「8語で談じる情報学」平成18年度市民講座 National Institute of Informatics
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平成18年度開催市民講座第3回。国立情報学研究所の研究者が、情報学に関連したさまざまなテーマについてわかりやすく解説します。第3回は「8語で談じる情報学」と題して8回の講座を開催させて頂きました。コーディネーター:北本朝展(国立情報学研究所)
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北岡元「インテリジェンス」
インテリジェンスとは何だろう?
我が国ではスパイや盗聴と言った物騒なイメージが先行しているが、その意味するところはもっと幅広い。移り変わる現実をメモや録画、録音と言った形で切り取った情報、つまり「インフォメーション」から生産されて、皆さんの判断・行動を助けてくれる知識のことだ。
海外旅行しようと思ったときに、情報を集めて行く国を決める。それからその国に関する情報を集めて、観光先や宿泊先を決める。そのとき皆さんは、無意識にインフォメーションからインテリジェンスを生産し、判断・行動に役立てているのだ。それは安保政策を立案・執行しようとする国家でも、企業戦略を立案・執行しようとする企業でも同じことである。
このようなインテリジェンスの世界の最先端に皆さんをご案内しようと思う。舞台は、そもそも「何を知りたいか」や「何を知らなければならないか」が見えにくくなっている現代社会だ。それでは情報を集めようもない!どう対処していったら良いのか・・・。
皆さんのイメージとはひと味違ったインテリジェンスを感じていただければ、と思う。 -
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北本朝展「台風情報」
台風が日本に接近してくると、メディアのニュースは台風情報で埋め尽くされるようになります。現在の位置と勢力、今後の進路の予報、現地での取材活動や実況中継など、台風情報を伝える方法はかなり定型化していますが、情報技術の発展によって、従来とは異なる形式でリアルタイムの台風情報を伝えることができるようになるかもしれません。災害にも関係する重要な情報を、どのように集め、整理して、配信すればよいのか、また過去の記録を現在および将来の対策にどのようにつなげていけばよいのか、といったトピックに関して、情報学の研究者という立場から考えていることをお話します。
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大向一輝「次世代ウェブ」
ここ数年、Webの世界では、ブログやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)といったコミュニケーションツールの登場、検索エンジンを中心とした新しいビジネスの発展など、大きな変化が起こっています。最近は、このような現象を総称して「Web 2.0」と呼ぶこともあります。
この変化は、技術の進歩のみによってもたらされたものではなく、ブロードバンドや携帯電話の普及によってWebを利用する人々が増加したことによって、人々のWebの使い方自体が変化した結果であるといえます。
本講座では、技術・人間の両面から、新しいWebの世界を探るとともに、課題や展望について述べたいと思います。