「100年の歴史と常識にとらわれない…キリンが挑む「エールビール」 市場1割未満 酒税一本化で需要掘り起こしへ」 飲んで「おいしい」と言わせるにはどうしたらいいのか、キリンビールが出した答えとは。「とりあえずビール」の時代が終わり、「やっぱりビール」というおいしさで選ばれるにはどうしたらいいのか。キリンビール・マーケティング担当の立野唯花さんは「キリンの定番としては新しく“エールタイプ”を選択したことで特別感を」と話します。キリンビールは、苦味が強めでクリアな味わいが特徴の“ラガータイプ”のビールが国内のビール市場で約9割を占める中、残り1割にも満たない、豊かな香りと味わいが楽しめる“エールタイプ”のビールに新たな可能性を見いだしました。大事な転換期を迎え、新たなビールブランド「キリングッドエール」を発表したキリン。キリンビールの堀口英樹社長は「未来に向けた、キリンの次世代定番ビール」と話します。大事な転換期の理由は、2026年10月に控えた「酒税一本化」です。発泡酒と第三のビールは7円余り値上がりする一方、ビールは9円余りの値下げになることから、“ビール需要の掘り起こし”を狙っていきます。まず取り組んだのは、ビールへの意識調査。見えてきたのは、消費者の「似たような味でつまらない」「節約疲れを解消する“ぜいたく感あるビール”が飲みたい」という声です。キリンビール・中味開発担当の宮下英理子さんは「『どれも似た味でつまらない』『変わり映えしない』というところは、ビール開発の立場からすると危機感」と話します。そこで今回、「一番搾り」のような、苦味が強め・クリアな味わいで王道の“ラガータイプのビール”ではなく、プレミアムな香りと味わいを楽しめる“エールタイプのビール”の開発を決意。素材や製法をゼロから見直し、前例のないビール造りに乗り出していました。マーケティング担当の立野さんは「キリンの100年以上のビール造りの歴史でも、チャレンジングな中味開発をした」と話します。試飲会では、麦の強みや温度配合などを細かく調整した試作品を数多く用意しました。
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- FrequencyUpdated daily
- Published12 November 2025 at 15:35 UTC
- Length2 min
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