漫画家ためになるラジオ

感情は大事だけど…「感情多すぎ」な風潮、どう思う? #274

漫画は感情を描くものだということを、これまで何度も強調してきましたが、読んでいて「感情が多すぎるな…」と感じる時も多いのではないでしょうか。

特に最近の作品はその傾向が顕著というか、昔の漫画はいわゆる「名シーン」と呼ばれる場面でも、今読むとかなりあっさりした描かれ方の場合が多い印象です。

ただ、最近の漫画は「とにかく感情を全部説明しすぎ」と批判されがちな一方、その描き方のせいで感情過多を生んでしまっているのかというと、また別の話に思われます。

むしろ感情過多には、作者が伝えたいことを過剰に表現している「作者の感情過多」と、この話の進行・内容にしては感情の話が多すぎでは?と感じる「構成上の感情過多」の二つがあるのではないでしょうか。

SNSを中心に感情を描かれた作品を目にする機会が増えたからこそ、気になってしまう「これは感情過多ではないか」問題。

この機会に皆さんも、「どれくらいの感情を、どれくらいの長さで描くのか」とあわせて、適量な感情の描き方を考えてみるのはいかがでしょうか!