ナマケもん戦略研究所 ラジオ

やさしい全体主義 第6章

やさしい全体主義が壊すもの

この支配は自由・判断・倫理を静かに侵食する。選択肢が存在しても実質的には制度が望む行動に収束し、自由は形骸化する。評価基準に依存することで自ら判断する機会を失い、倫理も「内面の熟慮」から「制度的遵守」へと置き換わる。自由の形骸化は判断力を奪い、倫理の空洞化を招くという悪循環が進行する。社会は一見安定しているようで、実際には変化への適応力を失い硬直化する。日常の中で問い直す姿勢が内面的資質を守る唯一の方法である。