人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学

#94「交渉学教科書」⑫ 交渉決裂への対処② 安藤雅旺

引き続き『交渉学教科書 今を生きる術』(R.J.レビスキー, D.M.サンダーズ, J.W.ミントン 著/藤田忠 監訳 各務洋子, 熊田聖, 篠原美登里 訳)をテキストとして、前回に続き「交渉決裂への対処」をテーマにお届けします。今回は特に「立場の強い相手」や「圧力的な交渉相手」への向き合い方に焦点を当て、弱い立場にある側がとるべき戦略と心構えを詳しく掘り下げていきます。

【TODAY’S TOPICS】

◎交渉の「最大の敵」は、実は自分自身

・立場に固執しすぎる「見境なき立場固定」

・ゼロサム発想から抜け出せない思い込み

・自信過剰や偏った少数データへの依存

・相手の視点を無視する傾向

・反感から相手の評価を切り下げてしまう心理

◎強い相手と向き合うための基本戦略

・交渉の本当の目的を見失わず「自分を守る」

・BATNA(代替案)の開拓と提示で、主導権を持つ

・「警戒網」を張り、交渉の進行を自ら管理する

◎ウィリアム・ユーリーによる5つの対応ステップ

1.反応しない:感情的反応を避け、客観的視点を保つ(天井桟敷から眺める)

2.相手に武装解除を促す:直感に反して歩み寄り、緊張を逸らす

3.固定観念を解き、交渉を仕切り直す:協力的な対話で相手の認識を修正

4.承諾しやすくする:金の橋をかけ、合意に向けた共創を進める

5.拒否しづらくする:感情に訴えつつ、代替案の存在を示し説得する

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