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#25-5 アメリカ・シアトル Google ソフトウェアエンジニア 岩尾 エマ はるか 5/5 AI(LLM)との共生と未来への展望

#25-5 アメリカ・シアトル Google ソフトウェアエンジニア 岩尾 エマ はるか 5/5 AI(LLM)との共生と未来への展望 https://kaigaiiju.ch/episodes/25-5

ゲスト: アメリカ・シアトル 7年目 Google ソフトウェアエンジニア 岩尾 エマ はるか大阪府出身。組み込み開発業務などを経て 2015年に Google に入社。現在は同社シアトルオフィスにて Google Cloud の SRE (Site Reliability Engineering:サイト信頼性エンジニアリング)チームに所属し、システムの信頼性向上、運用の自動化に取り組む。自身の夢でもあった円周率計算の世界記録を2019年と2022年に樹立した。趣味はゲームと旅行。移住の時の手続きをまとめたブログ https://seattle-life.hatenablog.com/

概要: 前回に引き続きシアトル在住のゲスト・岩尾さんをお迎えし、大規模言語モデル(LLM) とのユニークな付き合い方や、英語学習における新たな課題、そして未来のキャリアプランについて掘り下げていきます。LLMとAIの違いについて、専門家ならではの視点から解説する岩尾さん。世間では「AI」と一括りにされがちな技術を、より具体的な「LLM」という言葉で捉えることの重要性を語ります。そして、多くのLLMが英語に最適化されている現状に触れ、**「言語帝国主義の最たるもの」**と皮肉を込めて表現する場面も。AI翻訳の進化が叫ばれる一方で、英語話者の方がより質の高い情報を得られるという現状への複雑な思いが垣間見えます。岩尾さんは、LLMを単なる情報収集ツールとしてだけでなく、「話し相手」として活用していると語ります。例えば、商品選びの最終決断やライトノベルのブレインストーミング、さらには個人的な悩みや愚痴の吐き出しまで、LLMが「最もらしいことを言う数式」であることを理解した上で、人間らしい感情を交えながら対話している様子は非常に興味深いものです。特に、ADHDの特性を持つ岩尾さんが、LLMとの対話を通じて「一歩踏み出す」ための後押しを得ているというエピソードは、AIの新たな可能性を示唆します。LLMとの対話は、岩尾さんの英語学習にも新たな刺激を与えているようです。LLMとのやり取りで遭遇する知らない単語を辞書で調べ、自身の英語力がさらに向上していると語ります。しかしその一方で、「いまだに知らない英語のエリアがあった」という現実に直面。数十年英語を学び続けてきたからこその、尽きない英語学習の奥深さと難しさを感じさせます。高校卒業時点での英語力に大きな差はなくとも、学習を継続することの重要性を強調し、学び続けることで英語力は年齢に関わらず伸び続けるというメッセージは、多くの学習者の励みとなるでしょう。エピソードの後半では、岩尾さんの今後のキャリア目標についても語られます。マネージャーではなくテックリードとしての昇進、そして博士号取得への意欲。「徳健財(徳を積んで健康で、たくましい経済力があれば何でもできる)」という出身高校の教育方針を掲げ、子どもの教育環境を整えるためにも経済力を高めたいという親としての思いも明かされます。キャリアの選択肢として博士号取得を検討する背景には、AI分野での専門性を高めたいという明確な目標や、学会での経験からくる「一目置かれたい」という素直な気持ちも。仕事、英語、子育て、そして自己実現…多岐にわたるテーマを、ユーモアと洞察に満ちた視点で語る岩尾さんの魅力が光るエピソードです。#25-5