15日、東京みやこ・後楽園ホールにて全日本プロレス『第12回 王道トーナメント【準決勝・優勝決定戦】』が開催。今月7日に亡くなった長尾一大心(ながおたいしん)さんの追悼セレモニーが行われた。 長尾さんは北海道・釧路市出身の2003年9月13日生まれ。2024年10月22日のデビュー時には164cm・75kgとジュニアヘビー級の体型であり、柔道の他に中学までアイスホッケーをやっていたというプロレス界では一風変わったスポーツ歴を持っていた。 後楽園ホールでのデビュー戦後には「まず世界ジュニアを獲りたいです。最年少(での戴冠)を目指したいです」と展望を語り、目標とする選手の名を聞かれると「目標とするレスラーはいません。僕は唯一無二を目指していきたいと思います」と即答する大器の片鱗を見せていた。 だが5月3ついたち全日本プロレス道場付近の路上で長尾さんと巡業バスが接触。横浜市内の病院に運ばれ治療を開始した。腹部が圧迫されたことによる外傷性ショックによって集中治療室で予断を許さない状況となり、9月6日早朝に容態が急変。9月7日に敗血症により亡くなった。 再発防止策として、外部の運転手への委託により運行していた巡業バスを、事故発生後は外部のバス運行会社に委託する形に変更することに。またバスの乗降は周辺を十分確認し、安全の確保を第一での運行を徹底する形へ。本案件は日本プロレスリング連盟に報告を行い、周知啓蒙する形となった。 人懐こい性格や愛嬌で先輩たちに可愛がられ、ひたむきに上を目指す長尾さんはファンから強く愛されており、長尾さんの訃報にはプロレス界に衝撃が走った。選手たちだけでなくファンも心の整理がつかない中で開催された今大会では長尾さんの献花台が用意され、試合開始前には追悼セレモニーが行われた。 この日の出場選手たちは、長尾さんのコスチュームカラーであった緑のリストバンド等を身に着けて登場。 リング上には選手会長である宮原健斗が長尾さんの写真を持って、長尾を“先輩”として慕っていた鈴木秀樹が御遺骨を持って登場。ファンのすすり泣く声がこだまする中で追悼の10カウントゴングが鳴らされ、観衆は大・一大心コールで見送った。 今大会のメインイベントでは、宮原健斗が歴代最多3度目の王道トーナメント優勝。
情報
- 番組
- 頻度アップデート:毎日
- 配信日2025年9月15日 9:38 UTC
- 長さ3分
- 制限指定不適切な内容を含まない