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厚労省『女性活躍に関する調査』報告書の中身を解説!

令和 5 年度 厚生労働省委託事業『女性活躍に関する調査』報告書について解説しています。

【結論】

女性労働者にまつわる情報を公開している企業は、女性が働く環境として良い傾向があります。

・女性活躍推進法では、2019年改正で労働者に占める女性労働者の割合、男女別の育児休業取得率、男女の平均継続勤務年数の差異の情報公表の対象とした

・2022年の改正で従業員301人以上の企業に対して、男女間の賃金格差を公表することが義務化された。(2022年の日本の男女賃金格差は21.3%。OECD平均は11.9%)

・女性活躍の行動計画の策定状況は、100人以上規模の企業では策定率が高い。

・情報公表項目数が多いほど、女性活躍推進に積極的な傾向がある。情報公表項目数と女性管理職比率の変化、女性昇進者比率の変化に正の関連が見られる

・企業規模別の取り組みの違いと効果

 └300人以上規模の企業=情報公表項目数が多いほど、女性管理職比率や昇進者比率が高い

 └100~299人規模の企業=情報公表項目数と女性の採用増加に関連性がある。

 └30~99人規模の企業=情報公表項目数と係長相当職の女性比率の変化に関連がある

・両立支援と均等な機会の提供をしている企業は、女性正社員の平均勤続年数が長い傾向がある

女性労働者にまつわるデータを公開する意欲のある会社の女性社員の働く環境は良い傾向にある。