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“勝ちグセ”と“負けグセ”、実は脳が決めていた!?

社会の中で誰が“上”で誰が“下”か。そんなヒエラルキー構造は、学校や職場など至るところに存在していますが、その背後にある「脳の仕組み」は、長らく謎に包まれてきました。沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究チームは、雄マウスを使った実験で、社会的順位の変化と脳内の神経活動の関係を詳しく調査。細いチューブの中で押し合いをさせ、勝敗を繰り返すことで“勝ちグセ”“負けグセ”が生まれる様子を確認しました。勝った経験を持つマウスは次の戦いでも優位になりやすく、敗北経験はその逆を引き起こします。この現象の背景には、特定のニューロンの働きがあることが判明しました。人間のように複雑な社会構造を持つ生物にとっても、こうしたメカニズムが働いている可能性は否定できません。今回は、マウスの行動を通して見えてきた、社会的順位の決定プロセスとその神経基盤に迫ります。