ポッドキャストや音声配信に挑戦する際、最初に悩むことの一つが「マイク選び」ではないでしょうか?「どんなマイクが良い音で録れるんだろう?」「ノイズを減らすにはどうすればいいの?」そんな疑問や不安を抱えている方もいるかもしれません。
私自身も、ポッドキャストを4〜5年続ける中で、マイク選びや音質について様々な試行錯誤を繰り返してきました。時には、「そんなにマイクにこだわる必要はないんじゃないか?」と自分に言い聞かせたこともあります。
しかし今回、色々な思いを経て、以前使っていたボイスレコーダーTascam DR-07X (タスカム DR-07X)を改めて使って収録をしています。この記事では、私がなぜTascam DR-07Xに戻したのか、これまでのマイク選びや音質改善の試行錯誤、そしてポッドキャスト運営で見えてきたことについて、実体験を交えながらお話しします。
あなたのマイク選びや音声収録のヒントになれば幸いです。配信機材のまとめは、以下からどうぞ。
音声内目次
00:00 収録マイクをTascam DR-07Xに戻した理由 00:38 マイクへのこだわり不要論から戻した葛藤 00:59 Tascam DR-07Xでの収録を再開した経緯 01:30 過去と現在のマイクに関する考え方の変化 02:11 普段使っているマイクの難点(ガラガラ感、音割れのような聞こえ方) 04:25 普段のマイクで感じるガラガラ感とリップノイズの問題 05:54 過去に試行錯誤した音質改善への取り組み 07:43 普段のダイナミックマイクとTascam DR-07Xの比較 08:29 過去に徹底的に試した音質改善策の知識 08:44 音質改善に最も重要なこと(環境音のない部屋) 09:04 試した様々な防音・遮音方法(ダンボール、毛布など) 09:28 マイクとの距離の重要性 10:05 マイクアームの設置位置(上から vs 下から)とリップノイズの関係 11:36 真正面 vs 斜めからのマイク設置 12:02 ポップフィルターの比較(布製 vs 金属製) 13:07 金属製ポップフィルターの使い勝手の悪さ 13:32 このポッドキャストやブログが検索で来られる話 14:27 他に多い検索キーワード(遮音・防音ボックス) 15:54 現在は編集でのデジタル加工で割り切っていること 16:09 毎日試行錯誤していた過去の配信活動 16:36 現在の「気にしても無駄」という結論とTascamへの回帰 16:51 Tascam DR-07Xのデメリット 17:53 録音停止トラブル 19:09 PC接続の手間 21:36 ASMR向けマイクとしての需要と検索流入 22:11 特化型番組のメリットとYouTube・ブログとの共通点 22:31 聞かれることの重要性とメイン番組の再生数減少 23:34 声に偏る世界線が需要から探されている強さ 23:44 収益化への可能性と気づき 24:04 この番組を続ける意味 24:10 放置しても聞かれ続けるTascam DR-07Xコンテンツ 24:41 長期間検索で来られるコンテンツの価値 27:20 再生数減少の理由(放置と他の要因) 27:41 Apple Podcastに取り上げられたことの影響力 28:11 再生数を増やすための対策(Apple Podcastへのアピール) 28:23 リスナーからのコメントや要望の受付方法(Spotifyなど)
なぜ今、Tascam DR-07Xに戻したのか? ポッドキャスト音質の悩みと好み
ポッドキャストを始めた当初、私は単純に自分の好きな音で収録できるマイクとして、Tascam DR-07Xを使っていました。このマイクは、良くも悪くも「リアル」に近く、自然な音で録れると感じていたからです。
蝉、風鈴、敢えての環境音「夏を感じる?」ポッドキャスト。TASCAM DR-07Xレビュー&録音テスト | 声に偏る世界線
しかし、ポッドキャストを続ける中で、「リスナーにとっての聞きやすさ」をより意識するようになりました。特に、車の中や騒がしい環境で聞く場合、一部のコンデンサーマイク(Tascam DR-07Xはこちらに含まれる傾向があります)は環境音を拾いやすく、かえって聞き取りづらくなることがあります。
そんな考えから、一時的に普段の収録ではダイナミックマイクを主に使うようになりました。もちろん、ダイナミックマイクにも製品として優れたものはたくさんありますし、聞く人側の視点に立つと、騒がしい環境でも声が聞き取りやすいというメリットがあります。
ダイナミックマイク使用中に感じた個人的な悩み
私が普段使っていたダイナミックマイク(主にFifine製のK688など)は、製品自体は良いのですが、個人的にはどうしても音質が好みに合いませんでした。特に、自分の低い声が強調されすぎて、まるで音割れしているかのように聞こえてしまう感覚があったのです。(実際に音割れしているわけではないのですが、そう聞こえてしまう気がしました)。
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「好きではない音」で話し続けるのは、やはりストレスを感じるものです。そういった個人的な感覚も相まって、「やっぱりTascam DR-07Xの音が好きだな」「本当にダイナミックマイクの方が聞きやすいのかな?」という気持ちが再燃しました。
音質改善への果てなき試行錯誤:環境、距離、マイクの向き
マイク選びだけでなく、ポッドキャストの音質を少しでも良くするために、私は本当に様々なことを試しました。
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最も重要なのは、やはり収録環境です。どれだけ高価なマイクを使っても、うるさい部屋で収録すればノイズは乗ります。理想は環境音のない静かな部屋で収録すること。これは揺るぎない大前提です。
もちろん、誰もが防音室を用意できるわけではありません。私もかつては、毛布をカーテンのようにしたり、クローゼットの中で収録したりと、様々な「工夫」を試しました。中には、ダンボールの中に頭とマイクを突っ込むという、今思えば馬鹿げた試みも(これは反響して逆効果でした!)。
環境の次に重要だと感じているのは、マイクとの距離です。マイクに適切に近づくことで、声がしっかり拾われ、相対的に環境音が入りづらくなります。私個人の表現では「空気を挟まないようにする」イメージです。
さらに、驚くかもしれませんが、マイクの角度や向きも音質に影響します。特にリップノイズ対策としては、マイクを上から口元に向けるのが効果的だと感じました。これは、唾液が溜まりやすい口の下部からマイクの距離が離れること、そして上顎や歯といった「遮蔽物」が間に入ることで、特定のノイズを軽減できる可能性があるからです。ただし、声質の聞こえ方としては下からの方が良いと感じることもあり、まさにジレンマでした。真正面から狙うのも個人的には好きです。
ポップフィルターや風防も試しました。安価な布製のものから金属製のものまで比較しましたが、当時の耳では大きな差は感じられませんでした(今はもっと違いが分かるかもしれません)。
結局、たくさんの試行錯誤を経て、ある程度割り切って音声編集ソフトによるノイズ除去に頼る時期もありました。多少声質が変わっても気にしない、という判断です。
Tascam DR-07Xの隠れた?デメリット:録音停止と接続の手間
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- Published5 July 2025 at 15:22 UTC
- Length31 min
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