ネイティブが普段よく使う、句動詞のつながった発音が分かると聞き取れる範囲がかなり広がります!
こんにちは、発音ディレクター Dr. Dです!
海外の番組やYouTubeを観ていて、「簡単な表現ほど聞き取れないな」と
感じたことはありませんか?
例えば、「We should get it done before we run out of time」
“done” や “time” など、部分的には聞き取れるけど、
その前後のつながった言葉が全然聞き取れない。
字幕を見てみたら、こんな簡単なことを言っていたのかと驚愕する。
こういう経験をされた方はきっと大勢いらっしゃると思います。
独立して発音される単語は聞き取れても、Phrasal verbs と呼ばれる
英語では使用頻度の高い「句動詞」(動詞と副詞の組み合わせて、単語2、3個で一つの意味になるもの)が、つながって発音されるせいで
聞き取れないことが多いんじゃないかなと思います。
そこで今回は、ネイティブが普段よく使い回す「句動詞」を取り上げて
発音練習を行い、リンキングのパターンをつかんでいきましょう。
またこれらのフレーズは日常でそのまま使うこともできるので、
ぜひ体に覚えさせておきましょう!
フレーズ発音を練習する前に、英語を発音する時の大事なことをお伝えします!
英語を発音する時は喉奥を開きます。
そうすることで英語らしい響きを持った発音になります。
日本語を発音する時の声で英語を発音しても、伝わりにくい発音になってしまうので要注意です。
① あくびをする
まずは、思いっきりあくびをしてみてください。喉の奥がグッと開く感覚、わかりますか?これが「喉を開いた」状態の基本です。
② 軟口蓋(ソフトパレット)に息を当てる
口の上あごの奥の柔らかい部分(軟口蓋)に息を当てるように、「Hah, Hah, Hah」と発音してみましょう。息が抜けるような、深い声質に変わるはずです。
③ 喉を脱力させ、音程を下げる
②の状態のまま、喉の力を抜き、音程を少しずつ下げるように「Hah↘︎, Hah↘︎, Hah↘︎」と言ってみましょう。
④ この状態で声を止めずにフレーズを発音します。
We should x3
get it done x3
before x3
we run out of time x3
We should get it done before we run out of time
このフォームが英語の基本です。この声でこれから
「ネイティブがよく使う句動詞」の発音練習を行います。
1. Break it down (要約する)
/brei kih daun/
Can you break it down for me?
(もっと端的に言ってください)
/kan yoo brei kih daun for mee/
・breakの /k/ はitと同化する
・itの /t/ はdownの /d/ と同化する
2. Bring it up (持ち出す)
/bring-ih dup/
I didn't want to bring it up,
(言いたくないけど)
/ai di dun wa na bring-ih dup/
・didn’tが /din/ の様に省略されることも多い
・want toは当然 /wa na/
・bringの /ng/ は it と同化する
・it の /t/ はフラッピングする
but we need to talk about it.
(話さなきゃ)
/but wee nee tu tah ka bau dih/
・butの /t/ は発音されないことも多い
・needの /d/ と to が同化する
・talkの /k/ はaboutと同化する
・aboutの /t/ はフラッピング
3. Call off (中止にする)
/kah lahf/
We got to call off our trip.
(今回の釣行はキャンセルです)
/wi ga da kah lahf aur trip/
・gotの /t/ は to と同化する
・callの /l/ は off と同化する
・offの /f/ は our と同化する
・ourの母音は曖昧化して /er/
Because of rough sea conditions.
/bi kah zuv ruf see kun di shunz/
(海が荒れています)
・becauseの /z/ は of と同化する
・sea と con はつなげる
4. Carry out (実行する)
/ka ree aut/
We are still going to carry out our plan.
(それでもプランは実行します)
/wer stil go na ka ri aut aur plan/
・we are がくっついて /wer/ と発音される
・going to は当然 /go na/
・carry out は /y/ でつながる
・out の /t/ はフラッピング
5. Come up with (思いつく)
/kum up with/
I can't come up with anything.
(何も思いつかない)
/ai kant kum up with e ni thing/
・can’t の /t/ は止める
・come の /m/ はupと同化する
・up の /p/ は withと同化する
・with の /th/ は anyと同化する
6. Get along with (うまくやる)
/geh da lahng/
You should get along with your co-workers.
(同僚とうまくやってね)
/yoo shud ge da lahng with yor kou wer kerz/
・shouldの /d/ は発音しない
・get の /t/ はフラッピング
・alongの /ng/ は舌で弾かない
・withの /th/ はyourと同化する
7. Make up (でっちあげる)
/mei kup/
I made up an excuse for being late.
(遅刻した理由をでっちあげた)
/ai mei dup an-eks kyooz for beeing leit/
・medeの /d/ はupと同化する
・anの /n/ は exと同化する
・beingの /ng/ は舌で弾かない
・lateの /t/ は舌で弾かない
8. Put up with (耐える)
/pu dup with/
I can’t put up with his snoring.
(彼のイビキには耐えられない)
/ai kyant pu dup with hiz snor ing/
・can’tの /t/ は舌で弾かない
・putの /t/ はupと同化する
・upの /p/ はwithと同化する
・with his のhが濁って /wi thiz/
9. Use up (使い果たす)
/yooz up/
He used up all the milk.
(彼は牛乳を全部使い果たした)
/hi yooz dup ahl tha milk/
・usedの /d/ はupと同化する
・upの /p/ はallと同化する
・allは舌を弾かずに /ao/の様に発音する
10. Work out (うまくいく)
/werk aut/
I hope everything works out for you.
(全てうまくいくことを願っています)
/ai houp ev ri thing werks saut for yoo/
・hopeの /p/ は evと同化する
・thingの /ng/ は舌で弾かない
・worksの /s/ はoutと同化する
・out の /t/ は舌で弾かない
どうですか?今日取り上げた10個の句動詞とその例文ですが、
全て滑らかに発音することが出来ましたか?
こういう練習を繰り返すことで、つながった状態の発音に慣れていきます。
そして一つでもスムーズに発音できるフレーズを日々増やすことで、
徐々にネイティブの話す、早くつながった英語が聞き取れる様になります。
私も毎週この様な発音練習できる動画を更新しますし、
また過去動画も500くらいありますので、それだけでもたっぷり練習できます。
そして自分だけで練習してても合っているかどうかわからずに不安という人は
ぜひ発音コースでトレーナーをつけて3ヶ月間くらいかけて発音の基礎を学んでみてください。
そうすると今後の練習がものすごく捗ります。
発音がよくなると一気に成長できる理由を前回の動画でお話ししましたが、
要するに、発音がよくなるとネイティブが話した言葉をそのまますぐに再現できるので、
一瞬で言葉を体得することができる様になるわけです。
それと同時に聞き取れる範囲もどんどん広がります。
そういう状態を目指して頑張ってみてください!
Information
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- FrequencyUpdated Weekly
- PublishedSeptember 2, 2025 at 10:00 PM UTC
- Length23 min
- RatingClean