英語発音専門ドクターDイングリッシュ

発音記号通りでも通じない?英語はチャンクで発音するともっと通じる

Dr. D Englishの発音ディレクター、Dr. Dです。

英語は単語を一つ一つ、発音記号通り丁寧に発音すれば通じると思っている人。それだといつまで経っても上手に発音することは出来ません。

例えば次の文章の場合、

President Trump is issuing an ominous warning ahead of a ruling that will determine whether he overstepped his authority and imposing tariffs.

みたいな感じで、単語をただ並べただけでは全く相手に伝わりません。単語を一つ一つちゃんと発音記号通りに丁寧に発音していくのは「日本語を話す時の丁寧さ」です。それは英語の発音ではありません。

英語の丁寧さとは、音が滑らかにつながっていて、強弱がはっきりしていることが大切です。

ちょっとCNNの話し方を聞いてみましょう。

President Trump is issuing an ominous warning ahead of a ruling that will determine whether he overstepped his authority and imposing tariffs.

この様に、単語同士がつながっていたり、強弱の波があったり、こういう感じが英語の発音です。この音がつながった状態が、日本人にとってなかなか聞き取りにくい要素となっています。

そこで今回は、「なぜ英語はつなげて発音したほうが伝わるのか」その理由をお伝えしたいと思います。そして自分でも発音できるように、エクササイズも行います。

先ほどのニュースが聞き取れる様になり、また自分でも伝わるレベルで発音できる様になりたい人は、最後まで一緒に練習していきましょう。

英語はチャンクで発音する

つなげるといっても、英語はセンテンス全体をつなげて発音するわけではありません。英語は単語がいくつか集まって初めて具体的な意味が成り立ちます。その単語の集まりをチャンクと呼ぶのですが、これをつなげて発音します。

先ほどの文章をチャンクで分けると次の様になります。

President Trump 

トランプ大統領は

is issuing an ominous warning

不穏な警告をしている

ahead of a ruling

判決を前にして

that will determine

判断する

whether he overstepped his authority

権限を乱用したかどうか

and imposing tariffs.

関税を課す

これがチャンクで、最低限の意味が成り立つ単語の集まりです。今回は練習しやすい様にかなり細かく区切っています。

もっと英語に慣れてくると、この区切りはもう少し広くなりますが、基本的に英語を話す時は、このチャンクを積み重ねながら話す感覚です。

なので、変なところで音が途切れたりすると、文章を変なところで区切ったのと同じで意味が分かりにくくなったり、それによって全然違った意味に聞こえることもあるので注意が必要です。

チャンクはリンキングする

チャンクを発音する時は、出来るだけ一息で一気につなげて発音します。なので当然リンキングが起こってくるわけです。

どの様に単語同士がリンクしているのかを確認して一緒に発音練習しましょう。

President Trump

・dentの /t/ は止める

/’pre zi den ‘trump/

is issuing an ominous warning

・is issue => /i zi shoo/

・an ominous => /a ‘nah ma nus/

/i ‘zi shoo ing a ‘nah ma nas ‘wor ning/

ahead of a ruling

・ahead of => /a ’he da/

・of a => /a va/

/a ‘he da va ‘roo ling/

that will determine

・that will => /’tha wul/

/’tha wul di ‘ter min/

whether he overstepped his authority

・stepped his => /’ste(p) diz/

・his authority => /hi za ‘thah ri di/

/‘we ther hi ou ver ‘ste(p) di za ‘thah ri ti/

and imposing tariffs.

・and im => /a im/

/a nim ‘pou zing ‘ta rifs/

コピーイング

ではこの範囲の映像をチャンクごとに流すので、コピーしてみてください。その時に守って頂きたいルールがあります。

コピーイングのルール

・チャンクは必ず一息で発音

・チャンクごとの意味をしっかりイメージ

・文字を見ずにスラスラ言える様になるまで練習

President Trump 

トランプ大統領は

is issuing an ominous warning

不穏な警告をしている

ahead of a ruling

判決を前にして

that will determine

判断する

whether he overstepped his authority

権限を乱用したかどうか

and imposing tariffs.

関税を課す

リスニング

では最後にもう一度、全体を流します。きっと楽に聞き取れる様になっているはずです。

まとめ

いかがでしたか?こういう風に自分で発音できる様になることで、聞き取りが随分楽になることを感じていただけましたか?

今回は意味の区切りである、チャンクを大切にして発音する練習をしました。変なところで音に詰まったりしてしまうと、この区切りが乱れるのでそれだけ通じにくくなってしまうわけです。

英語は基本このチャンクを積み重ねながら話す感覚で、英語を覚えたり、練習したりする時は、このチャンク単位でなければなかなかスムーズに話せる様にはなりません。

ですので、フレーズを細切れに発音練習するコピーイングが、ダイレクトにスピーキングを伸ばす良い練習になるわけです。話せる様になりたければシャドーイングよりも遥かにおすすめできます。

このチャンネルでは、ほとんどの動画でこのコピーイングを練習するセクションを設けています。過去動画をさかのぼって、いっぱい練習してくださいね。

一人で練習していても、発音がどうしてもスムーズにできない、また自分でやっていても合っているのかどうか不安になるという方は、私が運営する発音スクールでトレーナーをつけて3ヶ月くらい発音の基本を学ぶことをおすすめします。それが一番手っ取り早く習得できる方法だと思います。

また、英語が早く普通に話せる様になりたい、ネイティブ発音が聞き取れる様になりたいという方は、ぜひチャンネル登録して、このチャンネルの動画を利用して練習しまくってください。

それではまた来週お会いしましょう!