人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学

#96 孫子で読む交渉学⑧「虚実篇」その1 窪田恭史

今回も、日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田恭史氏をゲストにお迎えし、「孫子の兵法で読む交渉学」シリーズの第8回をお届けします。

テーマは『虚実篇』。戦力が互角、もしくは劣勢な状況でいかに主導権を握るか。歴史的な戦術やビジネスの事例を交えながら、「敵の実を避け、虚を打つ」という孫子の核心的な戦略を深掘りしていきます。

第二次世界大戦・ドイツ軍の電撃戦や、武田信玄と徳川家康の三方ヶ原の戦い、現代のAppleによるiPhone開発秘話まで、多彩な例をもとに「主導権を取る」とは何か、どうすれば相手を動かす状況をつくれるのかを解説。特に「無形」や「虚を打つ」といった兵法のエッセンスが、現代の交渉や戦略策定にどう活きるか?弱者だけの戦略にとどまらない普遍性を語っていただきました。

◎窪田恭史氏のご経歴

日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事

ナカノ株式会社 代表取締役

日本古着リサイクル輸出組合 理事長

表情分析、FACS認定コーダー

日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター

早稲田大学政治経済学部卒

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。

「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。

【TODAY’S TOPICS】

◎『虚実篇』に学ぶ主導権の握り方

・「敵より先に現場に到着し、体制を整える」ことの意味

・敵を操るための「利益で誘い、不利な状況を作る」技法

・歴史に学ぶ戦略例(ドイツの電撃戦、三方ヶ原の家康の「空城計」)

◎「無形」と現代戦略

・自軍の意図を悟らせず、相手の判断を惑わせる「無形」

・AppleのiPhone開発に見る情報遮断の戦略

◎変化し続ける状況と普遍の原則

・唯一変わらない「敵の実を避け、虚を打つ」原則

・「勝利の方程式」は存在しない。変化に合わせて戦略を変える重要性

お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてさらに詳しく知りたい方は、⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠「交渉アナリスト」⁠の公式サイト⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠もぜひご覧ください。