「濱口竜介は神秘の人なのか?」
今月は大ボリュームの特別編です。映画批評家の廣瀬純さんとライターの鍵和田啓介さんが、公開中の映画……ではなく、発売中の“本”をネタバレ上等で語り明かしています。取り上げるのは、濱口竜介監督による映画論『他なる映画と』(1・2巻)。
『ハッピーアワー』『寝ても覚めても』『ドライブ・マイ・カー』『偶然と想像』そして当番組でも取り上げた『悪は存在しない』。カンヌ、ベルリン、ヴェネツィアの世界三大映画祭を制覇し、米国アカデミー賞国際長編映画賞にも輝いた、世界が注目する映画監督・濱口竜介による全2冊の映画論集成だ。1巻目の「映画講座」篇には、仙台・神戸・鎌倉・ソウルなどで開かれたレクチャーを初の活字化。2巻目の「映画批評」篇では、各所で発表してきた作品レビュー、映画をめぐる論考、エッセーにくわえ、日本語未発表原稿や書き下ろし2篇(7万字に及ぶブレッソン『シネマトグラフ覚書』論ほか)も収録された、充実の書。
1巻目のレクチャーでは「声」、2巻目の批評は「言葉」であるとし、濱口監督自身が声と言葉をもって映画に触れようとしている、と廣瀬さん。『他なる映画と』からみなぎる「有限性」の問題に焦点を当て、映画によって産出される「何か」の意味を、その文章を引用しつつ読み解いていきます。1時間50分と本書にも匹敵する大ボリュームでお送りします!
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- FrequencyMonthly
- Published25 November 2024 at 06:20 UTC
- Length1h 50m
- RatingClean