19 min

不条理劇ノベーション(1111回‪)‬ 残間光太郎の"闘うものの歌が聞こえるか"

    • Entrepreneurship

シアタートラムにて観劇させて頂いた、日本の不条理劇の第一人者の別役実さん作、加藤拓也さん演出の舞台: "カラカラ天気と五人の紳士"がめちゃくちゃイノベーティブで感動しました



パンフレットにて日本経済新聞社の編集委員の内田洋一さん曰く

"何がおかしいかわからない、けれどおかしい。それが不条理劇だ。



評伝をまとめるため晩年に連続インタビューした私は、何度となくそう聞かされた。そして、何がおかしいかわからないがおかしい笑いには、行きつく先があった。



ほかならぬ人の死である。本来厳粛であるべき死を笑うことができるか"



ここから私は、堤真一さん、溝端淳平さん、藤井隆さん、野間口徹さん、小手伸也さん、中谷さとみさん、高田聖子さんという大好きな俳優の皆様の創られる不条理劇に感動と共に、イノベーションそのものだと思いました。



1、期待とのズレ

 太刀川さんの進化的エラー

2、常識は非常識

 ニーチェの解釈論

3、余白だらけ

 マルセルデュシャンの見る人一人一人の物語



不条理劇の名の通り、こちらが期待する事柄とは、全く違う角度から、セリフや動きや展開がなされていくという意味において



いかに、期待とのズレを生じさせるかというところが絶妙な計算が施されている気がしました。これはイノベーション的には、太刀川さんの進化的思考からすると、進化と適応の繰り返しにおける



期待する状況を裏切るエラーが起きた時に、進化が起きているかもしれない、それが適応を駆逐して行った時に、イノベーションとなり得るということにとてもシナジーがあると思いました



つまり、これまでの行動やセリフが、本当にそうなんだっけ?という問いを発せられるイノベーション状態が常に創り出されているということだと思いました



そして、これまで常識だと思っていたことが、ことごとく覆される経験をすることができる、これまでの常識は本当は非常識なんじゃないか、と解釈を180度変えられる経験をさせられると思いました



それは、まさにニーチェの、真実はない、あるのは解釈元々のみという解釈論そのものであり、これもまた、イノベーティブ思考に直結する経験だなと思いました



さらに、劇中の出来事が、なぜそうなっているのかという、時代や背景、さらには一人一人の名前さえも、ほとんど描かれてこないので



そこは、みてる人たちが想像するしかない世界が広がっててます。それは、まるで、マルセルデュシャンの、アートは見る人がいて完成する、とのとおり



一人一人がいろんな背景や物語を、想像する余白があるということなのだと思いました



だからこそ、なんだかよくわからなかった、ということにもなりえますが、逆にいうと、そこはみんなが想像して完成させる、つまり一人一人の物語にできる余白なのだと



そんなメッセージが込められている気がしました。これはついつい説明しちゃうので、実はとても難しいけど素敵なやり方だなと思いました



ということで

不条理劇は、進化論的エラーを生み出し、解釈で常識をひっくり返し、見るもの一人一人の想像に委ねる余白を設けている、めちゃくちゃイノベーティブな活動だなと思いました



不条理劇にはイノベーションが詰まりまくっている



不条理劇ノベー

シアタートラムにて観劇させて頂いた、日本の不条理劇の第一人者の別役実さん作、加藤拓也さん演出の舞台: "カラカラ天気と五人の紳士"がめちゃくちゃイノベーティブで感動しました



パンフレットにて日本経済新聞社の編集委員の内田洋一さん曰く

"何がおかしいかわからない、けれどおかしい。それが不条理劇だ。



評伝をまとめるため晩年に連続インタビューした私は、何度となくそう聞かされた。そして、何がおかしいかわからないがおかしい笑いには、行きつく先があった。



ほかならぬ人の死である。本来厳粛であるべき死を笑うことができるか"



ここから私は、堤真一さん、溝端淳平さん、藤井隆さん、野間口徹さん、小手伸也さん、中谷さとみさん、高田聖子さんという大好きな俳優の皆様の創られる不条理劇に感動と共に、イノベーションそのものだと思いました。



1、期待とのズレ

 太刀川さんの進化的エラー

2、常識は非常識

 ニーチェの解釈論

3、余白だらけ

 マルセルデュシャンの見る人一人一人の物語



不条理劇の名の通り、こちらが期待する事柄とは、全く違う角度から、セリフや動きや展開がなされていくという意味において



いかに、期待とのズレを生じさせるかというところが絶妙な計算が施されている気がしました。これはイノベーション的には、太刀川さんの進化的思考からすると、進化と適応の繰り返しにおける



期待する状況を裏切るエラーが起きた時に、進化が起きているかもしれない、それが適応を駆逐して行った時に、イノベーションとなり得るということにとてもシナジーがあると思いました



つまり、これまでの行動やセリフが、本当にそうなんだっけ?という問いを発せられるイノベーション状態が常に創り出されているということだと思いました



そして、これまで常識だと思っていたことが、ことごとく覆される経験をすることができる、これまでの常識は本当は非常識なんじゃないか、と解釈を180度変えられる経験をさせられると思いました



それは、まさにニーチェの、真実はない、あるのは解釈元々のみという解釈論そのものであり、これもまた、イノベーティブ思考に直結する経験だなと思いました



さらに、劇中の出来事が、なぜそうなっているのかという、時代や背景、さらには一人一人の名前さえも、ほとんど描かれてこないので



そこは、みてる人たちが想像するしかない世界が広がっててます。それは、まるで、マルセルデュシャンの、アートは見る人がいて完成する、とのとおり



一人一人がいろんな背景や物語を、想像する余白があるということなのだと思いました



だからこそ、なんだかよくわからなかった、ということにもなりえますが、逆にいうと、そこはみんなが想像して完成させる、つまり一人一人の物語にできる余白なのだと



そんなメッセージが込められている気がしました。これはついつい説明しちゃうので、実はとても難しいけど素敵なやり方だなと思いました



ということで

不条理劇は、進化論的エラーを生み出し、解釈で常識をひっくり返し、見るもの一人一人の想像に委ねる余白を設けている、めちゃくちゃイノベーティブな活動だなと思いました



不条理劇にはイノベーションが詰まりまくっている



不条理劇ノベー

19 min