本おたくとよもやま話

#094 エリート過剰生産が国家を滅ぼす

今回取り上げる本は『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』です。 https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000614648/ 著者:ピーター・ターチン(訳:濱野 大道) クリオダイナミクス(歴史動力学)の第一人者による、国家危機の法則を解明した一冊。 タイトル通りの内容だけれど、数式は一切出てこず文系にもわかりやすく書かれた興味深い本。 【話すこと】 ・国家危機は約200年周期で発生。背景にエリート過剰生産がある ・エリート志望者が増加するが椅子(ポジション)は限られている。エリートになれなかった人々が反エリート勢力となる ・大衆の貧困化と組み合わさることで国家が不安定化。フランス革命が典型例 ・ブルジョワ=貴族ではないがお金を持つ平民。彼らが貴族を倒そうとした ・アメリカ系著者の書き方の巧さ、具体例の豊富さ、世界史の様々な事例 ・一夫多妻制の国は一夫一妻制より危機サイクルが短い(100年程度) ・日本も同じ状況では?大学卒業者増加(エリート過剰生産)、大衆の貧困化、AIによる椅子の減少 ・1800年代の危機から200年が経過している現在、新たな危機が来る可能性 ・社会の脆弱性を過小評価してはいけない。フランス貴族も革命を予想していなかった ・「大事にはならないだろう」は通用しない時代。トランプ現象なども予測不能 ・エリートに対する日本人のイメージ。ドラマやアニメで嫌な役として描かれがち(主観です) ・フランスでもマクロン大統領など、エリートは嫌われている傾向あるかも ・AIなど新技術をうまく活用しながら、これからの時代に対応していこうね 一言 エリート過剰生産と大衆の貧困化が生む国家危機の法則。今まさに200年周期の転換点?って思うとちょっとこわい #よもやま話 #本 #おすすめの本 #気づき #学び #ライター #podcast #早川書房 --- stand.fmでは、この放送にいいね・コメント・レター送信ができます。 https://stand.fm/channels/652baa46bcd1491cab83f630