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#44 はたがの王様 - アンデルセン童‪話‬ 箱庭の朗読 - 青空文庫

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 いまからずっとずっとむかしのこと、ひとりの皇帝がいました。皇帝は、あたらしい、きれいな着物がなによりも好きでした。持っているお金をのこらず着物に使って、いつもいつも、きれいに着かざっていました。皇帝は、自分のあたらしい着物を人に見せたいと思うときのほかは、兵隊のことも、芝居しばいのことも、森へ遠乗りすることも、なにからなにまで、きれいさっぱり忘れているのでした。

 いまからずっとずっとむかしのこと、ひとりの皇帝がいました。皇帝は、あたらしい、きれいな着物がなによりも好きでした。持っているお金をのこらず着物に使って、いつもいつも、きれいに着かざっていました。皇帝は、自分のあたらしい着物を人に見せたいと思うときのほかは、兵隊のことも、芝居しばいのことも、森へ遠乗りすることも、なにからなにまで、きれいさっぱり忘れているのでした。

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