星置くラジオ mari
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普段、私たちはどれだけ「感じられて」いるでしょうか?
自分の内の、そして外界の、言葉なき声、声なき声に、耳を傾けているでしょうか?
この番組のテーマは、「感じることを大切にして生きていく」。
感じること、感覚を信じること、が難しくなった現代では、感じることを大切にして生きていくのは旅路のようなものかもしれません。自分という不思議の真実に出会い、自分らしい人生を、自分を愛して生きていく、に続く旅路です。
「感じることを大切にして生きていく」ための様々な方法を、この番組では「レメディ」として、お届けしていきます。それは例えば、季節の巡りや月の満ち欠けの暦だったり、日記を書くことだったり、マッサージや食べ物だったり、詩だったり、考え方だったり。
古来から旅人が夜空の星を道標とするように、この番組が、それぞれの旅路をゆく、私を含めた人々が、空を見上げればいつでもそこにある星のようになることを願っています。
毎週日曜日に、新しいエピソードをお届け予定です。
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#017 今週の暦(6/10-16) &ミヒャエル・エンデ「内なる世界が荒れはてないために」
自らと繋がり、大いなる自然や宇宙との繋がりを感じて、のびのびと、ユニークな私を生きていく。
6月10日から16日の「今週の暦」、そして、作家、ミヒャエル・エンデの「だれでもない庭、エンデが遺した物語集」から、「内なる世界が荒れはてないために」をお届けします。
【自然や宇宙との繋がりを感じる「今週の暦」】
6月10日(月)から16日(日)/ 旧暦、皐月五日から十一日
10日(月)は雑節「入梅」、暦の上の梅雨入りを迎え、この日から約30日間が暦上は梅雨の期間
同日、七十二候は「芒種」の次候、「腐草為蛍(くされたるくさ ほたるとなる)」へ。江戸時代の前期には、腐った草が蛍になる、と、信じていました。短い蛍の季節はもうすぐ終わる。明治の俳人、高浜虚子が「蛍火の今宵の闇の美しき」と詠んだ、その闇の美しさを、感じたい
16日(日)には、末候「梅子黄(うめのみきばむ)」へ。梅雨と夏を前に、梅は実りのピークを迎える。自然の摂理、その美しいまでの見事さを、すっぱしょっぱさに顔を歪めながら堪能したい
【旬の景色・旬の食卓】
旬の景色は、泰山木の花。英語名「マグノリア」。その白い大輪は甘く優雅な香りで人々を振り向かせる。そして、立葵。学名に「治療」が入るほど、古代から人々を様々に癒やしてきた薬草は、現代でもハーブティとして愛されている。英語名「マシュマロ」。もっと遡って5万年前、ネアンデルタール人の埋葬地からも、人骨とともに赤い立葵が見つかっている。
【今週のレメディ】
作家、ミヒャエル・エンデの「だれでもない庭 エンデが遺した物語集」から、「内なる世界が荒れはてないために」をお届けします。
【参考】
「くらしを楽しむ七十二候」広田千悦子 株式会社アース・スター エンターテイメント 2013
「和暦日々是好日」LUNAWORKS(主宰・高月美樹)2024
国立天文台暦計算室
「日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―」白井 明大・有賀 一広 東邦出版 2012
「だれでもない庭 エンデが遺した物語集」ミヒャエル・エンデ著、ロマン・ホッケ編、田村都志夫訳 岩波現代文庫 2015
「七十二候/梅子黄」高月美樹 暦生活 2023
「ホタル・神秘の光の秘密とは?七十二候「腐草為蛍」ホシナコウヤ tenki.jp 2018
「雨空にすっくと立つ名花・タチアオイは癒しと希望の魔法薬!」ホシナコウヤ tenki.jp 2016 -
#016 今週 (6/3-9) の暦&レメディ:石原弦「光の種」
6月3日から6月9日の、季節と月の満ち欠けを感じる今週の暦「今週の宙模様」と、今週のレメディは、詩人、石原弦さんの詩集「石」から「光の種」を。
【季節を感じ、月の満ち欠けを感じる「今週の暦」】
6月3日(月)から9日(日)/ 旧暦、卯月廿七日から皐月四日
5日(水)、二十四節気は「芒種」へ。稲や麦など、「芒(のぎ)」を持つ穀物の種を撒くとき。
七十二候は、初候「蟷螂生(かまきりしょうず)」へ。秋に生みつけられた卵から、かまきりが誕生する頃。かまきりは農作物には手をつけず、害虫を捕まえてくれる、私たちにとってありがたい存在。
6日(木)の新月で、暦は卯月から「皐月」へ。皐月は、水の恵みに触れる月。
【旬の景色・旬の食卓】
旬の景色。初夏から一段と深くなった緑にもっとも映えるは、青や紫の花々。紫陽花や花菖蒲。湿度が高い梅雨時期は、香りをより強く感じられる季節。雨の日には外に出て、雨 に濡れて立ち上る土の匂いで、自分を満たしてみる。
そして、関東では見頃を迎えた蛍。月が輝けば闇が退く。明るい夜を、蛍は嫌う。新月を迎える今は、蛍を見るのにちょうど良い頃。
【今週のレメディ】
詩人・石原弦さんの詩集「石」から、「光の種」をお届けします。
【参考】
「くらしを楽しむ七十二候」広田千悦子 株式会社アース・スター エンターテイメント 2013
「和暦日々是好日」LUNAWORKS(主宰・高月美樹)2024
国立天文台暦計算室
「日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―」白井 明大・有賀 一広 東邦出版 2012
「空の名前」高橋健司 光琳社出版 1992
「七十二候/蟷螂生かまきりしょうず」高月美樹 2023 暦生活
「折節の記ーあじさいを詠んだ和歌ー」水垣久 やまとうた 2015
「源氏ぼたる」いすみ市観光ポータルサイト -
#015 今週 (5/27-6/2) の暦&レメディ:茨木のり子「行方不明の時間」
5月27日から6月6日の、季節と月の満ち欠けを感じる今週の暦「今週の宙模様」と、今週のレメディは、詩人・茨木のり子さんの詩集「倚りかからず」から「行方不明の時間」を。
【季節を感じ、月の満ち欠けを感じる「今週の暦」】
5月26日(月)から6月6日(日)/ 旧暦、卯月二十日から二十六日
先週20日(月)からの、二十四節気「小満」、万物が成長し、天地に満ち始める季節
七十二候は、末候「麦秋至(むぎのときいたる)」へ
麦が熟して、収穫の時を迎える季節
23日(金)に満月を迎えて、6月6日に新月を迎えるまで、欠けていく月の時期
月が欠けていく時期は、いろいろなものを手放すのに良いと言われている。今の自分には、もう不要になったものが、あるだろうか?
もうひとつ。植物のように、花を咲かせたり実や種を結んでみる、そんな働きをしてみるのにも良い。書いてみたり、表現してみたり、伝えてみたり、ゆっくり、少しずつ、自分のために、形にしてみる。
【旬の景色・旬の食卓】
旬の景色はホタル。旬の食卓には、山菜の王様「シドケ」、生きとし生きるものの万病を治す植物、「大薬王樹」との名を持つ「ビワ」。そして「シソ」。
【今週のレメディ】
詩人・茨木のり子さんの詩集「倚りかからず」から、「行方不明の時間」をお届けします。
【参考】
「くらしを楽しむ七十二候」広田千悦子 株式会社アース・スター エンターテイメント 2013
「和暦日々是好日」LUNAWORKS(主宰・高月美樹)2024
国立天文台暦計算室
「日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―」白井 明大・有賀 一広 東邦出版 2012
「七十二候/麦秋至」高月美樹 暦生活 2023
「山菜採りシリーズ⑦ シドケ(モミジガサ)」森と水の郷あきた
「 “大薬王樹”の異名を持つ「ビワ」」生薬ものしり事典 2014年6月号 養命酒
「冬の身体を温め癒す和ハーブー大薬王樹“ビワ”ー」湯癒草々 2021 -
#014 今週 (5/20-26) の暦&レメディ:石原弦「水の石」
5月20日から26日の、季節と月の満ち欠けを感じる今週の暦「今週の宙模様」と、今週のレメディは、詩人・石原弦さんの詩集「石」から「水の石」を。
【季節を感じ、月の満ち欠けを感じる「今週の暦」】
5月20日(月)から5月26日(日)/ 旧暦、卯月十三日から十九日
20日(月)二十四節気は「小満」へ。万物が成長し、天地に満ち始める季節
七十二候は、初候「蚕起食桑」へ
白い蚕が桑の葉をたくさん食べて成長し、やがて静かに動きを止めて、白い糸を吐き始める時。美しい絹糸となる真っ白な繭には、弥生時代から今も続く物語があります。
23日(金)は満月。この季節にしか見られない、満月の光景は、「田毎(たごと)の月」。
25日(日)七十二候「小満」次候「紅花栄」。
【旬の景色・旬の食卓】
五月晴れにひなげしの花、矢車草に、木苺、苔、そしてテントウムシ。
旬の食卓には、この時期、上げきれないほどの旬の味わいが溢れています。筍、いんげん、そら豆にゼンマイ、鱚、車海老、いさき、かつお、味、鯖、アオリイカ…
旬のものを見つけたら、最大限にその美味しさを堪能できる調理法で楽しみましょう。
【今週のレメディ】
詩人であり、岐阜県恵那市で養豚場を営む、石原弦さんの詩集「石」から、「水の石」をお届けします。
【参考】
「くらしを楽しむ七十二候」広田千悦子 株式会社アース・スター エンターテイメント 2013
「和暦日々是好日」LUNAWORKS(主宰・高月美樹)2024
国立天文台暦計算室
「日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―」白井 明大・有賀 一広 東邦出版 2012
「知られざる日本の養蚕ーー近代から現代まで続く「科学知」と「信仰心」」沢辺満智子 Fashion Tech News
「石」石原弦 あさやけ出版 2020
「スマート養蚕工場が変える、日本産シルクの未来」横山 泰明 WWD
「「中秋の名月」②信州更級田毎の月」 -
#013 今週 (5/13-19) の暦&レメディ:ハリール・ジブラーン「結婚について」
5月13日から19日の、季節と月の満ち欠けを感じる今週の暦「今週の宙模様」と、今週のレメディは、ハリール・ジブラーン「預言者」から「結婚について」を。
【季節を感じ、月の満ち欠けを感じる「今週の暦」】
5月13日(月)から5月19日(日)/ 旧暦、卯月六日から十二日
15日(水)満ちていく月は上弦の月「弓張月」
同日に、七十二候は「立夏」の次候「蚯蚓出(みみずいづる)」から、末候「竹笋生(たけのこしょうず)」へ
春の味覚の王様、筍は「湯を沸かしてから掘れ」と言われるほどに、鮮度が生命。朝採りが一番。さて、フレッシュさを見極めるコツは?
【旬の景色・旬の食卓】
常磐木落葉(ときわぎおちば)。「常盤木」とは、常緑樹を意味する古来から使われている言葉。落葉樹とはまた異なる趣の、緑色の落ち葉は、旬の景色。
そら豆。豆たちが羨ましい、ふかふかベッドでいつか眠りたい。こちらも鮮度が生命。
【今週のレメディ】
レバノン出身の詩人・画家・彫刻家、ハリール・ジブラーンの散文詩的小説「預言者」から、「結婚について」を読み、星として置いていきます。見上げれば、そこにいつも光(と、不思議、つまりはワンダー)あるように。
【参考】
「くらしを楽しむ七十二候」広田千悦子 株式会社アース・スター エンターテイメント 2013
「和暦日々是好日」LUNAWORKS(主宰・高月美樹)2024
国立天文台暦計算室
「日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―」白井 明大・有賀 一広 東邦出版 2012
「七十二候/竹笋生(たけのこしょうず)」高月美樹 暦生活 2023
「身近で不思議なタケの生態に迫る!」農林水産省 -
#012 今週 (5/6-12) の宙模様 &今週のレメディ:星野道夫「Alaska 風のような物語」
5月6日から5月12日の、季節と月の満ち欠けを感じる今週の暦「今週の宙模様」と、今週のレメディは、星野道夫さんの「Alaska 風のような物語」から一説を。
【季節を感じ、月の満ち欠けを感じる「今週の暦」】
5月6日(月)から5月12日(日)/ 旧暦、弥生廿八日から卯月五日
5日(日)に迎えた二十四節気「立夏」
8日(水)の新月で、暦は「卯月」へ
10日(金)からは、「立夏」の次候「蚯蚓出(みみずいづる)」へ
【旬の景色・旬の食卓】
アヤメ、カキツバタ、ジャーマン・アイリス、ツツジに梅花空木、そしてバラ。風にのって、届くその香りに、体内から魂までもが内側から癒やされる風薫る季節。
【今週のレメディ】
写真家であり、探検家であり、そして詩人・星野道夫さんの写真集「Alaska 風のような物語」からの一説を読み、星として置いていきます。見上げれば、そこにいつも光(と、不思議、つまりはワンダー)あるように。
【参考】
「くらしを楽しむ七十二候」広田千悦子 株式会社アース・スター エンターテイメント 2013
「和暦日々是好日」LUNAWORKS(主宰・高月美樹)2024
国立天文台暦計算室
「Alaska 風のような物語」星野道夫 小学館 1991
「七十二候/蚯蚓出みみずいずる」高月美樹 暦生活
ウツギ/うつぎ/空木 庭木図鑑 庭木ペディア