はじめての漢方

杜の都の漢方薬局 運龍堂 佐藤貴繁

漢方の専門薬局にて、漢方薬を処方している薬剤師が、漢方の魅力を伝えます。 実践的なお話も多いので、健康や美容などにぜひ、お役立てください。 杜の都の漢方薬局 運龍堂 佐藤貴繁 https://unryudo.com/

  1. 1日前

    205.真珠散の中身 ― 鯉の肝・菊の花・八つ目うなぎのはたらき

    「八つ目うなぎ」は、目が8つあるわけでも、うなぎでもないことをご存知ですか・・・? 前回に続いて「真珠散」のお話です。今回は主役の真珠以外に入っている生薬――鯉の肝、菊の花、そして八つ目うなぎを取り上げます。苦味で熱を除くもの、高ぶりをしずめるもの、栄養を補うもの。役割の違う素材がどう組み合わさって一つの処方になっているのかを、詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・鯉の肝 ― 苦味で目の熱・赤み・痛みをしずめる ・鯉の肝を買い付けに行くツアーがあった時代の話 ・菊の花 ― 目の充血と、高ぶった「肝」をしずめる ・花粉症の時期に菊の花が売れる、その理由 ・クコの実との組み合わせと、角膜の酸化ストレスの実験 ・八つ目うなぎ ― 名前の由来と、うなぎの5倍以上というビタミンA まずは鯉の肝。目と関わりの深い五臓の「肝」に入る素材で、とにかく苦いのが特徴です。夏の回でお話ししたとおり、苦味には熱を外に出す働きがあるとされ、目の熱や赤み、痛みをしずめるのが得意。見た目に異常はないのに見えにくい、暗いところで見えづらい(鳥目)といった状態にも用いられ、長く飲めば体も心も強くなるといわれてきました。昔はお酒をよく飲む方や目が疲れやすい方に良いとされ、鯉の養殖場まで肝を買い付けに行くツアーまであったのだそうです。いまならスマホやパソコンで疲れた目に、というところでしょうか。 菊の花も同じく「肝」に入り、目の充血をしずめるほか、高ぶった肝を抑えることでイライラやのぼせ、こめかみの痛みにも用いられてきました。花粉症の時期に求める方が増えるのは、そのためです。動物実験では角膜の傷や炎症、活性酸素に関する報告があり、クコの実と組み合わせると角膜の酸化ストレスが減ったという実験も。そして八つ目うなぎ。目は左右にひとつずつで、その後ろにエラのような穴が七つ並ぶため「八つ目」と呼ばれるだけで、実はうなぎでも魚の仲間でもありません。ただし栄養は圧巻で、暗いところの視界に関わるビタミンAが本家のうなぎの5倍以上。血液をつくるビタミンB12や、粘膜を守るビタミンB2も豊富です。 真珠が濁りを澄ませ、鯉の肝と菊の花が熱をしずめ、八つ目うなぎが栄養を補う――役割の違う素材を組み合わせて、真珠散という処方は設計されています。目を酷使する毎日だからこそ、知っておきたい一剤です。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  2. 9月13日

    204.目の漢方「真珠散」― 真珠が目にも心にも肌にもよいわけ

    目によいものといえばブルーベリー…ですが、漢方では宝石の「真珠」を使うことをご存知ですか・・・? その名も「真珠散(しんじゅさん)」。西暦1000年ごろの中国に生まれ、江戸時代に日本へ伝わって以来、いまも中国でも日本でも使われ続けている、目の悩みにオールマイティな処方です。今回はその歴史と、主役である真珠のはたらきを詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・目の漢方といえばこれ ―「真珠散」という処方 ・鯉の肝、八つ目うなぎ、菊の花 ― いったい何が入っているのか ・昔は目薬のように使い、いまは飲む ・江戸時代の新潟から全国へ ― 代理店販売という画期的な仕組み ・宝飾に使う玉と、貝殻の内側。表示が「貝カルシウム」になる理由 ・目・心・肌 ― 真珠に伝えられてきた三つのはたらき まず面白いのが歴史です。日本に伝わったのは江戸時代。いまの新潟県あたりで真珠散がつくられ、各地の有力者に取次店を依頼する、いまでいう代理店販売の仕組みで全国へ広がりました。富山の置き薬が主流だった時代に、年に一度使用人を代理店へ派遣して代金を回収し、在庫が切れれば飛脚や船便で届ける――薬の業界にとっても画期的な仕組みでした。さらに、その利益は子どもたちが医学を学ぶために使われ、そこから名のある医師も生まれたのだそうです。 そして主役の真珠。宝飾に使うのは玉の部分ですが、貝殻の内側も同じように七色に光っていて、実は成分が同じ。そこで玉は宝飾へ、内側を削ったものを漢方へと、無駄なく使い分けているのです(製品の表示が「貝カルシウム」となっているのはこのため)。伝えられてきたはたらきは三つ。ひとつは目を明らかにし、かすみや濁りを澄ませること。ふたつめは心を落ち着かせることで、寝つきが悪いときや頭が興奮しているときに用いられてきました。三つめが肌で、「美肌の生薬」と記した書物もあります。実験では、皮膚のコラーゲンをつくる線維芽細胞でコラーゲンの合成が高まること、紫外線を浴びたときの炎症がやわらぐことが確かめられているといいます。 昔の人は、五臓六腑の「肝」と目のつながりに注目し、肝に入りやすい真珠で目を支えると考えました。次回は、真珠散のもう一つの主役「鯉の肝」などをご紹介します。ぜひ続けてお聴きください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  3. 9月6日

    203.松葉は長寿の象徴 ― 血管と抗酸化、森の香り、そして選び方

    秦の始皇帝の時代、山に逃げ込んだ女性が松と柏の葉だけで生きのび、見つかったのは200年以上あと――そんな伝説が残っていることをご存知ですか・・・? もちろん伝説ですが、それだけ松が「長寿の象徴」として語り継がれてきたということです。前回のクマザサに続いて、今回は「クマザサ・松葉・朝鮮人参」のもう一つの主役、松葉を詳しく解説していきます。古い書物の記述から、台湾や韓国で行われた現代の研究、そして意外と大事な選び方の注意点まで。 ▼今回お話ししていること ・松と柏は“木の王様” ― 中国の古い書物に残る長寿の象徴 ・秦の始皇帝の時代から伝わる、松葉の伝説 ・古書の「五臓が整い、寿命が延び、毛が生える」の意味とは ・動脈硬化の3つの段階すべてに関わるという台湾の研究 ・韓国の研究 ― 中性脂肪・毛細血管の血流・血小板 ・森林浴の香り成分と、松葉を選ぶときの注意点 古い医薬書に記された松葉の働きは、「五臓の調子が上がる」「胃腸が守られて飢えない」「寿命が延びる」、そして「毛が生える」。書物によっては“緑の毛が生える”とも書かれていて、これは長寿の亀に生える緑の藻のこと。髪の話であると同時に、長生きの象徴でもあったのです。現代の研究では、血管まわりの報告がよく知られています。動脈硬化は、コレステロールが酸化し、それを取り込んだ免疫細胞がふくらんで血管にコブをつくり、炎症が起きるという段階を踏みますが、松葉から抽出したエキスはこの3段階のいずれにも関わるという台湾の研究があるのだそうです。 韓国でも研究が進んでおり、中性脂肪が下がる、毛細血管の血流が良くなる、血小板が固まりにくくなる、血圧に関するデータもあるといいます。クマザサと同じく葉緑素を大量に含むため抗酸化の面でも注目され、動物実験では体内の抗酸化酵素が増えたという報告も。さらに面白いのが香りです。森林浴でストレスホルモンが減るとされる、あの香り成分が松葉にも含まれており、中国では心が参ってしまったときの素材としても用いられてきました。ただし注意点がひとつ。松葉は松明になるほど油が多く、空気中のものをよく吸着します。空気の汚れ具合を調べる指標に使われるほどですから、道路や工場の近くの松は避け、山奥の澄んだ空気の中で育ったものを選んでください。 飲んでよし、香ってよし。そして、どこで育ったかまで含めて選ぶこと。身近な木が持つ力に、あらためて驚かされる回です。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  4. 8月30日

    202.クマザサの底力 ― 腸の壁・ニオイ・免疫を支える身近な葉

    冬眠に入る前のクマが、大量に食べていく葉があることをご存知ですか・・・? その正体は「クマザサ」。番組で何度もご紹介してきた「クマザサ・松葉・朝鮮人参」の組み合わせは、胃腸をいたわりながら手足や脳の血流にも働きかけるとされる、日本人が考案したお茶です。今回はそのうちクマザサだけを取り出して、雪に閉ざされた真冬の山でも青々と緑を保つ、その生命力の中身を詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・クマザサ・松葉・朝鮮人参 ― 血流を意識した日本生まれの組み合わせ ・なぜクマは、冬眠の前と後に真っ先にクマザサを食べるのか ・笹寿司やおにぎりを笹で包んできた、昔の人の知恵 ・腸の壁の“ファスナー”=タイトジャンクションと、腸漏れ(リーキーガット) ・葉緑素がニオイ分子をつかまえる ― 口臭・体臭のケア ・免疫の約7割は腸のまわりに ― マクロファージと炎症の話 まず驚かされるのが、クマとの関係です。クマは冬眠の前にクマザサを大量に食べ、腸内環境を整えてから眠りにつくといわれます。腸内環境が乱れたまま冬眠に入ると命に関わるためで、目覚めたあとも真っ先に口にするのだそうです。人の暮らしにも、クマザサは深く根づいてきました。笹寿司やおにぎりを笹で包むのは、冷蔵庫のなかった時代に、葉のもつ殺菌・防腐の働きで食べものを守るための工夫だったのです。あの青々とした香りには、ちゃんと意味がありました。 はたらきの中心にあるのが「腸」。クマザサは食物繊維が豊富なうえ、腸の細胞どうしをファスナーのようにつなぐ“タイトジャンクション”を強くし、乳酸菌などの善玉菌を増やすことが分かってきているといいます。この隙間が開くと、いわゆる腸漏れ(リーキーガット)につながってしまいます。ニオイのケアに用いられるのは、豊富な葉緑素がアンモニアや硫黄といったニオイ分子と結びついて捕まえるうえ、ニオイのもとをつくる菌の増えすぎも抑えると考えられているから。さらに、葉から採れる成分にはインフルエンザやヘルペスなどのウイルスを減らすという研究もあり、免疫の見張り役であるマクロファージに働きかけたり、免疫が張り切りすぎたときの炎症をしずめたりする面もあるとされています。 生命力、腸、ニオイ、ウイルス、免疫――ひとつの葉がこれだけの顔を持っているとは驚きです。次回は、同じ組み合わせのもう一つの主役「松葉」を取り上げます。ぜひ続けてお聴きください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  5. 8月23日

    201.腸内環境を整える漢方薬と生薬 ― 大建中湯・半夏瀉心湯・陳皮・生姜

    うなぎに山椒をかけるのは、実は理にかなっていることをご存知ですか・・・? 前回お届けした「腸内環境」の話の続編です。今回はいよいよ具体的に、腸内環境にプラスに働く漢方薬と生薬をご紹介します。食卓の身近な薬味にも、実はちゃんと理由があった――そんな発見のある回です。 ▼今回お話ししていること ・大建中湯 ―「中心(胃腸)を立て直す」という名前の処方 ・山椒が腸の血流を増やす? うなぎに山椒の、理にかなった理由 ・半夏瀉心湯 ― お腹がゴロゴロするときに使われる処方 ・黄連・黄柏の苦味成分「ベルベリン」と腸内環境の関係 ・腸の細胞をつなぐ“ファスナー”=タイトジャンクションの話 ・陳皮(みかんの皮)と生姜 ― 身近な生薬のちから まずご紹介するのが「大建中湯(だいけんちゅうとう)」。“建中”とは中心=胃腸を立て直すという意味で、人参や山椒に加えて、水飴のような甘い生薬が入っています。甘味は胃腸に栄養を残すと考えられており、胃腸を動かしながら栄養も届けてくれる処方です。注目したいのは山椒。あのピリッとする成分が腸を刺激し、腸へ向かう血流を増やすことが健康な方の実験でも確かめられていて、動物実験では善玉菌が増えたという報告もあるのだそうです。土用のうなぎは栄養満点な一方で消化には負担がかかりますが、そこに山椒をかけるのは、胃腸を動かし腸内環境まで整えるという意味で、実によくできた組み合わせだったわけです。 もうひとつが、お腹がゴロゴロするときに使われてきた「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」。胃腸にこもった熱を分散させて動きを戻す処方で、ここにも黄芩・黄連という黄色い生薬が入っています。以前ご紹介した黄連解毒湯とも共通する、この苦味の正体が「ベルベリン」。悪玉になりやすい菌や炎症を起こす菌を抑え、体に良い働きをする菌を増やすこと、さらに腸の細胞同士をファスナーのようにつなぐ“タイトジャンクション”をしっかり保つ働きが分かってきているといいます。最後に身近な生薬をふたつ。七味唐辛子に入っているオレンジ色の粒「陳皮(みかんの皮)」はビフィズス菌などの善玉菌を増やすといわれ、生姜は腸内細菌のバランスを整えるとされています。生の生姜は発汗、蒸した生姜は内臓を温める――夏はどちらも上手に使い分けてみてください。 腸内環境は、全身のあらゆるところに影響します。普段はなかなか意識しないところですが、こうした身近なものを少しずつ取り入れて、健康に過ごしてまいりましょう。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  6. 8月16日

    200.腸内環境で漢方の効きが変わる ― 体にも心にも関わる腸の話

    「腸内環境が悪いと、漢方薬も効きにくくなる」と聞いたら驚かれるでしょうか・・・? 同じ病気で入院している患者さんに同じ漢方薬を使っても、よく効く人とあまり効かない人がいます。調べてみると、悪玉菌が多い方は効きが悪く、善玉菌が多い方は効きが良い――薬の構造上、西洋薬よりも漢方薬のほうが腸内環境の影響を受けやすいのです。今回は夏の養生の締めくくりとあわせて、体にも心にも関わる「腸内環境」の話を詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・言い残していた夏の処方「人参湯」― 冷えたお腹を内側から温める ・季節の変わり目にケアしたい五臓は「脾」 ・なぜ漢方薬は、西洋薬よりも腸内環境の影響を受けやすいのか ・肥満・糖尿病・脂肪肝との関わり(太ったマウスの腸内細菌を移植すると…) ・腸は免疫が集中する場所。アレルギーや慢性の炎症との関係 ・セロトニン・GABAは腸でつくられる ― メンタルとの深いつながり まずは、前回お伝えしきれなかった処方「人参湯(にんじんとう)」から。冷たいものを摂りすぎてお腹が冷え、軟便になってしまったときに用いられてきた処方で、含まれる蒸した生姜が、体の深いところ=内臓を温めてくれると考えられています。夏に水分を摂りすぎて胃腸が冷えてしまった、というときにも使いやすい処方です。そして夏が終われば、次は秋。梅雨時や季節の変わり目に働きが鈍りやすい五臓は「脾」ですから、この時期は胃腸を整え、いわばデトックスをして次の季節に備えたいところ。だからこそ、いま腸内環境の話をしておきたいのです。 腸内細菌は100兆個ともいわれ、人の細胞よりも多い数。種類も多いため研究が難しかったのですが、腸内環境全体の構成を解析できるようになってから、体との関係が一気に分かってきました。体の面では、肥満・生活習慣病・糖尿病・脂肪肝との関わり。太ったマウスの腸内細菌を痩せたマウスに移植すると、その痩せたマウスが太るという実験結果もあるほどです。腸は免疫が集中する場所でもあるため、乱れればアレルギーの起こりやすさや感染のしやすさにも関わりますし、慢性的な炎症は動脈硬化のリスクにもつながるといわれます。さらに心の面。“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンや、神経の安定に関わるGABAは腸でつくられるため、腸内環境の乱れは落ち込みや不安、集中力の低下、睡眠の質にまで関わってくると考えられています。 運龍堂で野草や野菜を発酵させたオリジナルの酵素ドリンクをお使いいただいているのも、こうした理由からです。次回は「腸内環境を整えるための漢方薬・生薬」を具体的にご紹介します。ぜひ続けてお聴きください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  7. 8月9日

    199.夏を乗り切る漢方薬 ― 黄連解毒湯・五苓散・蟾酥の使いどころ

    この猛烈な暑さを乗り切るために、頼りになる漢方薬があることをご存知ですか・・・? 前回お伝えした夏の養生(一日一回汗をかく/赤いもの・苦いものを選ぶ)を受けて、今回はその実践編です。夏に活躍する代表的な処方を3つ取り上げ、「なぜそれが夏に合うのか」という理屈のところから、じっくり解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・「苦い」「黄色い」がヒント? 夏に使う漢方薬の共通点 ・黄連解毒湯 ― 苦くて黄色い生薬を集めた、熱を散らす処方 ・暑い日の外出前や、寝苦しい夜に選ばれている理由 ・二日酔い対策としても知られているのはなぜ? ・五苓散 ― 余分な水を血管に戻して外へ出す ・センソ(蟾酥)― 手足のむくみと、心臓のポンプ機能のお話 まずご紹介するのが「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」。黄連・黄芩・黄柏と、名前にも見た目にも“黄色”がつく、とても苦い生薬が集まった処方です。苦味には体にこもった熱を外へ出す働きがあるとされ、さらに生薬ごとに上半身・中心部・下半身と得意な場所が違うため、全身の熱をまんべんなく散らしてくれると考えられています。暑い日の外出前や、夜が寝苦しいときに用いる方が多く、夏になると求める方が一気に増える処方です。運龍堂でも、屋外で作業される現場監督の方がまとめて買いに来られることがあります。ちなみに二日酔い対策としても知られていますが、これはお酒でがんばった肝臓にこもった熱を散らし、働きを保つという考え方から。もちろん、お酒を推奨しているわけではありません。 もうひとつのキーワードが「水」です。夏にたくさん飲んだ水が体に残ったまま秋を迎えると、その水が冷えて不調のもとになるため、寒くなる前に捨て切っておきたいところ。そこで登場するのが「五苓散(ごれいさん)」で、余分な水を血管に戻して排出を促し、さらに含まれる桂皮(シナモン)が皮膚の表面から水分を発散させる後押しをするといわれます。そして手足のむくみで思い出してほしいのが「センソ(蟾酥)」。心臓のポンプの働きに関わる生薬で、面白いことに、心臓の酸素消費量を増やさずにポンプ機能を高めるというデータがあるのだそうです。むくみが強いときには、五苓散と組み合わせて使うこともあります。 異常とも言える暑さが続く夏。日々の養生に加えて、こうした漢方薬もうまく取り入れながら、健康な夏をお過ごしください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

  8. 8月2日

    198.夏の養生まとめ編 ― 夏バテを防ぐ「心」のケアと、赤いもの・苦いもの

    今年もシャレにならない暑さが続いていますが、「夏に一番負担がかかる五臓」はどこかご存知ですか・・・? 答えは「心(しん)」です。夏は生き物が最も活発に動く季節であることに加え、大量の汗で血液中の水分が減って血流が悪くなり、さらに心臓というエンジンが生み出す熱を、暑さのせいで冷ましにくくなる――この三重の負担が重なる季節だからです。今回は以前もお伝えした夏の養生を、あらためて「まとめ編」として詳しく解説していきます。 ▼今回お話ししていること ・夏に五臓の「心」へ負担がかかる、3つの理由 ・真夏と真冬、どちらも血流が悪くなるのはなぜ? ・冷たいものの摂りすぎが「夏バテ」を招く仕組み ・夏の養生その1「一日一回、汗をかく」 ・夏の食養生は「赤いもの」と「苦いもの」 ・五臓の色と味(心=赤、肝=青、脾=黄・甘味) まず押さえておきたい養生がふたつ。ひとつは「冷たいものを摂りすぎない」こと。汗をかくと体液は体の表面に集まり、逆にお腹まわりは手薄になります。そこへ冷たい飲み物や食べ物を流し込むと胃腸が冷えて動きが鈍り、夏の後半の食欲不振=いわゆる夏バテにつながっていきます。もうひとつは「一日一回、汗をかく」こと。夏は体に熱がこもりやすく、水分も多く摂りがちなので、余分な熱と水を汗として捨ててあげることが大切だと考えられています。シャワーで済ませずに湯船に浸かる、軽めの運動をするなど、ご自身の体力に合わせて習慣にしてみてください。 食養生のポイントは「赤いもの」と「苦いもの」。五臓の色でいうと、夏の「心」に対応する色は赤で、スイカやトマトが代表選手です(ちなみに肝は青・緑、脾は黄色で、味でいうと甘味にあたります)。一方、夏に合う味は「苦味」。ゴーヤのように、沖縄など暑い地域で親しまれてきた苦い食材には、体にこもった余分な熱を外に出す働きがあるとされています。面白いのは、赤い天然色素には紫外線のダメージを和らげるものが多いといわれること。昔ながらの五行の考え方が、現代的にも説明できてしまうのです。利尿作用の強いスイカは、余分な水を捨てるという意味でもこの季節にぴったりですね。 古の知恵は、やっぱりよくできている――そんな驚きもあわせてお届けします。次回は「夏の後半にこそ使ってほしい漢方薬」をいくつかご紹介する予定です。ぜひ続けてお聴きください。   ■杜の都の漢方薬局 運龍堂: https://unryudo.com/ ■公式LINE: https://page.line.me/hfm7404k?openQrModal=true (公式LINEにご登録頂くと、限定動画を無料で見ることができます!) ■公式インスタグラム: https://www.instagram.com/unryudo/     ~オンライン漢方相談~ 運龍堂では、わざわざご来店いただかなくても、オンラインによる遠隔でのご相談にも対応しております。 漢方を通して、皆様の健康と生活習慣を整えられればと思います。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。 上記の公式LINEより、 または お問い合わせフォーム: https://unryudo.com/contact/ からお問い合わせください。

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