秘境ラジオ 〜耳で旅気分〜

ep.449 これぞ秘境冒険!オフロードの果て、地球でもっとも赤い岩!真っ赤な大地でカップヌードル

\オーストラリア旅16/赤土のオフロードを抜けて辿り着いたのは、燃えるような夕日に染まる秘境「レインボーバレー保護区」。そこでカレー味のカップヌードルを食べ、あまりのおいしさに悶える...!

💡科学的にもレインボーバレーは、地球上で自然の中では一番赤くなる岩?

結論としては、人間の目が識別できる“最も紅い波長域”に相当するためです。

オーストラリアのレインボーバレーが今まで見た中で一番紅いと感じたのか、少し調べてみました!

個人的な記録では、中学生のころに初めてみたアメリカのモニュメントバレーが一番紅いと思っていました。

その光景が忘れられず、大学生の時に再来して車で実際に走りましたが、車についた明らかな赤土をみて、なるほど、この赤土の塊の岩なら——これ以上の赤はもう超えないだろう、と思っていました。

▼地質学的なこと

・ モニュメントバレーは古代の砂丘が固まったもので、鉄酸化物(ヘマタイト)によってくすんだ赤に染まっている。

・ 一方レインボーバレーはマックミン砂岩(Mcminn Sandstone)を主とする堆積層で、酸化鉄に加えてリンモン石やレピドクロサイトといった鉱物が含まれていて、これが夕方の光を受けるとほとんど蛍光的な朱色になる。実際の土は、モニュメントバレーより赤くない。

▼実際の見え方

・ モニュメントバレーの赤は影を強調する。 赤と黒の対比が際立っていて、「存在と虚無」の風景になる。

・ レインボーバレーは逆で、光と赤の層が共鳴してる。 特に夕方の低い角度の太陽光が当たると、白・橙・紅・紫が層状に見えて、名前通り“虹色の谷”になる。

空気中の微粒子が少ないから、光の波長の短い部分まで綺麗に残って、 赤がピンクに、オレンジが金に変わる。

そう、私たちが感じたのは、まさに燃えるような赤だった。

科学的な地質の要因と、太陽が浴びる角度の関係によって、夕方には特にドラマティックな赤が現れる。

ナミブ砂漠が砂漠の中でもっとも綺麗と言われて紅い砂漠なのも、鉄分が多い砂だから赤く見えるし、朝が紅いというのも面白いですね。

ちなみに、さらに科学的な話は以下です。

(注)可視光域での反射ピーク

・レインボーバレー 625–635 nm 純粋な可視赤の極限

・モニュメントバレー(アメリカ) 600–610 nm 吸収赤(深み)

・アタカマ砂漠/月の谷(チリ)600–620 nm 銅を含む明度赤、見かけ上は非常に鮮烈

※ウルルは、鉄分が酸化していて、モニュメントバレーに近いけど、さらに深い感じです。

波長だけでなく、土の特質もあるので、言葉で表すと赤の違いは、下記になります。

モニュメントバレーは「最も深い赤(光を吸う赤)」で、

レインボーバレーは「最も明るい赤(光を放つ赤)」。

ただし、昼はレインボーバレーは赤の明度は低くなる。

ウルルは確かに「赤い」けれど、鉄分が少し酸化し過ぎていて、色としては“赤茶”に近い。むしろ時間と静寂の象徴。

ウルルは「燃える」じゃなくて「呼吸する」赤という感じ。

余談としては、調べた限りでは、岩ではないが、ナミブ砂漠が地球で一番赤くなる場所で、日の出30分の間だけ、岩塩丘と砂丘が赤の極限値に達する。砂の粒が細かく、酸化鉄(主にヘマタイト)を均一に含む上、**地平線すれすれの太陽角(5〜7度)**で、可視光の赤成分だけが散乱せず届く。

スペクトル測定だと、反射率ピークが620〜650nm(純粋な深紅)に達する。これは地球上でもトップクラス。

でも、ナミブは確かに“ビビるほど赤い”けど、それは、光と風がつくる動的な赤。

モニュメントバレーやレインボーバレーのような“構造体の赤”とは根本的に違います。

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