俳優の杉咲花さんが、市子、という映画の役をやった際の、気づきに感動しました
"監督が心血を注いで、脚本を書かれたことが手に取るように伝わってくる、もう素晴らしい本で
ものすごく共振したんですけど、実際現場に入ってみると 、脚本に書かれているような表情表現を、あまりうまくできなかったりとか
逆に 想像もできなかったようなところに、 なんか感情が動くような瞬間とかが、あったりして。
その時に、やっぱり俳優って 自分が演じる役 を誰よりも理解してないといけないんじゃないかって思いでやってきたんですけど。
なんか、役をわかるとか。入り込むっていうことって、不可能なんじゃないかなって思って。
でも、だからこそ 、安心できない環境に身を置いて、想像し続けるっていうことで、役を知ろうとできるのかなっていうことに気づいた作品でしたね。"
ここから私は思いました
1、永遠の未完成
2、ネガティブケイパビリティ
3、コンフォートゾーンを抜ける
1、永遠の未完成
杉咲花さんの出演するドラマや映画は、完全制覇したいと思えるほど、大好きな俳優なのですが、あの迫真の演技はどこから来ているのか、その本質の一端を見せて頂いた気がしました
"役をわかることは不可能かもしれない"との言葉は、それを真摯に追求してきた杉咲さんだからこそ、言える言葉かもそれないなあと思いました
それはもしかすると、永遠に完成することはない、永遠に満足することはない、と言われてきたダヴィンチのモナリサのように、永遠の未完成だからこそ、更なる挑戦があり、美しさがある、そんな風にも思いました
2、ネガティブケイパビリティ
わからないことをわかった風にやるのと、わからないことをわかっていないと意識しながらやるのでは、全然違うものになると思います
杉咲さんは、わかっていないとわかった上で、どうそれに近づけていくのかを最後まで模索し続けるということを言われているのかと思いました
それは、詩人のジョンキーツさんがいわれている、ネガティブケイパビリティととても付合する考え方かと思いました
イノベーションの世界でも、課題が本当にわかっていないのに、表面的な課題をわかったように解決策を出して、結局使われないものになる、ということが沢山あります
わからないものをわかってないと認識することで、気持ちが悪いけれども時間がかかるけれども、わかろうと追求し続ける、それがリーンに実証し続けるということにつながるのと、似ているなあと思いました
3、コンフォートゾーンを抜ける
"安心できない環境に身を置いて、想像し続ける"というのは、まさに、コンフォートゾーンを抜け出すことを常日頃からやられているんだなあと思いました
「超一流になるためには、努力か才能か」というアンダースさんの本がありますが、その中で言われている超一流になるための一つの秘訣として言われているのが、まさにこの「コンフォートゾーンを抜け出す」ということです
決して役を理解することはできないということを理解しながらも、その理解できない環境にネガティブケイパビリティで踏ん張りながら、常日頃できないこと、難題に挑んでいく
そんな姿勢を常に実施しているからこそ、杉咲さんのドラマや映画は、観る人たちの心を掴んで離さない、迫力と感動を生んでいるのだなあと
改めて思いました
これは、何らかの道を極めようと真摯に向き合っている人や、世の中にない新しい価値を作ろうともがいている、さまざまなイノベーターのお一人なんだなあと
そんなことを思いました
一言で言えば
安心できない環境に身を置いて想像し続けるノベーション
そんな話をしています^ ^
参考: あさイチプレミアムトーク 杉咲花
2025/10/3(金)NHK総合・東京 https://www.web.nhk/tv/an/asaichi/pl/series-tep-KV93JMQRY8/ep/G5Q531616V
Informations
- Émission
- FréquenceTous les jours
- Publiée4 octobre 2025 à 12:51 UTC
- Durée15 min
- Saison1
- Épisode1,6 k
- ClassificationTous publics