オリジナリティに関する養老さんのお話に目から鱗が落ちる思いでした
曰く
"だいたいもっとも個性的なものは誰も理解しない。一般性がありませんから。共感性を求めながら、そこにいってみれば刺身のワサビみたいに入ってくるのがいいわけです。"
"どこかには個性が出る必要はあるんですけど、根本には共感性がないと意味がない。まったく独自なものというのは定義によりけりですが、他人には関係がないんです(笑)。"
"よく、「やっぱり古典がいい」とか言いますね、あれはどうしてかというと、それだけ共感性が強いからです。そこには何かしらの普遍性がある。 それを絶えず追求しているのがアートです。"
"オリジナリティとは、新しい共感を発見すること。"
ここから私は思いました
1、独自性の再定義
2、普遍性
3、パッション、仲間、大義
1、独自性の再定義
オリジナリティがないんだよー、ということをビジネスの世界でもよく言われることがあるなあと思います
そんな時は、ポジショニングマップを作って、いかに独創的なのか、競合優位性があるのか?などと、四苦八苦するわけですが、実はオリジナリティとは、単に独創性があればいいということではない、と、一等両断されな気がしました
つまり、本来の独自性、独創性とは、個性的なものであり、かつ、共感を呼ぶものでなければならないという、新たな独自性の再定義をいただいた気がしました
例えば縦軸が個性で、横軸が共感性という、合わさった部分にいるかどうかをみる必要があると、いうことと解釈しました
これは、自分における、オリジナリティの定義が全く違うものになったなあと感動いたしました
2、普遍性
古典と言われているものは、今聴いても、いろいろな気づきを与えてくれる、という意味で、普遍性があると言われますが
これも実は、いつの時代にも色褪せない、独自性と共感性が混じっているからこそ、長年語り継がれていくものという意味で、普遍性と言えるのかと思いました
つまり、普遍性というものは、実はさまざまな人々に対して、独自性と共感性を与えることができるものである、ということなのかとも思いました
3、パッション、仲間、大義
村上春樹さんが、『職業としての小説家』(2015)の中で仰っていた、「小説家の仕事は、個人的な物語を通じて普遍的な真実に届くことだ。」ということにもとても響き合うと思いました
そしてそれは、私がいつもお話ししている、イノベーター3つのフレーム、または、リップルモデルとして、イノベーターには、パッション、仲間、大義があるということにも、とても響き合う気がしました
すなわち、最初は、極めて個人的なパッションから始まりますが、それがやがて自分だけでは足りなくなり仲間を連れ添うようになり、そして、最終的には自分たちだけではなく、世の中のたくさんの人たちが幸せになる、そんなスキームに育てていくことこそが、イノベーターである
そしてそのソリューションは、同様に、自分勝手から始まるかもしれないが、やがては誰かのため、つまり、たくさんの人々に共感をされるものになって、初めてソリューションとして認めてもらえる
そんなステップにもつながるお話しだなあと思いました
音楽でもビジネスでも、オリジナリティは求められますが、それは、共感性も深くもっている必要がある、そんな新しいオリジナリティの定義を頂きました
一言で言うと
オリジナリティとは新しい共感であるノベーション
そんな話をしています^ ^
参考:本: 脳は耳で感動する 電子書籍版 2025年1月30日発行 著者 養老孟司 久石譲 発行所 株式会社実業之日本社
動画で観たい方はこちら
https://youtu.be/I5l3KpiuyQY
Information
- Show
- FrequencyUpdated daily
- Published7 September 2025 at 16:16 UTC
- Length14 min
- Season1
- Episode1.6K
- RatingClean