第7講|読書と哲学の黄金時代

メディアの終わりの人類史:『哲学と人類』を読む

メディアの歴史から、人類の歴史が見えてくる。哲学者・岡本裕一朗さんの最新刊『哲学と人類』を、音声で解説する全11回のポッドキャストシリーズ「メディアの終わりの人類史」。
第7講は「読書と哲学の黄金時代」です。18世紀-19世紀に「読書」がもたらした変換についてお話を伺います。

・本を読むヒトたちと識字率
・知識活動の中心メディアとしての書物
・近代社会の理性主義・個人主義・科学主義
・読書が生み出した「公衆」の概念
・国民国家の形成
・ラテン語の記述から母国語の記述
・カントの訴えた普遍的な理性
・カントからヘーゲルへ、理性から民族へ
・大学・学問の再編成
・「哲学」はえらいのである(by カント)
・自由にものがいえる唯一の学問=「哲学」
etc...

●出演
岡本裕一朗 Yuichiro Okamoto
1954年生まれ、現在は玉川大学名誉教授、専門は近現代の西洋哲学。哲学は「世界を見るためのメガネである」がモットー。伝統的な哲学理論だけでなく、社会の具体的な領域にも関心をもち、それらを架橋する作業に勤しむ。『いま世界の哲学者が考えていること』(ダイヤモンド社)他多数の著書を発表。『哲学と人類』(文藝春秋社)では、メディアやテクノロジーを人類史的観点からまとめる。

●聞き手
若林恵 Kei Wakabayashi
平凡社『月刊太陽』編集部を経て2000年にフリー編集者として独立。以後、雑誌、書籍、展覧会の図録などの編集を多数手がける。音楽ジャーナリストとしても活動。2012年に『WIRED』日本版編集長就任、2017年退任。2018年、黒鳥社を設立。著書『だえん問答 コロナの迷宮』(黒鳥社・2020年12月刊行)、『さよなら未来』(岩波書店・2018年4月刊行)、責任編集『次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方』。「こんにちは未来」「働くことの人類学」「音読ブラックスワン」などのポッドキャストの企画制作でも知られる。

▼書籍紹介▼
『哲学と人類 ソクラテスからカント、21世紀の思想家まで』岡本裕一朗著(文藝春秋社)
強いAI、遺伝子工学、デジタル監視社会、ビッグデータ、ポストヒューマン、仮想通貨、IoT、ポスト資本主義……人類はどこへ向かうのか? 石器に印刷術、デジタル経済圏まで「技術の哲学」で読み解く人類全史。

サピエンスの誕生から文字、宗教の誕生、書籍の発明からマスメディアの登場、そしてデジタル技術、バイオテクノロジー革命まで。

アリストテレス、カント、ヘーゲル、フロイト、マルクス、ニーチェ、キットラー、ドゥルーズ、ハラリ……世界の哲学者はこれまで人間と技術(テクノロジー)について何を考え、哲学を展開してきたのか。

古代から人新世まで、「技術の哲学」が解き明かすホモ・サピエンスの終焉。

●制作
音楽  :大西 穣  
企画制作:黒鳥社  
録音・編集:FMサウンズ

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