの証言です。
山中さんは現在の広島市西区中広町、爆心地から1.4キロ地点で、母親らとともに被爆しました。
当時まだ2歳だったため、山中さん自身に記憶はありません。けれども、物心が付いたころから、ともに被爆した母親とおばあさま、伯母さまから、8月6日の朝、突如、地獄と化した広島の街の様子を聴いて育ったと言います。
しかし、その後を生きた被爆者にとって、地獄はその日だけで終わりませんでした。山中さんは家族を通じて、被爆者として生きることによる肉体的、精神的苦悩を目の当たりにします。
朗読は「9条の会 所沢やまぐち」会員の森生郁代さんです。 -
戦争の始まりの日の情景、声と音と光の記憶
《vol.10》 9条の会 所沢やまぐち編『いのちあり ひかりあり―私の戦争体験―』より、詩2編
今回は、「9条の会 所沢やまぐち」編『いのちあり ひかりあり―私の戦争体験―』より、2編の詩をお聴きいただきます。
「9条の会 所沢やまぐち」は埼玉県所沢市の南部、山口、荒幡、小手指南の地域に住む市民たち、およそ50人が憲法9条を中心に平和の問題を取り上げて勉強しているグループです。
戦後73年を迎えた2018年、その会員の中から、「自分たちの戦争体験を若い人たちに残しておきたい」という声が上がりました。そこで、戦争の記憶がある20人が当時の生々しい体験を書き綴り、1冊の本にまとめたのがこの本です。
手記を寄せた方々は現在70代から90代。戦時中の庶民の暮らし、子どもの時に受けた軍国主義教育、疎開など一つ一つの体験から、戦争は人々の暮らし全てを巻き込んだ出来事であることが伝わってきます。
その中から、所沢市在住の2人の方が寄せた詩、いしだみちおさんの「ところざわ<昭和十二年>」、中原道夫さんの「記憶の中から」をお聴きいただきます。
いしださんは日中戦争が始まった1937年、昭和12年7月7日の出来事と、少年だったいしださんの見た所沢の光景を重ね合わせました。
中原さんは記憶の中にある少女の嗚咽、B29の残骸、高射砲の破片、部屋にともした裸電球に戦争の姿を浮かび上がらせます。
朗読は、「9条の会 所沢やまぐち」会員の森生郁代さんです。