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鬼滅の刃もやってる!キャラの魅力が増す「回想」の描き方 #273

物語における「回想」は、キャラクターの動機や背景を深く描き、読者の共感を得る強力な手法です。しかし使い方を誤ると、物語のテンポ自体を損ねることになってしまいます。

もちろん、「なぜこんなに頑張れるのか」という強い動機や深層心理を描くのに有効な手法であることから、クライマックス直前に上手く挿入できれば、キャラクターの「したいこと」に説得力を持たせられます。

主人公だけでなく敵キャラにも同様の効果があり、クライマックス直前とあわせ、死の間際にもよく用いられます。

特に『鬼滅の刃』などは、回想の使い方が非常に効果的な作品と言えるでしょう。

クライマックス直前では、強い思いの理由として。死の間際では、その思いの結末を描くという形です。

逆に、敵を倒したあとに長々と回想で過去を語り出すと、読者の集中が切れてしまいます。また、物語冒頭では話が進まなくなってしまうため、やはり避けたほうがいいでしょう。

そんな感じで今回は、「面白い」と感じる場合も、「残念」と感じてしまう場合も多い、回想という手法の効果について解説した回となっております!