残間光太郎の"闘うものの歌が聞こえるか" kotaro zamma
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イノベーションで世界をよりよく変えていこう、という闘う人々を応援するチャネルです。スタートアップや大企業、音楽家やアーティストなど、様々なイノベーターのビジョン、考え方、パッションを是非是非、全身で感じてください!
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半分目をつむりながら走り出すノベーション(1125回)
田んぼの真ん中にあるホテル「スイデンテラス」を仕掛け、年間6万人を呼び込むなど数々の地方創生を実現しているSHONAIの山中大介社長の言葉に震えました
"多くの人って100%完璧な状態になったらやろうと思うんすよ
なんだけど、それだと何も始まらなくて、いかにその不完全な状態から、それでもある種半分目をつむりながらスタートできるかってのがすごく重要で
農業なら農業、観光なら観光やっていくと、狼煙が上がるんすよ、狼煙が上がると誰かが見つけてくれるんすよ
ほとんどの人たちは狼煙を上げられないんすよ、やっぱりリスクがあって怖いから、未来が不確実だから"
ここから私は思いました
1、Fast Fail
2、三木清さんの失敗は彩
3、ネルソンマンデラさんの立ち上がることそ栄光
イノベーションの世界でよく言われるFast Failを思い出しました。リスクがある中で、早く失敗しながら軌道修正をしていく方が、早く適切なゴールに辿り着くことができるという考え方です
なかなか大企業などでは、さまざまな人々からのレビューが入ってきて、市場調査などに時間をかけてしまうケースが多くなるということも、ままあるものとも思います
山中社長は、さらには賛同者がほとんどいない中で、賛同者を見つける苦労をされて、そして壁を突破してきたというのは、溢れるパッションの力が本当に強いイノベーターそのものなのだなあと感動しました
こういったマインドセットを身につけるには、自分自身の中に哲学を持つということもとても大切なのかなともおも思います
三木清さんの、人生のゴールは成功ではなく幸福である、失敗は人生の彩りの一つ、という考え方は、自分自身、挑戦する気持ちを支えてくれる、とっても好きな考え方です
そして、もう一つ、私の座右の銘でもあるのですが、ネルソンマンデラさんの、最も輝かしい人生とは一度も転ばない人生ではない。転ぶ度に起き上がり続ける人生である"という言葉も
人生自体のリーンスタートアップ的な考え方だなあと、何度も投獄されながらも、奴隷解放を叫びつづけて実現された生き様に、かくありたいなあと、そんなふうに思います
山中社長の言われる不完全な状態から半分目をつむりながら走り出すのは、イノベーターマインドやスキルが詰まりまくった至極の言葉だなと、改めて思わせて頂きました
半分目をつむりながら走り出すノベーション
そんな話をしています^ ^
参考:テレビ東京 カンブリア宮殿 2024年4月18日放送 地方に眠る魅力を再発掘 "まちづくりベンチャー"の挑戦 https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/smp/backnumber/2024/0418/ -
”黄色い家”ノベーション(1124回)
ブランチbook大賞2023の川上未映子さん著の"黄色い家"から、衝撃を受けました
主人公の少女の言葉曰く
"つまり今日を生きて明日もそのつづきを生きることのできる人たちは、どうやって生活しているのだろう。
そういう人たちがまともな仕事についてまともな金を稼いでいることは知っている。
でもわたしがわからなかったのはその人たちがいったいどうやって、そのまともな世界でまともに生きていく資格のようなものを手に入れたのかということだった"
ここから私は思いました
2、ユクスキュルさんの環世界
1、それぞれの正義
3、ローティさんの感情教育
"十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める"というところから始まる物語ですが
虫や木々とは全く違う世界を生きているというユクスキュルさんの環世界の話がありますが、それどころか同じ人間、同じ日本の中でも、全然違う世界の見え方をしている、ということに大きな衝撃を受けました
そしてその自分の生きる環世界においては、レミゼや進撃の巨人のように、自分の正義を貫きながら、真摯に生きようとしている人がいて、それが別の環世界からは、全く同じようには見えないということがあるということを改めて教えて頂きました
それを環世界に生きる私は、別の環世界を生きる人たちが実は身近にもいるというこたを知る必要があって、それを当事者の感情と共に分からせてくれたのは
ローティさんが言われるところの、感情教育として、小説を媒介として、知らない環世界のことをありありと表現して頂いた、作者の川上さんなのであると思いました
物語の少女のお話は、ある意味、ニュースなどで断片だけを見知っている私にとっては、普段は見えててもみようとしない、タブーやサンクチュアリなことに、真っ直ぐに問いを投げかけ、あからさまにしていただいたこの小説は、本当にイノベーティブだなあと思いました
黄色い家を思い出すことで
自分が見えてない、またはみようとしていない、環世界に気づかせてくれる
昨日のお話でもありましたが、それを、まずは知ろうとすること、そうすると好きになる、そして好きになって欲しくなる
このループを回すことで、わかりあうことがとっても大切なことなのかも知れないと、思わせて頂きました
黄色い家ノベーション
そんな話をしています^ ^
参考:本: 黄色い家 2023年2月20日 発行 著者:川上 未映子 発行所:中央公論新社 -
一人一人を知ることから始めるノベーション(1123回)
1860年代のタイの国王が、欧米列強が迫る中、子供達に西洋式の教育を受けさせようと、英国から女性の家庭教師アンナを招いたことから始まる名作ミュージカル"王様と私"の演出をされた小林香さんの言葉に考えさせられました。
"(Getting to Know You)。一幕で、アンナが子供たち、女性たちに教える歌です。作品のテーマ曲とも言えるでしょう。歌詞はこうです。
「知りたいの。あなたをもっと知れば、好きになって、好かれたくなる」
理解しあえなかった正反対の人間同士がもっと知ろうとして、少しずつ分かり合うようになって、それが人間の愛、世界の変化へとつながる…・・・・。
第二次世界大戦後すぐに上演されたこのミュージカルは、まだまだ必要とされ、世界中で大きな分断が起き、格差と不寛容が拡大する現代に、人として死ぬまで覚えておきたいことを教えてくれます"
ここからこれは、誰もができる分断を解決する方法だなぁと思いました
1、知ることから始める
2、知れば好きになる
3、そしたら好きになって欲しくなる
誇り高きタイの国王(北村一輝さん)と、同様に誇り高き英国の女性家庭教師アンナ(明日海りおさん)の間の、お互いの正義のもとにぶつかり合う中で、アンナが歌うこの歌は、とても胸を打ちました
これは、どんなに対立をする中でも、まずはどちらかが、相手を理解しようと努めることによって、何らかの突破口が開ける可能性があると、教えてくれてる気がしました
そして、そこから魔法のように、対立していた相手であっても、知っていくことによって、好きなところも見えてくる、より知ることで好きになることができるというのは、人間の素晴らしさを感じました
私も、世界20都市でオープンイノベーションコンテストを実施していたときは、どの国に行っても、そこの人たちと、何か一つの目的に向かって、一緒に達成する経験をして、そしてご飯を食べてお話をしているうちに
どんな国の人たちだって、自分と同じように、自分の価値観を信じて、自分の正義を信じて、一生懸命やっているということがわかると、本当に好きになっていったことを思い出しました
そうすると、これも魔法のように、私のことも好きになって欲しくなってくる、そのためにもっと知り合いたいと思ってくる、そんなことが、1人と1人としてお話ができれば、きっと実現するのだなあと、つくづく思いました
国と国、会社と会社ではなく、1人と1人として、相手のことをもっとよく知ろうとする、これだけで、実は、たくさんの争いはなくなるのかもなあと、そんなことを思いました
そして、ともに、Shall We Dance?と、言える関係にまでなれるのだ、そんなことを教えてくれる素敵なミュージカルでした
1850年台から、今の時代に向けて、何も変わってないよ、それだけだよ、と教えてくれるような、そんな経験になりました
めちゃくちゃ素敵なミュージカルでした!
そんなことをお話ししています^ ^
参考:ミュージカル 王様と私 https://www.tohostage.com/thekingandi/
動画で見たい方はこちら
https://youtu.be/w3yTdqkcZyc -
仕事ノベーション(1122回)
人類にとって仕事とは何なのか?を壮大な歴史を紐解きながら、3つの重要な要素にある、とのお話に目から鱗が落ちました
曰く
"現在、歴史のこの段階にいたって、今後の人間の働き方がどのようなものになるかを大陸規模で、さらには世界規模で決定する新しい機会がめぐってきたという意識がとみに高まっている。
これに関して、人間の生きてきた長い歴史が強く示唆しているのは、そのような選択をするときに三つの原則を見失ってはならないということだ。意義、協力、公正──これがこの仕事の物語から導かれる答えである"
ここから私は人間にとっての仕事とは?イノベーター3つのフレームにとても近しいのではないか?と思いました
1、意義
→パッション、大義の実現
2、協力
→仲間づくり
3、公正
→平等なルールづくり
意義の中には、自尊心と尊敬が含まれているそうですが、まさにこれは、自らのパッションの源に紐づいた活動ができてるか?または、自分よがりではないみんなの役に立つ大義に基づいているのか?というところが大切になるのかもしれないなと思いました
また、協力については、人類最大の発明は分業であるとの話もありましたが、それによって仲間と協力することができて、そしてそこにこそ、喜びが生まれる、というところも、仕事の大きな意味だなあと思いました
と考えると、なんと、仕事の三原則には、イノベーター3つのフレームがすっぽり収まってるなと、もっと言えば、イノベーター3つのフレームを実践することは、仕事の三原則を満たすことにもつながるのかもしれないなと思いました
そして、公正については、これは環境としてのルールづくりなのかもしれないと思いました。労働が出できたからこその、強制労働のような上下関係が生まれてくることのないような、内側の人たちだけではなく、外側の人たちにも開かれた、まさに公正なルールづくりが何より大切だなと思いました
これについては、イノベーター3つのフレームでは、これまでは語っていたかったのですが、パッション、仲間、大義の3つの和の外に、公正というルールの環境があってもいいのかもしれないなと、そんなことを思いました
仕事と人間の歴史からの三大原則、めちゃくちゃ目から鱗が落ちて勉強になりました
仕事って素晴らしいイノベーションなのだなと
仕事ノベーション
そんなお話をしています^ ^
参考:本: 仕事と人間 70万年のグローバル労働史 2024年3月31日 電子書籍版発行 著者 ヤン・ルカセン 訳者 塩原通緒 桃井緑美子 発行所 NHK出版
動画で見たい方はこちら
https://youtu.be/kxShJRpu7R4 -
制限はイノベーションの種ノベーション(1121回)
ゴジラ-1.0の山崎貴監督の言葉に、イノベーションの秘密を見させて頂いた気がしました
"ギリギリの予算の中で、一生懸命工夫して、なんとかこれを成立させようと思って作るってのは、なんかちょっと映画にあの豊かさを与えるような気がするんですよね
なんかそういうね、工夫って意外と作品に影響を与えるような気がする
なんとなく一生懸命頑張ってるなって感じがフィルムに映ってるような気がするので、そんな悪いことじゃないかなと思いますけどね"
ここから私は思いました
1、制限からイノベーションは生まれる
工夫が必要になる
2、フロー状態
熱中する
3、魂は細部に宿る
パッションは伝わる
オープンイノベーション活動を始めた時は、なかなか予算がなくて、できるだけ自分たちでやろうと、苦労したのを思い出しました
そのおかげで、いろんなことがわかってきたし、わかってきたからこそ、いろんな工夫ができるようになった気がします
とにかく常に問題との戦いだったので、熱中せざるを得ないという状況だった気もします。その熱中がきっとある意味、フロー状態を作り出して、みんなでいろんなことを乗り越えてこれたのかもしれないなと思います
そうやって、一生懸命自分たちで始めたことは、きっとそのパッションが、いろんな人たちに伝わるのかなと思います。
魂は細部に宿ると、よく言われますが、きっと、やってる人にパッションが溢れていれば、それは映画であろうと、ソリューションであろうと、イベントであろうと、きっと伝わるのかなと思います
本日のヒビアカにおいても、1人の方のこのイベントやりたいというパッションが、仲間のみんなに伝わって、こんなにも素敵なイベントを作ってくれた
そして、それを聴きにきていただいた方も、同様に一緒に創り上げていただけた、そこには、みんなのパッションが溢れていたからなんだろうなと、つくづく思いました
改めて本日のライブを企画しそして実現してくれたスタッフの皆様、そして、来ていただき一緒に盛り上げていただきましたお客様、さらには、香港好運メンバー、本当にありがとうございました!
ということで、制限からイノベーションは生まれる、いやむしろ、制限がきたらイノベーションの種がきたと喜んでもいい、くらいな感じでいると
いろんな壁を乗り越えていくエネルギーになるのかもなあと、思わせて頂きました
そんな話をしています^ ^
参考:NHK ワルイコ集まれ (84)稲垣吾郎・草彅剛・香取慎吾と学ぶ教育バラエティー 初回放送日:2024年4月16日 https://www.nhk.jp/p/ts/8MRG8ZQ317/episode/te/V93VQK9KNM/
動画で見たい方はこちら
https://youtu.be/LURDKB-Qm8U -
身近なことから始まる仕掛け学ノベーション(1120回)
「ぼうさい甲子園」グランプリ受賞の大槌町の吉里吉里中学校の「巾着で命をつなげ〜HAPPY&SAFETYプロジェクト〜」に素晴らしいイノベーション創発を教えて頂きました
''災害が起きたときに高齢者にお菓子を入れた巾着を持って避難してもらい、避難場所で子どもたちに菓子を配ってもらうというユニークな取り組みです。
東日本大震災で犠牲になった地区の住民の多くが高齢者だったことを知った3年生の関谷璃美さんが、高齢者に積極的な避難を促そうと発案しました"
ここから私は思いました
1、高齢者の真の課題(感情面)
2、解決策としての生き甲斐の創発
3、松村真宏教授の仕掛け学
ひっくり返るくらい素晴らしいイノベーションだと思ったのですが、私なりに何が凄いのかを考えてみました
まずは、真の課題への迫り方かなと思いました。真の課題は、よく6回なぜを繰り返せ、などの話がありますが、実はそれも大事ですが、機能、感情、価値観、tabooなどなど、横に髭を伸ばすことが大事だと思ってます。
それが今回は、高齢者の感情面に寄り添った真の課題を追求したところに、素晴らしさがあると思いました
高齢者は実は機能的なことで動かない(動けない)のではなく、感情面で動かないのではないか?という問いが、今回の素晴らしいところだなと
そこから、高齢者の真の課題は、実は生き甲斐を持つことだったり、役割を持つことなんじゃないか、との真の課題から、解決への糸口が出てきたところが素晴らしいと思いました
この考え方は、以前もお話しさせて頂いたことがあるのですが、大阪大学の松村真宏教授の仕掛け学に、とても良くハマるんじゃないかと思いました
ナッジのように考えなくともやっちゃうではなく、つい自分で選んでしまう仕掛けを作るイノベーション、"大きなポイントは、"解決すべき問題と、行動したい問題が違う"ように設計すること"
今回の場合、行動したい問題は避難した子どもに飴ちゃんを上げて励ますこと、解決すべき課題は高齢者に避難してもらうことと、となり、十分に違う設計ができてるなと思いました
イノベーションは、技術じゃないとのお話しは、よくしていますが、気づいていない髭伸ばしからの真の課題の追求、仕掛け学の考えを活用した解決すべき課題と行動したい問題が違うソリューション設計
この二つがあれば、山口周さんのアジェンダシェイパーとしての新たな課題の発見と、技術ではないけど優れたソリューションが、まだまだ出すことが可能なんだなあと
そしてそれは老若男女、誰でもイノベーションはできる、身近なことからイノベーションは起きると
改めて思わせて頂きました
そんな話をしています^ ^
参考:NHK 明日をまもるナビ(121)チャレンジ!BOSAIアクション第七弾 2024/5/5
参考:NHK NEWS WEB 大槌町の吉里吉里中学校 「ぼうさい甲子園」でグランプリ12月15日 17時36分https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20231215/6040020152.html
動画で見たい方はこちら
https://youtu.be/0I4q8yUHZMw