新型コロナワクチンの国内での接種が進んでいます。11月19日時点での2回接種率は、75.8%となっており、満12歳以上が接種対象となっています。気になるのが、対象年齢に満たない子どもへの接種についてです。 11月15日に開かれた、国の厚生科学審議会では、5歳~11歳へのコロナワクチン接種対象拡大について、海外の例も取り上げながら、審議されました。アメリカでは10月29日に、5歳から11歳の子どもへの接種に対して、ファイザー社ワクチンの緊急使用許可が承認されました。日本においても、11月10日にファイザー社ワクチンの薬事申請が行われています。審議会に参加した専門家の意見では、「アメリカの感染率と日本の感染率は違う」という意見や、「予防の観点からは選択肢としてあったほうが良い」などの意見も出されました。 お子さんをお持ちの方は、子どもがコロナワクチンを接種すべきか、気になることと思います。この疑問について、大阪府済生会中津病院の安井良則医師は、学校などの集団感染が容易に起こりやすい場所では、接種しておいたほうが安心できるとしています。家庭内や地域での感染は、子どもが流行の発端になる可能性もあるためです。また、集団の中には、基礎疾患をもっている方がいる可能性も否定できないとした上で、周囲が接種することにより、ワクチンを打てない人を守ることも大切と述べています。 一方で、ワクチンを子どもに接種するのをためらう方も、いらっしゃると思います。安井医師は、「子ども一人一人の接種によるメリットは大人ほどではない。入院予防効果、重症化予防効果などは、高齢者などに比べると、子どもは重症化するおそれが低く、メリットがうすいと考えられるためです。しかし、子どものワクチン接種は、社会全体を流行から守り、集団免疫をつけるためにも必要ではないか」としています。お子さんへの接種は、個人のメリットと地域社会などへのメリットを考える必要がありそうです。接種をどうするか、お子さんも含めた家族で考えてみてはいかがでしょうか。
Information
- Show
- PublishedNovember 22, 2021 at 6:20 AM UTC
- Length3 min
- RatingClean