宿舎4階にて。

第86回【小説『青い春を数えて』を語ろう─ルサンチマンを感じる自分を見つめなおすこと(「赤点と二万」)】

今回は武田綾乃の短編集『青い春を数えて』より「赤点と二万」を扱います。自分がした労力と同じだけのものを他人にも求めたいという悩みは,時に他人をズルいと断罪して攻撃することにつながる。あなたの考えるズルはズルなのか?それともルサンチマンの表れか?自分の内面に目を向け,ときに傷つくことで人は成長するのだと思います。

▼今回扱った書籍

『青い春を数えて』

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▼あらすじ

「入試に生物は使わないから」と生物の定期テストでは毎回赤点をとっては補修をやっている辻脇。そして同じクラスの優等生長谷部君。しかしある定期テストで長谷部君は赤点をとり,辻脇とともに補修を受けることになるのであった。長谷部君がもつ等身大の悩み,一方で月謝二万円で買える個別指導の先生がくれる大人の優しさの合間で,辻脇は自分の生き方を考える。

▼今回の目次

0:00 「赤点と二万」から自分がした労力よりも少ない力で物事を成し遂げてしまうような人間に対するエゴを分析します。

2:04 努力は報われるべきである。

7:01 推薦入試はズルいと思う?(辻脇の考えるズル)

15:10 お金がある家,イケメンはズルいと思う?(長谷部の考えるズル)

21:40 どちらのズルについても世界は非情である。生まれながらの差は自分に変えることができないし,ズル賢く生きる人間の方が生きやすかったりする。

34:05 辻脇は長谷部の考えるズルに触れて,「ズル」に対する見方が広がったと考えることができる。

▼「宿舎4階にて」とは?

文系大学生「谷」と理系大学生「大原」のユニットによるPodcast番組。同じ大学に通い、同じ宿舎の4階で出会った二人が、日々の「読書と葛藤」を語ります。

毎週日曜21時・水曜21時に配信中!

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