朗読のアナ 寺島尚正

小酒井不木 「犬神」

 かつて西日本の各地には犬神にまつわる迷信が信じられており、狐憑きのように犬に憑りつかれると、家族まで犬神の筋と呼ばれて地域から特別視され、婚姻などでも特殊な掟にしばられていたそうです。医学博士で日本の探偵小説の黎明期に活躍した小酒井不木が、その犬神信仰を題材に創作した怪奇小説です。