教養・9分でわかる世界の名著

vol.044:愛するということ(エーリッヒ・フロム)

この本「愛するということ」は、エーリッヒ・フロムによって1956年に出版されました。主な内容は、愛が単なる感情ではなく、習得可能な「技術」であるという主張を中心に展開されています。目次には、愛の理論が、人間存在の問題の解決策としての愛、親と子の間の愛、そして兄弟愛、母性愛、エロティックな愛、自己愛、神への愛といった様々な形の愛に分類されています。さらに、現代西洋社会における愛の崩壊とその実践についても考察されており、フロムは愛を規律、集中、忍耐、そして究極的な関心を必要とする能動的な活動として捉えています。