高千穂さんのご縁です。

RKKラジオ

仏教にまつわる色々なお話を、分かりやすくお話していただく番組です。仏教由来の言葉、豆知識、歴史、迷信、風習、教義、作法などなど。 出演は、熊本市中央区京町にある仏嚴寺の高千穂光正さん。お相手は、丸井純子さん。 お悩み相談もメールで受け付け中!goen@rkk.jp ▼メール goen@rkk.jp ★地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4    AM1197で、毎週水曜日 午後6時10分から放送中。是非生放送でもお聴きください。

  1. 4D AGO

    『蓮如上人と大阪のご縁』 "大阪の名付け親"とも言われる蓮如上人について

    🔶 蓮如上人とは 浄土真宗本願寺派の第8代門主で、「浄土真宗中興の祖」と称されます。 室町時代(1415年~)に生まれ、不遇の幼少期を経て、43歳で本願寺の門主となりました。 荒廃していた本願寺を復興し、門信徒を増やしながら教えを広めました。 🔶 教えの普及と工夫 当時、本願寺は天台宗の傘下で、仏具やご本尊も天台宗の様式でした。 蓮如上人はこれを改め、本願寺を浄土真宗の寺として確立されました。 民衆にも理解できるよう、教えを簡潔に綴った「御文章」や「名号(阿弥陀仏と書いた紙)」を多数配布しました。 読み書きができない人も多い時代に、視覚や口伝を通じて信仰が広まりました。 *本願寺派(西本願寺)では「御文章(ごぶんしょう)」、大谷派(東本願寺)では「御文(おふみ)」と呼ぶことが一般的です。 🔶 教団の広がりと対立 教えは近江(滋賀)を中心に、近畿・東海・北陸などへ急速に広がりました。 その影響力の大きさから、天台宗から敵視され、本願寺が焼き討ちに遭うという事件も起きました。 その後、越前・吉崎御坊へ移り、そこを拠点としてさらに信仰を拡大しました。 ただし、武力と結びついたことで「一向一揆」などの争いも起こり、蓮如上人は吉崎を去り、山科(京都)へ移られました。 🔶 大阪との関わり 山科本願寺の建立後、蓮如上人は晩年に現在の大阪にも拠点を移し、それが後の「石山本願寺」の基礎となりました。 石山本願寺は、のちに織田信長との戦いの舞台となり、退去後は豊臣秀吉によって大阪城が築かれたため、その場所は「大阪城の元になった」とされています。 当時「小坂」や「尾坂」などと呼ばれていたこの地に「大坂(のちの大阪)」という名を用いたのが蓮如上人だという説もあります。 そのため、蓮如上人は「大阪の名付け親」と称されることもあり、大阪と浄土真宗は今も深い縁で結ばれているのです。 🔶 熊本との関係 蓮如上人の布教活動により、熊本にも浄土真宗のお寺が多く建立されました。 熊本市中央区京町の仏嚴寺も、そうした歴史をもつお寺の一つです。 🔶 まとめ 蓮如上人は、荒廃した本願寺を再興し、民衆に向けた布教活動を展開された中興の祖です。 京都から北陸、そして大阪と、各地を巡って教えを広め、今の浄土真宗の礎を築かれました。 「大阪の名付け親」として、都市の成り立ちとも深く関わっています。 🔵来週のテーマは「物の見方」です。どうぞお楽しみに。 今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。 あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。 では、また来週お会いしましょう。 出演 お話:仏嚴寺住職・高千穂光正(たかちほ こうしょう) 司会:丸井純子(まるい じゅんこ)

    9 min
  2. AUG 20

    『仏教とご法事』 三回忌は2年後 ご法事は自らの生き方を見つめ直す機会

    今週も、熊本市中央区京町にある仏嚴寺の高千穂光正さんに、「ご法事」についてお話いただきました。 🔶 ご法事とは何か ご法事(仏事)とは、仏様の教えに出会う大切な場であり、亡き人のご縁によって縁ある人々が集い、仏様の教えを聞き、お念仏を称える場です。 🔶 法事の種類 主なご法事には、以下のものがあります: 年忌法要(祥月命日):一周忌、三回忌など。 月命日法要:毎月の命日のお参り。 入仏法要:新たに仏壇を迎えた際の法要。 お葬式や初七日、四十九日(中陰)なども法事の一部です。 🔶 年忌法要のタイミング 一周忌は亡くなった翌年、三回忌は2年後、七回忌は6年後に行います。 その後は13回忌、17回忌、25回忌、33回忌、50回忌、さらには100回忌まで続きます。 数字から1を引いた年数が、亡くなった年から数えた法要の年になります。 🔶 ご法事の意味 浄土真宗では、ご法事は供養のためではなく、亡き人をご縁として、私たちが仏様の教えに出会い、お念仏に生きることを再確認する機会です。 ご法事を通して、自分自身もやがて命を終える存在であることを知らされ、阿弥陀様のお救いに出会うことができます。 🔶 ご法事の三つの出会い 参列者との出会い:同じように大切な人を亡くされた人々との共感。 亡き人との新たな出会い:仏となった故人が寄り添ってくださる存在となります。 阿弥陀様との出会い:仏様の教えとお救いにあう大切な機会です。 🔶 ご法事は「誕生日」でもある 浄土真宗では、亡くなった日は「浄土に生まれた日」と捉えられます。悲しみだけでなく、仏として生まれる誕生の日としての意味も込められています。 🔶 ご法事の継続と意義 ご法事は数年に一度、親戚や家族が集まり、亡き人を偲び、子どもたちの成長も感じることができる貴重な機会です。 「いつまでやらなければならないのか」と感じることもありますが、それだけ大切な出会いの場であり、成長とご縁を感じる機会です。 🔶 まとめ ご法事は、亡き人を偲び、仏様と出会い、自らの生き方を見つめ直す機会です。 ご縁を大切にしながら、仏様のお救いに出会う大切な場であると改めて感じさせてくれます。 来週のテーマは「大阪の名付け親 蓮如上人」です。 どうぞお楽しみに。 ―――――――――――――――――――――――― 今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。 あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。 では、また来週お会いしましょう。 出演お話:仏嚴寺住職・高千穂光正(たかちほ こうしょう)司会:丸井純子(まるい じゅんこ)

    9 min
  3. AUG 13

    【戦争と平和】 戦後80年という節目の年 「怨親平等」の心を

    戦後80年という節目の年にあたる今年、番組では戦争の記憶と仏教の教えから平和について考えます。 🔶 サンフランシスコ講和会議と仏教精神 1951年、サンフランシスコ講和会議でスリランカ代表のジャヤワルダナ氏は、お釈迦さまの言葉を引用してスピーチを行いました。 「怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息むことがない。 怨みを捨ててこそ息む。」 スリランカは日本に対する戦後賠償請求を放棄しました。 この精神は「怨親平等(おんしんびょうどう)」と呼ばれ、仏教の慈悲の心に基づいた行動でした。 🔶 日本と仏教の戦争協力の歴史 浄土真宗を含む仏教各宗派は、戦時中に教えを曲げて国家に協力しました。 仏教の本来の教えとは異なる方向に進んでしまった過去を、今こそ見つめ直す必要があります。 🔶 浄土真宗の平和に向けた声明 戦争は命を奪い、命の尊厳を踏みにじる行為。 「さるべき業縁のもよおせば、いかなるふるまいもすべし」という親鸞聖人の言葉の通り、私たちは状況次第で争いの加害者にもなり得る存在。 だからこそ、同じ過ちを繰り返さないために、状況を作らない努力が必要であると説かれています。 🔶 詩「死んだ男の残したものは」から学ぶこと 谷川俊太郎さんの詩「死んだ男の残したものは」を紹介。 死者が遺したものは、物質ではなく、生き残った私たち自身であること。 歴史の犠牲の上にある現在を認識し、二度と戦争を繰り返さないという意志を持つことが重要。 🔶 まとめ スリランカの怨親平等の実践や、谷川俊太郎さんの詩から、私たちは戦争と平和について深く学ぶことができます。 日本が歴史の中で犯した過ちを正しく理解し、語り継ぎ、未来に活かす努力が求められています。 平和を守り続けるためには、仏教の教えや宗教心を日常生活の中で大切にしていく姿勢が欠かせません。 来週のテーマは「ご法事」。 「三回忌はいつ?」という疑問にもお応えしながら、法事についてわかりやすくお話していきます。 ―――――――――――――――――――――――― 今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。 あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。 では、また来週お会いしましょう。 出演: お話:仏嚴寺住職・高千穂光正(たかちほ こうしょう) 司会:丸井純子(まるい じゅんこ)

    9 min
  4. AUG 6

    【戦争と平和】 当時 仏嚴寺も空襲に遭い、ご遺体が運び込まれていた悲しい事実が…

    🔶 お寺と戦争の関わり ・昭和17年、戦争のために「金属回収令」が施行され、寺院の梵鐘や仏具も供出を余儀なくされました。 ・浄土真宗本願寺派の調査によると、当時の約9割の寺院が梵鐘を供出し、戦後に戻ってきたのはわずか5%ほどでした。 ・梵鐘は溶かされ、戦闘機や爆弾などに使われたとされています。 🔶 熊本の空襲とお寺の記憶 ・熊本市京町にある仏嚴寺も空襲に遭い、近くの気象台に焼夷弾が落ちて犠牲者が出たそうです。 ・ご遺体が仏嚴寺に運び込まれたこと、機銃掃射による被害の痕跡が額縁に残っていることなど、戦争の記憶が今も語り継がれています。 🔶 戦時中の宗教と国家 ・戦時中、国家による統制のもと、仏教も本来の教えを曲げて国家に奉仕するよう求められました。 ・浄土真宗もその例外ではなく、信仰と国家政策のはざまで悲しい歴史が刻まれました。 ・その過ちを繰り返さぬよう、今後も平和の大切さを語り継いでいく必要があります。 🔶 戦争の記憶を次世代へ ・お寺には戦時中の遺物が多く残されており、当時の生活や悲劇を知る手がかりとなっています。 ・戦争を経験した世代が少なくなる中、語り継ぎの重要性が高まっています。 ・戦争の悲惨さを後世に伝え、平和を大切にする社会を築くことが、今を生きる私たちの役割です。 🔶 世界の戦争と日本の平和 ・現在もウクライナや中東など、世界各地で戦争が続いています。 ・日本は戦争をしない国として、平和を守り育てていくことが大切です。 ・宗教の視点から、戦争と平和を見つめ直す機会を持つことが求められています。 🔶 まとめ ・今年は戦後80年を迎えます。 ・戦争を経験した方の話を直接聞く機会が減っている中で、戦争の悲惨さと平和の尊さを語り継ぐことが重要です。 ・身近な人々が経験した戦争の話から学び、平和な社会の実現に努めていきたいと感じました。 *来週も引き続き、「戦争と平和」をテーマにお届けいたします。 ―――――――――――――――――――――――― この番組では、リスナーの皆さまからのお悩み相談を受け付けています。 メールは → goen@rkk.jp までお寄せください。 今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。 あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。 では、また来週お会いしましょう。 出演 お話:仏嚴寺住職・高千穂光正(たかちほ こうしょう) 司会:丸井純子(まるい じゅんこ)

    9 min
  5. JUL 30

    【若者と仏教】 意外と若者は仏教に興味がある

    🔶 テーマ:「若者と仏教」 今週も、福岡県の私立校・筑紫女学園で宗教科教諭を務める小杭浄海(おぐい じょうかい)さんをゲストに迎え、若者と仏教の関わりについて語っていただきました。 🔶 現代の若者と宗教の距離 NHKや統計数理研究所の調査によると、日本の若者の宗教離れは近年顕著。 仏教やお寺に対し、「高齢者のためのもの」という印象を抱く若者も多い。 一方で、筑紫女学園では仏教の授業中に寝ている生徒はほとんどおらず、意外に関心があることが分かる。 🔶 若者が仏教に興味を示す背景 多くの高校生が、身近な人の死などを通して「命」と向き合う経験をしている。 自分自身の死についても意識し始める時期であり、仏教で語られる命の話に惹かれる側面がある。 「仏教=難しそう・堅苦しい」というイメージはあるが、授業を通じて興味を持ち直す生徒も多い。 🔶 授業で使用される教材とアプローチ 高校では「見真(けんしん)」という教科書を使用。 親鸞聖人が朝廷より賜った「見真大師」の名に由来。 難解な文言も多いため、教師が現代の話題や具体例を交えて丁寧に解説。 身近な話題と仏教を結びつけることで、生徒の理解を深めている。 🔶 宗教教育の意義 SNSや科学技術が中心となる現代においても、「命には限りがある」という普遍的事実は変わらない。 仏教は「縁起」や「気づき」を大切にし、他者とのつながりや感謝の心を育む。 宗教的価値観は、すぐに理解できなくても、大人になってから心に残る教えとなることも多い。 若いうちに宗教に触れることは、人間形成の大きな礎となる。 🔶 まとめ 宗教が若者から遠ざかっている現状がある一方で、仏教的な命の教えには多くの若者が興味を示している。 教育現場での宗教授業は、彼らに新たな視点を与え、自らの生き方を見つめる機会となっている。 *来週のテーマは「戦争と平和」。引き続き小杭浄海さんとともにお送りします。 この番組では、リスナーの皆さまからのお悩み相談を受け付けています。 メールは → goen@rkk.jp までお寄せください。 今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。 あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。 では、また来週お会いしましょう。 出演 お話:仏嚴寺住職・高千穂光正(たかちほ こうしょう) 司会:丸井純子(まるい じゅんこ) ゲスト:筑紫女学園中学高校 宗教科教諭・専念寺 小杭浄海(おぐい じょうかい)

    9 min
  6. JUL 23

    【仏教と教育】 教育は知識だけでなく、人間としての在り方を学ぶ場

    🔶 テーマ:「仏教と教育」 熊本市中央区京町にある仏嚴寺の住職・高千穂光正(たかちほ こうしょう)さんと、今週もゲストに福岡県・筑紫女学園中学校・高等学校で宗教の先生をされている、佐賀県の専念寺ご所属の小杭浄海(おぐい じょうかい)さんをお迎えし仏教と教育の関係について紹介。 🔶 仏教と教育の歴史的背景 江戸時代の「寺子屋」は、庶民が読み書きそろばんを学ぶ場として、お寺が担っていた。 明治13年、博多の萬行寺で七里恒順和上による日本初の仏教系「日曜学校」が始まり、全国に広まった。 子どもたちに親鸞聖人の教えや阿弥陀如来の救いを伝える目的があった。 🔶 仏教教育の特徴 命の尊さやつながり(縁起)を重視。 「迷惑をかけないように」という道徳的視点に加え、「迷惑をかけながらも支え合って生きている」という仏教的視点を教える。 他者に支えられていることへの気づきを通じて、「自分も支える側になる」意識を育む。 🔶 まとめ 仏教の教えは人との関係性や感謝の心を育む教育の基盤として有効。 教育は知識だけでなく、人間としての在り方を学ぶ場でもある。 来週のテーマは「若者と仏教」。小杭浄海さんとともに引き続きお送りします。 出演: お話:仏嚴寺住職・高千穂光正(たかちほ こうしょう) 司会:丸井純子(まるい じゅんこ) ゲスト:筑紫女学園中学高校 宗教科教諭・専念寺 小杭浄海(おぐい じょうかい) ―――――――――――――――――――――――― 今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。 あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。 では、また来週お会いしましょう。

    9 min
  7. JUL 16

    【浄土真宗と海】 「海」は限りない慈悲の象徴 全てを受け入れる

    🔶 浄土真宗と海 熊本市中央区京町にある仏嚴寺の住職・高千穂光正(たかちほ こうしょう)さんと、今週はゲストに福岡県・筑紫女学園中学校・高等学校で宗教の先生をされている、佐賀県の専念寺ご所属の小杭浄海(おぐい じょうかい)さんをお迎えしています。 高千穂:はい、今週もどうぞよろしくお願いいたします。 小杭:よろしくお願いいたします。 丸井:おふたりは同級生だそうですね? 高千穂:そうなんです。龍谷大学大学院時代の同級生で、まさに“ご縁”でつながった仲間なんです。 丸井:本当に素敵なご縁ですね。では、今週のテーマは? 高千穂:はい、今回は「浄土真宗と海」についてお話しいたします。 🔶 海の日と仏教のつながり 7月21日は海の日。海の恩恵に感謝し、海洋国・日本の繁栄を願う国民の祝日です。 高千穂:そして今回のゲスト、小杭浄海さん。お名前に“浄”と“海”が入り、まさに今日のテーマにぴったりなんですよ。 小杭:私の名前は「海のように清らかな心を持ってほしい」という親の願いから付けられたんです。 🔶 煩悩の海と浄土の海 高千穂:浄土真宗には“海”を用いた多くの表現があります。一つ目は「煩悩の海」です。 親鸞聖人が詠まれた和讃には、「生死の苦海ほとりなし ひさしくしづめるわれらをば 弥陀弘誓のふねのみぞ のせてかならずわたしける」とあります。この「生死の苦海」は、私たちが煩悩に悩まされながら、六道輪廻のなかで苦しみ続ける姿を表しています。 一方で、「大悲の海」もあります。 「本願力(ほんがんりき)にあいぬれば むなしくすぐるひとぞなき 功徳の宝海みちみちて 煩悩の濁水へだてなし 」 ここでの「功徳の宝海」は阿弥陀様のお徳が、まるで広大な海のように満ち満ちているという意味です。 小杭:阿弥陀様の救いの広さ、深さを“海”に例えているんですね。 🔶 海の性質と仏の徳 高千穂:海の特性にも意味があります。 ・広大さ:阿弥陀様の徳の広さを表す ・深さ:迷いの深さ、生死の苦しみの深さを示す ・動き続けること:如来の働きが常に私たちに及んでいること ・すべてを受け入れること:川の水が全て海に注ぐように、どんな命も阿弥陀様は救ってくださる 小杭:私の名前「浄海」にも、そうした意味が込められていると日々感じています。 🔶 親鸞聖人と海との出会い 高千穂:親鸞聖人は京都のお生まれなので、幼い頃は海を見る機会がなかったと思われます。 ですが、流罪となって越後に赴かれた際、新潟県の居多ヶ浜で初めて本物の海をご覧になったとされています。 小杭:そのときの広大で深い海の景色を見て、親鸞聖人がそれまで学んできた教えの真意をより深く実感されたのではないでしょうか。 🔶 海のような心を生徒たちへ 小杭:仏教では「海」は限りない慈悲の象徴とされます。私も「浄海」という名前にふさわしく、そうした広く深く清らかな心を持って生徒たちと接していきたいと思っています。 丸井:素敵なお話ですね。 🔶 今週のまとめ 高千穂:今週は「浄土真宗と海」をテーマにお話ししました。煩悩の海、功徳の宝海など、海に例えられる仏の教えは数多くあります。 海のように広く、深く、そしてすべてを包み込む阿弥陀様のお救い。その偉大さをあらためて感じるご縁となりました。 🔶 次回予告:仏教と教育について 丸井:来週は「仏教と教育」について、小杭浄海さんを引き続きゲストにお迎えしてお送りします。 どうぞお楽しみに。 🔶 お悩み相談、受付中 この番組では、リスナーの皆さまからのお悩み相談も受け付けています。 メールは → goen@rkk.jp まで。 今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。 では、また来週お会いしましょう。 出演 お話:仏嚴寺住職・高千穂光正(たかちほ こうしょう) 司会:丸井純子(まるい じゅんこ) ゲスト:小杭浄海(おぐい じょうかい)

    9 min
  8. JUL 9

    【お盆のお話し】 亡き人とのご縁を感じる時間

    🔶 お盆の始まりは、目連尊者と母親の物語 丸井:「高千穂さん、今週はどんなお話でしょうか?」 高千穂さん:「今週は『お盆』についてのお話です」 お盆というのは実は略語で、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。この「盂蘭盆」は、インドの古代語サンスクリット語で「ウランバーナー」という言葉に由来し、「逆さ吊るしの苦しみ」という意味を持っています。 🔶 盂蘭盆会の由来:母を思う目連尊者の供養 これは、お釈迦様の弟子である目連尊者(もくれんそんじゃ)のエピソードに基づいています。 ある日、目連尊者が神通力で亡き母の様子を探ると、母親は“餓鬼道(がきどう)”という、飢えと渇きに苦しむ世界に堕ちていたのです。どうにかして母を救いたいと願った目連尊者は、お釈迦様に相談しました。 お釈迦様はこう言いました。 「7月15日、修行を終えた僧たちに食べ物を供え、供養をすれば母は救われるであろう」 これが「盂蘭盆会」、そしてお盆の由来とされています。 🔶 インドや東南アジアには「お盆」がない? 高千穂さん:「実はこのお盆の風習、日本や中国、韓国など東アジアに見られるもので、タイやインドネシアといった仏教国には“お盆”はありません」 お盆は大乗仏教の教えに基づいた文化的な行事であり、日本では推古天皇の時代(西暦606年)に『日本書紀』に登場するなど、古くからの歴史があります。 🔶 なぜ7月盆と8月盆があるの? 「お盆といえば8月」と思う方もいれば、「7月だよ」という地域もありますよね。 これは旧暦と新暦の違いによるもので、もともとお盆は旧暦の7月15日とされていました。しかし旧暦をそのまま新暦に置き換えると、農繁期と重なってしまい、供養が難しくなる地域があったため、ひと月遅らせて8月15日をお盆とする風習が広がったのです。 高千穂さん:「同じ熊本でも地域によって7月盆と8月盆が混在していますが、今では全国的には8月盆が主流となっています」 🔶 キュウリの馬とナスの牛は仏教じゃない? 丸井:「お盆といえば、キュウリの馬やナスの牛も思い浮かびますよね?」 高千穂さん:「あれ、実は仏教の教えとは直接関係がないんです」 それらは日本各地の民間信仰や風習と融合したものであり、仏教と地域文化が重なり合ってできたお盆ならではの風景と言えます。 🔶 浄土真宗におけるお盆の意味 高千穂さん:「浄土真宗では、お盆は亡き人の命日をご縁として、私が仏法と向き合う時間です」 亡くなった方を偲ぶことをきっかけに、親鸞聖人の教え、そして阿弥陀如来のはたらきに触れる機会。それが浄土真宗における“お盆”の本質なのです。 🔶 お坊さんも忙しい!お盆は早めの準備を お盆は初盆(ういぼん)や帰省など、家族にとっても準備が多く、慌ただしい時期です。 高千穂さん:「お坊さんたちもスケジュールがぎっしり詰まるので、早めにお盆の準備や日程調整をしておくのがおすすめです」 🔶 まとめ:お盆は、亡き人とつながる“今”を生きる行事 今週は「お盆」をテーマにお届けしました。 高千穂さん:「お盆の語源は“盂蘭盆会(うらぼんえ)”。母を思う目連尊者の心がきっかけとなり、僧侶への供養を通じて亡き人を救うという教えが生まれました。その風習が中国を経て日本へ伝わり、旧暦と新暦の違いによって、現在のように7月盆・8月盆に分かれました」 お盆はただの休暇ではなく、亡き人とつながる大切なご縁のとき。自分の命、そして命のつながりをあらためて感じる行事として、大切にしていきたいですね。 🔶 次回予告:「浄土真宗と海」について 次回は「浄土真宗と海」という、少しユニークなテーマでお話しします。どうぞお楽しみに。 🔶 あなたのお悩み、聞かせてください この番組では、リスナーの皆さまからのお悩み相談も受け付けています。メールは → goen@rkk.jp までお寄せください。 今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。では、また来週お会いしましょう。 出演お話:仏嚴寺住職・高千穂光正司会:丸井純子

    9 min

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仏教にまつわる色々なお話を、分かりやすくお話していただく番組です。仏教由来の言葉、豆知識、歴史、迷信、風習、教義、作法などなど。 出演は、熊本市中央区京町にある仏嚴寺の高千穂光正さん。お相手は、丸井純子さん。 お悩み相談もメールで受け付け中!goen@rkk.jp ▼メール goen@rkk.jp ★地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4    AM1197で、毎週水曜日 午後6時10分から放送中。是非生放送でもお聴きください。

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