37冊目「ふつうの相談」、著者は東畑開人さん。
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粟野さんではなく星野による読書の時間2回目です。
今回から3回にわたり、下記キーワードに沿って読書の感想をお伝えします。
【37冊目「普通の相談」のキーワード】
1.相対化してお互いを理解し合うこと
2.星野は預かりたい
3.横道の意義とは?
今回は「1.相対化してお互いを理解し合うこと」についてです。
まずは星野なりに、本の概要をまとめていこうと試みました。
シンプルに説明できてはおりませんが、皆さまの読書の助けになりましたら…!!
世の中には、専門家ではなく名もなき方々による心のケアがたくさんあります。
研究などで扱われることはなくとも、実際に人を助けている。
そのケア活動を「ふつうの相談」と名付け、あらゆるケア活動の中心に置いています。
東畑さん自身も、カウンセリングルームへの来訪者に対して精神分析的アプローチではなく、「ふつうの相談」で対応することもあるようです。
「ふつうの相談」では、各人がその日常から得た「世間知」と相談者に対する周辺情報に対する「熟知性」を活用します。
他にも、無数の「ふつうの相談」から抽出された理論をまとめた「学派知」、ケアが行われている現場ならではのノウハウ「現場知」があります。
いわば、それぞれの立場による偏りが存在し、それにより「心のケア」界隈が協働しづらくなっているのでは?という東畑さんの課題感がありました。
そこで東畑さんはこの本の中で「球体の臨床学」という捉え方を提示したのです。
球体の中心に「ふつうの相談」を置き、「学派知」・「専門知」・「世間知」・「現場知」などをそれぞれ球体上に配置できる捉え方です。
これにより、各自が相互を相対的に認識できるので、お互いの理解が進み、協働に進めるのではないか、というアイデアです。
この捉え方は、心のケア界隈だけでなく、他の世界すべてに対して活かせそうだと感じました。
普段、意識していないと自分の視点を中心に考えてしまいがちですが、ある種メタ視点で捉えることの重要性を再認識できました。
…と、まずはある程度本の趣旨に沿ったお話からさせていただきました。
次回からはもう少し星野の興味をベースにお話していきたいと思います。
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- FrequencyUpdated Weekly
- PublishedMay 16, 2024 at 9:00 PM UTC
- Length26 min
- RatingClean