人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学

#98 孫子で読む交渉学⑨「虚実篇」その2 窪田恭史

日本交渉協会常務理事でありナカノ株式会社代表取締役の窪田恭史氏をゲストに迎え、「孫子の兵法で読む交渉学」シリーズ第9回をお届けします。テーマは引き続き『虚実篇』。今回は「交渉にどう応用するか」に焦点を当て、主導権を握るための具体的な方法と、そこから学べる実際の事例を整理しました。

「交渉の舞台は、相手に任せるのではなく自ら設計するもの」。心理的バイアスを回避する工夫や、利害調整の本質を示す事例を交えながら、交渉における主導権の取り方を深掘りします。

◎窪田恭史氏のご経歴日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事ナカノ株式会社 代表取締役日本古着リサイクル輸出組合 理事長表情分析、FACS認定コーダー日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター早稲田大学政治経済学部卒

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。

【TODAY’S TOPICS】

◎虚実篇を交渉に応用する4つの方法

① 交渉を始める前に、交渉プロセスを交渉する

 出席者や議題を先に決めることで、主導権を握る準備が整う。

② 交渉プロセスの「普通の状態」を確認する

トラブルが起き得る前提を共有しておくと、信頼関係を築きやすい。

③ 交渉環境を図式化する

相手の背後にいる関係者まで見渡すことで、交渉を戦略的に設計できる。

④ 交渉の「枠組み」をコントロールする

立場ではなく利害に注目し、交渉の土俵そのものを設計する。例)ハーバード大学 図書館エピソード

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お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてさらに詳しく知りたい方は、⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠「交渉アナリスト」⁠の公式サイト⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠もぜひご覧ください。