ep31-3「観光客の哲学 増強版」(東浩紀さん)-国家と個人の間の”家族”・中間集団・利他・三ちゃんビジネス- アワノトモキの「読書の時間」
-
- Books
「観光客の哲学 増強版」(東浩紀さん)の3回目は、本の内容を酒の肴にさせていただき、話題を拡散していく「こぼれ話」の回。
東浩紀さんの考える「家族」という新しい概念(家族概念の読み直し)から出発。
1.国家と個人のあいだが必要
大きくて遥か遠くにあり概念的な国家(ナショナリズムにつながる)と、個人の努力や責任を強く求める個人主義(資本主義・グローバリズムや新自由主義につながる)という、2つの両極端なものしか依るべき足場がない現代。
マルクスの階級論(階級=奴隷・土地・お金というモノを所有する権利を持つ人達が特権階級となる世の中を変えよう)が力を失った今、人々が依るべき場所をなにか見つけなければならない。
2.「偶然の家族」という開かれた中間集団
その依るべき場所として東浩紀さんが仰る「家族」(一定の強制性、偶然性、拡張性の3つの特徴を持つ)概念は、他の論者の方も仰る「中間集団」の必要性に通じるものだと思います。
血縁主義や家父長制的な、閉鎖的で固定的な家族概念ではなく、偶然性にオープンで少し流動的な存在。そして、その「家族」は、複数あって良い。
3.「利他」から生まれるつながり
また、「三ちゃんビジネス(経営)」(じいちゃん・ばあちゃん・かあちゃんの三ちゃん)を喩えに、「拡大・上昇」を志向するあり方とは違うビジネスや生き方をしていきたいし、我々も実践してきているという話題や、本書の「憐れみ」というキーワードから「思わず助けたいと思ってできるつながり」→「利他」→「伊藤亜紗さん(読書の時間6冊目「利他とは何か」)の視覚障害者の方への自然なサポートから目が見えない人々の世界を教わりつながりができることの意味」など、へ展開していきました。
「中間集団」といえば、我々も東京の神田で小さな中間集団的なもの(足場)を育み出しています。
今後はPodcastの作成だけではなく、本の出版や地域活動などもぼちぼちやっていく予定です。
「スケールする」や「マーケットのニーズが〇〇」といった陳腐なビジネスワードとは無縁に、なんとなく感覚が合いそうな善き人たちと、緩やかに一定距離も保って縛りすぎない関係性での足場づくりを進め、このPodcastでも進捗を共有していきたいと思います。
書籍に関するコメントやご要望も絶賛、お待ちしております。
それではまた、32冊めの読書の時間でお会いしましょう。
「観光客の哲学 増強版」(東浩紀さん)の3回目は、本の内容を酒の肴にさせていただき、話題を拡散していく「こぼれ話」の回。
東浩紀さんの考える「家族」という新しい概念(家族概念の読み直し)から出発。
1.国家と個人のあいだが必要
大きくて遥か遠くにあり概念的な国家(ナショナリズムにつながる)と、個人の努力や責任を強く求める個人主義(資本主義・グローバリズムや新自由主義につながる)という、2つの両極端なものしか依るべき足場がない現代。
マルクスの階級論(階級=奴隷・土地・お金というモノを所有する権利を持つ人達が特権階級となる世の中を変えよう)が力を失った今、人々が依るべき場所をなにか見つけなければならない。
2.「偶然の家族」という開かれた中間集団
その依るべき場所として東浩紀さんが仰る「家族」(一定の強制性、偶然性、拡張性の3つの特徴を持つ)概念は、他の論者の方も仰る「中間集団」の必要性に通じるものだと思います。
血縁主義や家父長制的な、閉鎖的で固定的な家族概念ではなく、偶然性にオープンで少し流動的な存在。そして、その「家族」は、複数あって良い。
3.「利他」から生まれるつながり
また、「三ちゃんビジネス(経営)」(じいちゃん・ばあちゃん・かあちゃんの三ちゃん)を喩えに、「拡大・上昇」を志向するあり方とは違うビジネスや生き方をしていきたいし、我々も実践してきているという話題や、本書の「憐れみ」というキーワードから「思わず助けたいと思ってできるつながり」→「利他」→「伊藤亜紗さん(読書の時間6冊目「利他とは何か」)の視覚障害者の方への自然なサポートから目が見えない人々の世界を教わりつながりができることの意味」など、へ展開していきました。
「中間集団」といえば、我々も東京の神田で小さな中間集団的なもの(足場)を育み出しています。
今後はPodcastの作成だけではなく、本の出版や地域活動などもぼちぼちやっていく予定です。
「スケールする」や「マーケットのニーズが〇〇」といった陳腐なビジネスワードとは無縁に、なんとなく感覚が合いそうな善き人たちと、緩やかに一定距離も保って縛りすぎない関係性での足場づくりを進め、このPodcastでも進捗を共有していきたいと思います。
書籍に関するコメントやご要望も絶賛、お待ちしております。
それではまた、32冊めの読書の時間でお会いしましょう。
30 min