第三部のポイント
大企業を蝕む「挑戦できない病」
高すぎるプライドが、挑戦を殺す
社内でウケる企画は、市場でウケない
おはようございます。時刻は朝の6時を回りました。 ビジネスの夜明けを告げる「夜明けの戦略会議」。 パーソナリティーの小島です。
さて、三部作でお届けしてきた「商売で起死回生はするな」というテーマも、本日が最終回です。 第一部では「起死回生という幻想」、 第二部では「成功企業が持つ、挑戦の仕組み」についてお話ししました。 キーワードは「小さな失敗を繰り返せる環境」でしたね。
最終回の本日は、「大企業が陥る、挑戦できない病」というテーマでお話しします。
優秀な人材が集まり、資金も豊富な大企業。 それなのに、なぜかイノベーションがなかなか起きない。 不思議に思ったことはありませんか。
その原因の一つは、組織が大きくなるほど、増えていく「社内手続き」です。 一つのアイデアを形にするために、幾つもの部署の承認が必要になり、 稟議書を回している間に、市場のタイミングを逃してしまう。
もう一つの、より根深い問題は、人の「プライド」です。 肩書きが大きくなるほど、失敗を恐れるようになります。 「あの部長が始めた事業が失敗した」と後ろ指を指されたくない。 そのプライドが、挑戦へのブレーキとなってしまうのです。
そして、最も皮肉なのが「社内プレゼン」です。 頭のいい人たちが、完璧な資料を作り、役員たちの前で見事なプレゼンをする。 社内で賞賛され、役員たちのお墨付きをもらって、鳴り物入りでスタートした新規事業。 しかし、その多くが上手くいきません。
なぜか。 それは、社内の論理と、市場の論理が全く違うからです。 社内の役員を説得するために作られたロジックは、 必ずしも、お金を払ってくれるお客様の心には響かない。 むしろ、「役員のお墨付き」という安心感が、市場の厳しい反応から目を背けさせてしまうことさえあるのです。
起死回生の一発逆転に頼らず、 社内の評価を気にしすぎず、 お客様の反応を素直に受け止め、 小さな失敗を繰り返しながら、何度でも挑戦する。
この文化をどうやって作っていくか。 まずは、あなた自身のマインドセットから変えてみませんか。 そして、あなたのチームから、会社を潰さない程度の、小さな挑戦を始めてみませんか。 その一歩が、会社の未来を変えるかもしれません。
最後に一つご提案です。
企業の論理から脱する策は、クレームです。あなたの会社に届くクレームや問い合わせを泥臭く分析し、事業の起点にしてください。
上司が何言おうが「お客様はこう言っています!」とプランの正当性を訴えることができます。
三日間にわたり、お付き合いいただき、ありがとうございました。 「夜明けの戦略会議」、お相手は元苦情係の小島でした。
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情報
- 番組
- 頻度アップデート:毎日
- 配信日2025年8月25日 21:00 UTC
- 長さ3分
- 制限指定不適切な内容を含まない