17-2「日本の曖昧(あいまい)力 融合する文化が世界を動かす(呉 善花さん)」

アワノトモキの「読書の時間」

日本を三つの階層で捉えた呉さん。

・欧米化された日本
・中国韓国と似た東アジア的な日本
・縄文時代的な日本

前回あがった疑問として、なぜ日本にだけ
縄文時代的な要素が残ったのか、
という問いがありました。
そこには3つほど理由がありそうです。

・温暖湿潤気候で狩りのリスクを抑えられたこと
・島国で他地域からの侵略を受けなかったこと
・山が多い地形で、中央集権的な統治がしづらかったこと

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<余談>
ちなみに星野が住んでいた奄美大島の南方、
加計呂麻島では隣の集落でも方言がちがう、
という現象があります。
その理由が、山が険しく、
隣の集落とは言え、行き来ができなかったから
だと言われています。

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さて、さらに縄文時代的な要素が
どう曖昧力とつながってくるのか、
については下記のような理由ではないか、
と考察します。

・自然と人間の間をグラデーション的にとらえる認知
・自然に対する根源的な受け身思考
・居住可能エリアの狭さによる山・海文化のMIX

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<余談>

・奄美の人たちの台風に対する姿勢
・中東で持ち上がった超自然人工物 The Line

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日本の曖昧さが表れているものもいくつか挙げられています。

・墨一色の濃淡で表現する水墨画
・あえて情報の隙間をつくる生け花表現
・意図を越えた偶然を愉しむ焼き物
・受け身的表現にみられる責任の曖昧さ
・受け身と可能両方を意味する助動詞の存在

どこかで自然に対する尊敬の気持ちを持つこと。
こうした日本ならではの特性は、
分断にあえぐ世界の平和に貢献できるのではないか?

Noと言える日本人から、まぁまぁと言える日本人へ。

日本のパスポートが世界最強である理由も、
もしかしたらこの辺りにも要因があるのでは、
などと勘ぐってみました。

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