・『特許判例百選(第5版)』掲載判例(事件:007)
・作用効果不奏功の抗弁
【概要】本報告書は、大阪高等裁判所が平成14年11月22日に下した特許権侵害訴訟判決(平成13年(ネ)3840号)、通称「エアロゾル事件」の概要と判決の意義を詳細に分析するものです。本件は、特許発明の技術的範囲の充足性、特に「作用効果不奏功の抗弁」の適否が争点となった点で、知的財産法実務において重要な判例として位置づけられています 。
主要な争点は、被疑侵害製品が特許発明の構成要件を充足するか否か、そして控訴人が主張した「作用効果不奏功の抗弁」が一般論として認められるか否かでした 。この抗弁は、被疑侵害製品が特許発明の構成要件を形式的に満たしていても、明細書に記載された発明の作用効果を奏しない場合には、特許技術の範囲に含まれないと主張するものです 。
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- FrequencyUpdated Daily
- PublishedAugust 8, 2025 at 10:00 PM UTC
- Length7 min
- RatingClean