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「夢の風船」ふくらませた‪い‬ Zengyou.Net

    • Religión y espiritualidad

学校というのは、英語でスクールと申しまして・・・「コレ、若ハン、それくらいのこと、わたしらでも知ってますよ」と、明治生まれのかしこいおばあちゃん。ゴメン、知らんかと思うとった。いや、話はこれからなんで、そのスクールという英語の語源は、いったいどういうものかと調べたら、これがなんと!ラテン語で、スコーラというそうな。「なんじゃ、そりゃ」なんじゃて、わたしもわからんから字引でみたら、「余暇」と書いてある。もとの意味からいうとM、スクールはレジャーじゃということになる。「軟弱軟弱!それじゃから、近頃の若いもんは遊び半分で学校行っとる。わたしらのころと大違い!教科書だって、字より絵のほうが多いし、どうも肌に合いませんワ」と、おばあちゃん、気に食わない。しかし、おもしろいね。学校ちゅうところは昔はヒマなときしか行けなんだ。そこで余暇に通う所ということで、スコーラというた。いやホントに、スコーラよもう一度、といいたいですなあ。さて、しつこく、小学校1年の教科書を読みあさっておりますが、きょうご紹介するのは、わたしが一番好きな教科書でありましてじつは、ムスコの一年の時のものなんです。題は「なかよしの き」というの。開いてみたら・・・大きな木の絵が描いてある。ウサギや、ハトや、リスがいて、こどもたちも木にのぼって遊んでます。風船をふくらませて、枝に結んでいるみたいですな。「あれ、あぶないことを・・・」おばあちゃん、本日はかなり批判的。さあ、次のページをみくってみると・・・「ありゃ、まだ、字が出てこん」字より絵をみてちょうだい。ほら、おばあちゃん、どうなってる?「こりゃさっきの木が、飛び上がっとりますぜ、風船で浮いたんやろか。まさか、こんなこと、あるわけないでしょうが」で、やっと6、7ページになりますと、なかよしの木は、大空に舞い上がり、字が出ました。たかい たかい みえる みえるあおい そら くもの うえ次のページになると、さらになかよしの木は空高く宇宙に向かって、わたれ わたれ そらのはしおほしさま きらきらおつきさま にこにこで、最後は、またもとの場所にもどってきて、なんと、さっきまでの風船がパッとまっ白な花にかわって、さいた さいた きれいな はなこれ読んでたら、わたし、涙出てくるの。おばあちゃん、わかる?この風船はねえ、わたしら一人一人の夢の風船なの。それをふくらませていたら、夢は宇宙をかけめぐるわけよ。みんな、なかよくして、他人の風船をこわさんように気をつけたら、世の中もうちょっと明るくなるんじゃないかなあ、という願いがこもってるみたい。他人の夢の風船をチクリとやって喜んでいるわたしたち、もういっぺん、この教科書、読みなおさんといかんなあ。















昭和52~53年にかけてサンケイ新聞婦人面に掲載された「お茶の間説法」の文章です。







「お茶の間説法」(37話分)>> https://www.zengyou.net/?p=5702>>「お茶の間説法」 プレイリスト>>「続・お茶の間説法」 プレイリスト

学校というのは、英語でスクールと申しまして・・・「コレ、若ハン、それくらいのこと、わたしらでも知ってますよ」と、明治生まれのかしこいおばあちゃん。ゴメン、知らんかと思うとった。いや、話はこれからなんで、そのスクールという英語の語源は、いったいどういうものかと調べたら、これがなんと!ラテン語で、スコーラというそうな。「なんじゃ、そりゃ」なんじゃて、わたしもわからんから字引でみたら、「余暇」と書いてある。もとの意味からいうとM、スクールはレジャーじゃということになる。「軟弱軟弱!それじゃから、近頃の若いもんは遊び半分で学校行っとる。わたしらのころと大違い!教科書だって、字より絵のほうが多いし、どうも肌に合いませんワ」と、おばあちゃん、気に食わない。しかし、おもしろいね。学校ちゅうところは昔はヒマなときしか行けなんだ。そこで余暇に通う所ということで、スコーラというた。いやホントに、スコーラよもう一度、といいたいですなあ。さて、しつこく、小学校1年の教科書を読みあさっておりますが、きょうご紹介するのは、わたしが一番好きな教科書でありましてじつは、ムスコの一年の時のものなんです。題は「なかよしの き」というの。開いてみたら・・・大きな木の絵が描いてある。ウサギや、ハトや、リスがいて、こどもたちも木にのぼって遊んでます。風船をふくらませて、枝に結んでいるみたいですな。「あれ、あぶないことを・・・」おばあちゃん、本日はかなり批判的。さあ、次のページをみくってみると・・・「ありゃ、まだ、字が出てこん」字より絵をみてちょうだい。ほら、おばあちゃん、どうなってる?「こりゃさっきの木が、飛び上がっとりますぜ、風船で浮いたんやろか。まさか、こんなこと、あるわけないでしょうが」で、やっと6、7ページになりますと、なかよしの木は、大空に舞い上がり、字が出ました。たかい たかい みえる みえるあおい そら くもの うえ次のページになると、さらになかよしの木は空高く宇宙に向かって、わたれ わたれ そらのはしおほしさま きらきらおつきさま にこにこで、最後は、またもとの場所にもどってきて、なんと、さっきまでの風船がパッとまっ白な花にかわって、さいた さいた きれいな はなこれ読んでたら、わたし、涙出てくるの。おばあちゃん、わかる?この風船はねえ、わたしら一人一人の夢の風船なの。それをふくらませていたら、夢は宇宙をかけめぐるわけよ。みんな、なかよくして、他人の風船をこわさんように気をつけたら、世の中もうちょっと明るくなるんじゃないかなあ、という願いがこもってるみたい。他人の夢の風船をチクリとやって喜んでいるわたしたち、もういっぺん、この教科書、読みなおさんといかんなあ。















昭和52~53年にかけてサンケイ新聞婦人面に掲載された「お茶の間説法」の文章です。







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