朗読のアナ 寺島尚正 roudoku iqunity
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- アート
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ラジオアナウンサーは言葉を読み語る表現者。
文化放送から、四十年にわたってリスナーに語りかけている寺島尚正アナウンサーがさまざまな作品を朗読します。
その声が紡ぎ出す物語に耳をすませ、語りから無限に広がる想像力、日本語の奥深さをご堪能ください。
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山本周五郎 「粗忽評判記」
山本周五郎の滑稽ものには、ときおり粗忽者が登場します。この短編には幾人もの粗忽者が登場しますが、舞台が落語の長屋と違い堅苦しい作法にしばられた武家社会だけに、ひと味違う可笑しみがあり、劇的な役割を果たすことになります。
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渡辺温 「恋」
夏の休暇で海辺のホテルを訪れた女優は、そこで見かけた男性に一目惚れします。互いを知っていく二人は、不思議な縁で繋がっていました。昭和モダニズムの頃に、新時代の感性を取り入れた作品を発表した渡辺温の短編です。
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岡本綺堂 「百物語」
人々が夜に集まって怪談を語り合う百物語。そこで語られる怪談だけでなく、百物語という催しそのものが、不穏で猟奇性を帯びて感じられます。上州の若侍たちが山寺で行った百物語の最中に、不思議な女があらわれます。それは妖怪でしょうか、なにかの予兆だったのでしょうか。
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吉川英治 「日本名婦伝 小野寺十内の妻」
赤穂藩浅野家の小野寺十内は文武に優れ、京都留守居役を務めながら愛妻とともに初老をむかえました。そのまま何事もなければ悠々自適の老後となるところでしたが、松の廊下の切腹事件が起こり、夫婦の晩年は一変します。それぞれの本分を尽くした夫婦の物語です。
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薄田泣菫 「春の賦」
明治から戦前の昭和に詩人として一時代を築いた薄田泣菫は、味わい深い随筆でも人気でした。人生の晩年に春を感じて心に浮かぶさまざまな思いを、詩人らしいフレーズを織り交ぜながら、訥々とした語り口で浮かび上がらせます。泣菫は春にまつわる作品が多く、春の甲子園の2代目大会歌「陽は舞いおどる甲子園」の作詞家でもあります。
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山本周五郎 「一人ならじ」
主人公は合戦の最中に、まさに身を捨てた激烈なやり方で味方の攻撃を支え戦を勝ちに導いたものの、評価をされないばかりか陰で嘲られるような境遇に陥ります。彼には出世よりも貫きたい武士の道があり、意外なところに理解者がいました。
カスタマーレビュー
美しい日本語
美しい日本語で聴かせていただき、本当にありがたいポドキャストです。繰り返し楽しんでおります。藤沢周平や宮部みゆきなど、深味のある時代小説をこの声で聴きたいです。読んでいただければ本当に嬉しいです。
心が落ち着く、素晴らしい
とてもよい声でリズムも良くて聴きやすくてなんとも心が落ちつきます。どなたかも書いていましたがずっと続いて欲しいです。ポッドキャストはダウンロードしておいて聴けるので便利です。私の大好きな山本周五郎の「寝ぼけ署長」を寺島さんの朗読で是非聴きたいです。
本当に聴きやすい
最近聴き始めましたが、より一層没入感が出る程素晴らしい朗読にとても心を惹かれました。私自身、これを聴いている方々よりおそらく小説に疎いこともあり、個人的な意見ではありますが、各作家のいわゆる代表作も読んで欲しい気持ちもあります。