人間が世界の中心であることの必然性と、それを弱めていくことの必然性。相反する両者を受け入れる「デュアルモード」という態度は、周縁化されてきた東北の歴史において、さまざまな場面で目にすることができるように思います。
地域や人ごとに異なる自然との関わり方が、多様な造形や文化、風習を生み出していく。異なる感性をつなぎ、豊かな共有財産を育むインフラ「共異体」とは? 石倉敏明さんを迎えたトークシリーズの第3回です。
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ゲスト
石倉敏明さん
人類学者/秋田公立美術大学アーツ & ルーツ専攻准教授。 1974 年東京生まれ、秋田市在住。シッキム、ダージリン丘陵、ネパール、東北日本等でフィールド調査を行っ たあと、環太平洋地域の比較神話学や非人間種のイメージをめぐる芸術人類学研究を行う。美術作家・音楽家 らとの共同調査や制作活動も行ってきた。2019年、第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際芸術祭日本館展 示「Cosmo-Eggs | 宇宙の卵」に参加。著書に『野生めぐり列島神話の源流に触れる 12 の旅』( 淡交社 )、『Lexicon 現代人類学』( 以文社 ) など。
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聞き手
吉泉 聡(TAKT PROJECT代表、デザイナー)
神谷泰史(TAKT PROJECTリサーチャー)
栗原慎太郎(TAKT PROJECTリサーチャー)
長谷川智祥(編集者)
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キーワード
東北 / デザインリサーチ / 芸術人類学 / 共異体 / デュアルモード / マルチスピーシーズ / マタギ / 弱い人間中心主義
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Field Notes for Design by TAKT PROJECT
東京に拠点を構えるデザインスタジオTAKT PROJECTが、2021年の「TOHOKU Lab」(宮城県仙台市)設立と併せて始動した自主的なフィールドリサーチ活動「TOHOKU Research」。その目的は「東北のデザイン」ではなく「デザインの東北性」を探ることにあります。都市での生活や経済活動から離れた場にある自然と文化、そこで暮らす人々との交流から浮かび上がってきた「東北性」とは何か。この番組は、3年間のフィールドリサーチを振り返りつつ、リサーチメンバーと外部の有識者によって、これからの社会とデザインのあり方を模索する対話の記録です。
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リンク
TAKT PROJECT
taktproject.com
instagram.com/taktproject
TOHOKU Research
taktproject.com/projects/tohoku_research
企画展「Material, or 」 / 21_21 DESIGN SIGHT
2121designsight.jp/program/material
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情報
- 番組
- 配信日2025年8月17日 20:11 UTC
- 長さ35分
- シーズン1
- エピソード9
- 制限指定不適切な内容を含まない