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エンタメ・教育・ITの専門家が気になる話題を徹底解説!! 第1金曜日・・・映画解説・研究者 上妻祥浩さん 第2金曜日・・・ライブ配信ディレクター 斉場俊之さん 第3金曜日・・・熊本市立出水南中学校 校長 田中慎一朗さん 第4・5金曜日・・・元RKKアナウンサー 宮脇利充さん ◆WEB https://rkk.jp/515news/ ◆メール 515@rkk.jp ★地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4    AM1197で、毎週金曜日 午後5時15分から放送中。是非生放送でもお聴きください。

  1. 1日前

    秋の夜長に観たい「真実と生命」の物語――上妻祥浩さんが選ぶ10月注目の映画4選

    巨匠スピルバーグのSF大作から、歴史を変えた女性たちの胸すく逆転劇まで、映画解説研究者の上妻祥浩氏をゲストに迎え、10月に劇場公開される注目の映画4作品をご紹介します。 巨匠スティーヴン・スピルバーグの最新作から、時代を変えた裁判劇、命の尊さを描く実話ドラマ、人気ゲームの実写化まで、秋の映画鑑賞にふさわしい充実のラインナップです。聞き手はRKKの江上浩子です。 🔷 1. 巨匠スピルバーグが描く国家機密と宇宙人の謎『ディスクロージャー・デイ』 2026年10月1日(木)公開 公式サイトはこちら👉 https://disclosureday.jp/ スティーヴン・スピルバーグ監督が贈る、人類と地球外生命体の接触と“真実の開示”を描くSFサスペンス大作です。 国家隠蔽工作に挑むスリリングな展開。アメリカ政府が何十年も隠し続けてきた地球外生命体の存在。その国家機密を盗み出したサイバーセキュリティの専門家と、生放送中に突然謎の超能力に目覚めたローカル局のお天気キャスターが手を組み、隠された真実(ディスクロージャー=情報開示)を世界へ公表しようと奮闘します。 変わらぬクオリティと圧倒的なアクション 代表作『ジョーズ』の公開から50年を超えてなお現役で活躍するスピルバーグ監督。 主演のアン・ハサウェイさんが魅せる巧みな演技とともに、迫真のアクションと謎解きのスリルが融合した圧巻のエンターテインメントに仕上がっています。 🔷 2. 時代の常識を変えた女性たちの逆転劇『ファーストボイス』 2026年10月2日(金)公開 公式サイトはこちら👉 https://movies.shochiku.co.jp/firstvoicemovie/ 昭和末期から平成初期にかけて起きた、日本初のセクハラ裁判に着想を得て描く痛快なリーガルエンターテインメント作品です。 ハラスメントに立ち向かった「最初の声」 まだ「ハラスメント」という言葉すら定着していなかった時代、職を奪われた女性が泣き寝入りせず、社会の理不尽に挑みます。南阿蘇村出身の元弁護士・辻本氏が原告代理人を務めた歴史的裁判が着想の原点となっており、熊本にとっても縁の深いテーマです。 豪華キャストが魅せる力強い演技 不当な扱いに傷つきながらも立ち上がる原告女性をファーストサマーウイカさん、原告を支える弁護士を綾瀬はるかさん、若い助手役を松本穂香さんが熱演します。当時の時代風俗や社会の偏見を跳ね返し、未来への道を選び取っていく姿が爽快な感動を呼びます。 🔷 3. 命をかけて娘へ残した愛の記録『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』 2026年10月2日(金)公開 公式サイトはこちら👉 https://www.mamaseka-movie.com/ ステージIVの大腸がんを患いながら出産を決意した遠藤のどかさんの実話日記をもとに映画化した感動のヒューマンドラマです。 母から娘へと紡がれる命のメッセージ がん治療と出産の板挟みという過酷な決断を迫られながらも、強い意志で新たな命を宿した母親の葛藤と深い愛情を描きます。残された限られた時間の中で、愛する娘へ遺された言葉の数々が観客の胸を強く打ちます。 川口春奈さんが全身全霊で演じる母親像 主人公を演じる川口春奈さんが、命の尊さや人を愛することの意味を真摯に表現しています。周囲の支えや家族の絆を通し、生きることの大切さを改めて深く考えさせられる作品です。 🔷 4. 対戦格闘ゲームの金字塔が実写で蘇る『ストリートファイター/ザ・ムービー』 2026年10月16日(金)公開 公式サイトはこちら👉 https://streetfighter-the-movie.jp/ 1980年代末に登場し、世界的なブームを巻き起こした格闘ゲームの金字塔が、最高峰のキャストと製作陣により大スケールの実写映画として復活します。 陰謀と闘いが交錯するアクション大作 世界格闘王選手権の裏で密かに進行する巨大な悪の陰謀。それぞれの思いを胸に集まった格闘家たちが、ダイナミックなアクションとともに熾烈なバトルを繰り広げます。 🎁 番組からのプレゼント情報(映画ムビチケ) 映画『ストリートファイター/ザ・ムービー』の公開を記念して、全国の劇場で使える鑑賞用ムビチケを抽選で2名様にプレゼントいたします。 応募方法: メールの件名に「ストリートファイター希望」と明記し、お名前、ご住所、電話番号、番組の感想をご記入の上、ご応募ください。 宛先: 515@rkk.jp 締め切り: 10月7日水曜日着(当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます)。 🔷 まとめ:秋深まる季節、映画館で特別なひとときを 10月は、スリリングなSFから社会派ドラマ、感動の実話、爽快なアクションまで、多彩なジャンルの秀作が集まりました。過ごしやすい秋のシーズン、ぜひ劇場で心揺さぶる物語をお楽しみください。 出演:映画解説研究者・上妻祥浩さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    秋の夜長に観たい「真実と生命」の物語――上妻祥浩さんが選ぶ10月注目の映画4選
  2. 9月25日

    陸自「現地情報隊」による市民情報収集スクープ――問われる文民統制と公文書管理の闇

    熊本日日新聞(熊日)が報じた、陸上自衛隊の中央情報隊「現地情報隊」による市民情報の組織的収集問題。 自衛隊の本来任務を大きく逸脱し、一般人の思想信条や個人的なプライバシーまで無断で収集・保管していたとされる疑惑が浮上し、波紋を広げています。 この大スクープの背景にある違法性の懸念や、防衛省の対応、そして文民統制(シビリアンコントロール)の形骸化について、元RKKアナウンサーの宮脇利充氏が解説します。聞き手はRKKの江上浩子です。 熊日スクープが明かした実態――海外派兵用部隊による「目的外」の市民調査 問題となっている「現地情報隊」は、国連平和維持活動(PKO)などで自衛隊が海外派遣される際、現地での安全確保や情報収集を担う目的で2007年に発足した部隊です(本部は朝霞駐屯地)。 しかし、熊本日日新聞の取材に応じた元自衛隊員の証言により、本来の目的とは全く異なる大規模な市民調査が行われていた実態が明らかになりました。 無断で集められた「41項目」の詳細情報自衛隊が派遣先として想定する地域に詳しい大学教授や有識者、NPO法人関係者などの一般人を対象に、氏名や住所だけでなく、愛国心や対自衛隊感情といった「思想信条」、さらには交友関係、資産・負債、性的指向、身体的特徴など41項目に及ぶ個人情報が本人の同意なく収集されていました。収集されたデータは数千人から、インターネット調査等を含めると数万人規模に上る可能性が指摘されています。 公文書非開示を狙った組織的隠蔽の疑い取材に応じた元隊員は「出したらまずいという認識は隊員全員にあった。大臣も知らないだろう」と語り、意図的に公文書として扱わず、情報公開請求を逃れる形で朝霞駐屯地に保管していた疑いがもたれています。これは行政文書の管理を定めた法律や個人情報保護法に違反する可能性が極めて高い行為です。 内部告発の放置と、防衛省・大臣の不誠実な答弁 この問題に対しては、すでに自衛隊内部からも自浄作用を求める声が上がっていました。 握り潰された公益通報2025年2月、部隊関係者から当時の答弁責任者である中谷元防衛大臣に対し、この活動が違法であるとして公益通報がなされていました。しかし陸上幕僚監部は「事業化された任務の範囲内」として通報を受理せず、公文書管理法違反の疑いについてのみ受け付けたものの、現在に至るまで調査結果の報告はなされていません。 小泉防衛大臣の対応と文民統制の危機小泉防衛大臣は記者会見で「現時点で不適切な活動が行われたことは確認されていない」「出所が確認できない文書を前提とした答弁は控える」といった姿勢に終始しています。 軍の暴走を防ぎ、政治が自衛隊を適切に統制する「文民統制(シビリアンコントロール)」の観点から見れば、大臣の知らないところで部隊が独断で市民の情報を集め、隠蔽していたこと自体が巨大な組織的問題です。監督すべき立場の大臣が事実関係の解明から目を背ける姿勢には、大きな疑問が残ります。 大手メディアの沈黙と、地方紙・朝日新聞による追及 熊本日日新聞の単独スクープ以降、沖縄タイムスや琉球新報といった地方紙が追随して報道を行い、憲法学者の木村草太・東京都立大学教授らも法的批判を展開しました。一方で、東京の大手大手全国紙やテレビ局の多くは初期段階で追随取材を行わず、9月に入って朝日新聞が1面や社説で大きく取り上げるまで沈黙が続きました。 国の機関による違法な情報収集や監視活動は、他人事ではなく国民一人ひとりの人権と民主主義に関わる重大事象です。取材の壁や政府の回答拒否に屈することなく、報道機関が継続して追及していくことが求められています。 まとめ 法の支配を掲げる日本において、軍事組織が独自の判断で市民の思想やプライバシーを調査・保管することは決して許されません。政府と防衛省には、徹底的な調査と事実関係の公表、そして再発防止に向けた文民統制の再確立が強く求められています。 出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    陸自「現地情報隊」による市民情報収集スクープ――問われる文民統制と公文書管理の闇
  3. 9月18日

    失敗を「ありがとう」に変える大人の関わり――「どう育てたいか」から「子どもがどう育ちたいか」へ

    熊本日日新聞の投稿欄「たから箱」に掲載された小学生の詩をきっかけに、子どもが失敗を成長の糧にできる環境づくりについて考えます。 熊本市立出水南中学校の田中慎一朗校長が、「大人の押し付け」から「子どもの主体性」へと視点を転換する重要性について解説します。聞き手はRKKの江上浩子です。 失敗を「ありがとう」に変える大人の関わり 八代市立松高小学校6年生の女子児童 溝口麗(みぞぐち れい)さんが寄せた詩には、1年生の運動会で踊りを間違えた苦い思い出と、それをきっかけに「できるまで練習する」ようになった経緯、そして当時の失敗に対する「ありがとう」という感謝の言葉が綴られていました。失敗や間違いを「恥ずかしい思い出」のまま放置せず、「自分を成長させてくれた大切な経験」へと昇華できた背景には、挫けたときに温かく受け止め、努力を後押しした保護者や教員の存在があったと考えられます。大人が失敗を責めず、安心してやり直せる環境を整えることで、苦い経験も意味のあるステップへと変わっていきます。 「どう育てたいか」よりも「子どもがどう育ちたいか」 子どもが失敗した際、大人はつい「なぜできないの?」と責めたり、「こういう子に育てたい」という大人側の理想や教育方針を一方的に押し付けたりしてしまいがちです。しかし、教育において真に尊重されるべきなのは、「大人がどう育てたいか」ではなく「子ども自身がどう育ちたいか」という問いです。 子どもの真摯な自己分析出水南中学校では毎年、全校生徒を対象に「身につけたい力」や「目指す人間像」についてのアンケートを実施しています。生徒からは「途中で諦めずやり抜く力がほしい」「相手の心がわかる優しさを持ちたい」といった、自身の課題を踏まえた客観的で真摯な声が寄せられます。 子どもの声から創る学校経営同校では、このアンケートから読み取れる「生徒がどう育ちたいか」という思いを反映させ、次年度の学校経営案(グランドデザイン)を作成しています。 自由な選択を支える「安心安全な環境づくり」 人を傷つけないことや社会的ルールを守ることを教えるのは、大人の果たすべき基本的な責任です。しかし、それを前提とした上で、どのような生き方を選び、どんな強みを伸ばしていくかは子ども自身の自由に委ねられるべきです。 多様な価値観や生き方のモデルに触れさせ、子どもが「こうなりたい」と主体的に選択できる場を用意することが大人の役割です。子どもは周囲の大人の姿をよく見ています。大人が子どもに誇れる生き方を示しつつ、失敗を恐れずに挑戦できる安心安全な環境を守り続けていくことが求められています。 出演:熊本市立出水南中学校校長・田中慎一朗さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    失敗を「ありがとう」に変える大人の関わり――「どう育てたいか」から「子どもがどう育ちたいか」へ
  4. 9月11日

    「くまモンのICカード」終了へ。熊本の公共交通とキャッシュレスの未来はどうなる?

    肥後銀行から「熊本地域振興ICカード(通称:くまモンのICカード)」を2027年9月いっぱいで終了するという発表がありました。熊本では2024年秋に、SuicaやSUGOCAなどの全国共通型交通系ICカードの利用が全国で初めて終了しており、大きな話題を呼んだばかりです。 今回は、ライブ配信ディレクターの斉場俊之さんが、「くまモンのICカード」が地域振興に果たした役割と残された課題、そして今後の熊本の交通系キャッシュレスのあり方について、RKKの江上浩子と共にお届けします。 🔶 わずか12年で終了。最後発だった独自ICカードの軌跡 くまモンのICカードは、全国的に共通型ICカードが普及しきっていた2015年にスタートしました。全国の独自型カードの中でも、ほぼ最後発での導入だったといいます。 ▶ 協議会での異論: 当時、熊本市の公共交通協議会委員だった斉場さんは、事前の情報提供もなく独自型カードの導入が決定したことに強く異論を唱えました。結果として、全国共通型ICカード「も」使える「片乗り入れ」の仕組みが作られましたが、バスの降車口に複数の読み取り機が並び、「どこにかざせばいいのか」と利用者を混乱させる要因にもなりました。 ▶ 短命に終わった独自サービス: 導入に際して様々な議論があったにもかかわらず、設備更新費などを理由にわずか12年でサービス終了を迎えることになります。「便利ですから、地域貢献しますから」と地元民間主導で始まった施策が、あっけなく幕を下ろす形となりました。 🔶 キャッシュレスのメリット「いつでも・どこでも」を満たせていたか?キャッシュレス決済本来の魅力は、「いつでも」「どこでも」「お財布なしで」気軽に使える点にあります。 ▶ 限定的な利用先: くまモンのICカードは地域限定であったため、一部のコンビニエンスストアなど限られた店舗でしか使えず、加盟店がなかなか広がらないという課題がありました。 ▶ 磁気カードからの改悪感: かつて熊本で親しまれていた磁気カード(TO熊カードなど)は10%という高い割引率を誇っていましたが、ICカードのポイント還元率は1%でした。多くの県民にとって、実質的に「割引率の悪い電車・バス専用カード」になっていた側面は否めません。 🔶 後継「くまモン! Pay」への懸念と地域経済のジレンマくまモンのICカード終了後は、先行導入されているクレジットカードのタッチ決済や、QRコード決済「くまモン! Pay」が受け皿となる予定です。しかし、この新システムにも不安が残ります。 ▶ アプリ内という制約: 「くまモン! Pay」にチャージしたお金は、専用アプリの中でしか使えません。加盟店が増えなければお金が使えず、「お財布がなかったら詰んでしまう」状況になりかねないのです。 ▶ 食事券販売低調の背景にも: 現在、震災復興のためのプレミアム付き食事券「食べて応援!食のみやこ熊本券」が発行されていますが、1次発売は想定の2割程度の販売にとどまっていると報道されています。様々な要因が考えられますが、決済プラットフォームとしての「くまモン! Pay」の利便性がまだ低く、アプリ導入のハードルが高いことも理由の一つではないかと斉場さんは指摘します。 地域経済の中でお金を回すことに固執するあまり、利用者の利便性をかえって窮屈にしていないか、立ち止まって考える必要があります。 🔶 斉場氏からのメッセージ「利用者目線を置き去りにしない交通政策を」広島県でも独自ICカードから新システムへの移行という似た課題がありましたが、熊本とは異なり、一時的に全国共通型ICが利用できる端末を残し、利便性と新サービスを両立させました。一方の熊本では、事業者の都合や地域の事情を優先するあまり、今までの便利な方法を移行期間もなく「捨てなくてはいけない」事態を招き、利用者に不便を受け入れるよう強いてきた点があると斉場さんは振り返ります。 今後のキャッシュレス対応に向けて、斉場さんは次の3つを強く要望しています。▶ シンプルで誰でも使いやすいサービスを追求すること▶ 新サービスへの移行期間を十分にとること▶ 社会に広く普及しているサービスを無視しない形で展開すること 「誰のために、何のために」。交通インフラは利用者が使いやすいと実感できてこそ広く普及します。利用者目線を不可欠としたサービス設計が、これからの熊本には求められています。 出演:ライブ配信ディレクター・斉場俊之さん / 聞き手:江上浩子(RKK)

    「くまモンのICカード」終了へ。熊本の公共交通とキャッシュレスの未来はどうなる?
  5. 9月4日

    秋に贈る「ミステリーとリアル」――上妻祥浩さんが選ぶ9月注目の映画3選

    日本を代表するミステリー巨編の映画化から、共感を呼ぶ社会派サスペンスまで秋の気配が感じられる9月、映画解説・研究者の上妻祥浩氏が注目の3作品を厳選してご紹介します。 日本を代表する2大ミステリー作家・東野圭吾氏と横溝正史氏の傑作映画化、そしてワンオペ育児のリアルと葛藤を描いたサスペンスなど、見ごたえのある作品が揃いました。聞き手はRKKの江上浩子です。 1. 東野圭吾の金字塔を豪華キャストで映画化『白鳥とコウモリ』加害者の娘と被害者の息子が事件の隠された真相に迫るミステリー 『白鳥とコウモリ』2026年9月4日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://movies.shochiku.co.jp/eiga-hakuchotokomori/ ベストセラー作家・東野圭吾氏の超大作ミステリーが、満を持してスクリーンに登場します。 異色のバディが追う隠された真相誰もが絶賛する人格者の弁護士が刺殺され、ある男が容疑者として自供します。しかし、容疑者の息子は「父がそんなことをするはずがない」と疑問を抱き、被害者の娘もまた自供の内容に違和感を覚えます。本来であれば対立するはずの「容疑者の息子」と「被害者の娘」が手を組み、事件の裏に隠された真実を追い求めていきます。 圧倒的な人間ドラマとキャスト陣被害者の娘役を今田美桜さん、容疑者の息子役を松村北斗さんが演じ、いま最も注目を集める若手実力派の共演が実現しました。さらに容疑者となる父親役を三浦友和さんが重厚に演じています。約2時間半という長尺ながら、緻密なミステリーの仕掛けと丁寧な人間ドラマが見事に融合し、最後まで一気に見せる濃厚な傑作に仕上がっています。 2. 横溝正史の名作が新たなアプローチで蘇る『八つ墓村』村に伝わる血塗られた怪奇と謎に挑む名作ミステリーの完全新作『八つ墓村』2026年9月18日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://movies.shochiku.co.jp/yatsuhakamura-movie/ 横溝正史氏による金字塔的ミステリーが、映画としては4度目の映像化を果たします。 ホラーの巨匠・清水崇監督が手掛ける新たな世界観『呪怨』などで知られるホラー映画の巨匠・清水崇監督がメガホンをとります。原作が持つおどろおどろしい怪奇性を活かしつつも、ミステリーとしての節度と品格を保った映像美が特徴です。 歴代の名優たちに続く「金田一耕助」像名探偵・金田一耕助役には歌舞伎俳優の尾上松也さんが抜擢されました。過去に片岡千恵蔵さん、渥美清さん(1977年版)、豊川悦司さんらが演じてきた異色の系譜に、現代的な軽やかさを備えた新たな金田一像が加わります。今作では複雑な登場人物や背景をスマートに整理し、厳しい現実の中で成長していく主人公の青年のドラマとしても見ごたえのある構成となっています。 3. 現代社会の限界と葛藤をリアルに描く『ワンオペレーション』仕事とワンオペ育児の極限状態で葛藤する女性のリアルを描くサスペンス 『ワンオペレーション』2026年9月18日(金)公開公式サイトはこちら👉 https://synca.jp/oneoperation/ 熊本のDenkikan(電気館)で公開される本作は、仕事・育児・家事を一人で抱え込む「ワンオペ」の過酷な現実をテーマにした注目作です。 監督の実体験が生んだ生々しいリアリティ セラピストとして働きながら、原因不明の病を抱える幼い娘の育児や仕事のトラブルに追われる主人公。 監督・脚本のメアリー・ブロンスタインが自身の実体験をもとに構想しておりスクリーンからひしひしと伝わるリアリティが観客の共感を呼びます。 ブラックユーモアが生む救いと客観性「これでもか」と重なる日常の災難を描きつつも、絶妙なブラックユーモアが散りばめられているため、重苦しくなりすぎず娯楽映画として楽しく鑑賞できます。極限状態の日常を少し引きで眺め、クスッと笑い飛ばすことで、鑑賞後には心が軽くなるような作品です。 まとめ:映画館で味わう濃厚な物語9月は、緻密に練られたミステリーや、現代人が抱えるリアルな悩みを捉えたサスペンスなど、じっくりと没入できる作品が揃いました。涼しい映画館へ足を運び、スクリーンが織りなす物語の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。 出演:映画解説・研究者・上妻祥浩さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    秋に贈る「ミステリーとリアル」――上妻祥浩さんが選ぶ9月注目の映画3選
  6. 8月28日

    アメリカの「ICC所長制裁」と日本の揺れる立場――著書『戦争犯罪と戦う』から考える「法の支配」の危機

    国際社会で「法の支配」の根幹を揺るがす重大な事態が続いています。トランプ政権下のアメリカが、オランダ・ハーグに本部を置く国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長に対し、資産凍結や入国禁止などの制裁措置を発表しました。 ルビオ国務長官は「ICCを解体する」とまで言い切り、強硬姿勢を強めています。 日本人初のICC所長である赤根智子氏の著書『戦争犯罪と戦う 国際刑事裁判所は屈しない』(文春新書)を紐解きながら、元RKKアナウンサーの宮脇利充氏が、国際社会の激震と日本政府の対応が抱える問題点について解説します。 聞き手はRKKの江上浩子氏です。 🔶 アメリカによる「ICC制裁」とルビオ国務長官の解体表明 今回の制裁は、ICCがイスラエルのネタニヤフ首相やハマス幹部、さらにはロシアのプーチン大統領らに対し、戦争犯罪や人道に対する罪の疑いで逮捕状を出したことへの反発から端を発しています。 強硬な制裁内容: 米国内の資産凍結、米国への入国禁止、米国企業や個人との取引禁止などが課され、所長本人だけでなく家族も対象とされています。「解体」に言及するアメリカ: ルビオ国務長官は「全ての手段を用いてICCを解体する」と表明し、主権を脅かすことが不可能になるまで構造的な措置をとる構えを示しています。 ここで押さえておきたいのが、ICC(国際刑事裁判所)の性質です。国連の機関である「国際司法裁判所(ICJ)」とは異なり、2002年に設立された独立した常設組織です。加盟国・地域は125にのぼりますが、アメリカ、ロシア、中国、イスラエルといった大国や当事国は非加盟です。 一方、日本は2007年に加盟して以来、最大の資金拠出国であり、2025年時点でも約45億6,000万円(分担率14.6%)を拠出する極めて重要な立場にあります。 🔶 欧州の即時支援と、批判を浴びた日本政府の初動 アメリカの制裁発表に対し、国際社会は即座に反応しました。 国際社会の迅速な反発: 欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長や国連のグテーレス事務総長をはじめ、オランダ、ドイツ、イギリスなど各国政府が「ICCの独立性を強く支持し、全面的に支援する」と即日で表明しました。 日本政府の遅れた軌道修正: 高市早苗首相は当初、「大変残念に思っている。関係国と意思の疎通を継続しながら対応していく」と述べるにとどまり、国内外から強い批判を浴びました。その後、「日本の立場と相いれない、大変深刻に受け止めている」と軌道修正を図りましたが、言うべきタイミングで毅然とした態度を示せなかった不信感は残りました。 宮脇氏は、赤根氏がICC裁判官に立候補した背景には、日本政府(法務省・外務省)からの強い要請と後押しがあったことを著書から指摘します。法の支配を体現するために国家の意思として彼女を送り出したにもかかわらず、同盟国であるアメリカに対して「それはおかしい」と即座に言えない姿勢は、真の対等な日米関係とは言えません。 🔶 著書が警告する「ニュルンベルク裁判以前」への退歩 赤根所長は著書『戦争犯罪と戦う』の中で、アメリカによる圧力とICCの存在意義について、次のように切実な警鐘を鳴らしています。 「もしICCがなくなってしまうとしたら、それはニュルンベルク裁判以前の状態に戻ることを意味します。戦争における市民への組織的な攻撃が犯罪とみなされない、あるいは不処罰のまま放置されるのが当たり前という世界へと逆戻りしてしまうかもしれないのです」 冷戦終結後の1990年代という歴史的な「雪解け」の時期だったからこそ誕生できたICC。現在の国際情勢で同様の裁判所をゼロから作ることは不可能であり、だからこそ「歴史の狭間で幸運にも誕生したICCを守り抜かなければならない」と訴えています。 🔶 まとめ:力の支配ではなく「法の支配」を守るために 「力の支配」が横行する世界になれば、一番被害を受けるのは軍事力に頼らない国際秩序を望む国々や民間人です。 日本が果たすべき役割は、単に拠出金を出すことだけでなく、国際法や「法の支配」を守るために同盟国に対しても是々非々で主張を貫くことです。赤根所長が孤独な戦いを強いられる中、日本という国がどのような姿勢を貫くのかが、今まさに試されています。 出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    アメリカの「ICC所長制裁」と日本の揺れる立場――著書『戦争犯罪と戦う』から考える「法の支配」の危機
  7. 8月21日

    新学期直前の「行けない焦り」とどう向き合うか――田中慎一朗校長が語る、子どもを追い詰めない「ノット・ノウイング(知らない姿勢)」の対話術

    夏休みが終盤を迎え、2学期が近づくこの時期は、不登校や行きしぶりを抱える子どもたちにとって精神的な負担が急激に高まるタイミングです。 熊本市立出水南中学校の田中慎一朗校長が、かつての不登校の教え子から聞いた切実な本音をもとに、大人が良かれと思ってかける言葉が潜むリスクと、心理学における「ノット・ノウイング(知らない姿勢)」を取り入れた寄り添い方について解説します。聞き手はRKKの江上浩子氏です。 🔷 学校に行っていない子にとっても「新学期の始まり」は苦しい 不登校の生徒にとって、夏休み中も新学期に入っても「学校に通っていない」という物理的な状況自体は変わりません。しかし、元不登校の教え子たちは「夏休みが終わって学校が始まった瞬間が一番きつかった」と口をそろえて振り返ります。 夏休み中は全校生徒が休みであるため対等でいられますが、新学期が始まると「みんなは通えているのに、自分は通えていない」「できていない、悪いことをしている」という強い罪悪感や自己否定感が子どもの胸の中に押し寄せてきます。 地震などの災害体験による不安も重なりやすい時期だからこそ、大人が子どもの心の中で起きている心理的な変化に深い関心を持つことが求められます。 🔷 「不安だよね」「大丈夫?」という言葉が孕む罠 子どもが新学期を前にソワソワしていたり憂鬱そうにしていたりすると、親や教員は「不安だよね」「大丈夫だよ」「無理なら休んでいいからね」と優しく声をかけがちです。しかし、アメリカの心理学者ハーレーン・アンダーソン氏らが提唱した家族療法や対話の理論(コラボレイティブ・アプローチ)では、こうした言葉がけが思わぬ逆効果を生む可能性が指摘されています。 「不安」が前提として固定化される 「学校に行くの不安だよね」と大人が言ってしまうと、対話の中で「不安であること」が事実として固定化され、子どもは「不安をどう解消するか」という枠組みに閉じ込められてしまいます。 本音を隠させる圧迫感「大丈夫?」と聞かれると、子どもは心配する親に気を使って「大丈夫」と答えざるを得なくなります。これは地震などの被災時にも同様で、「親や大人が不安そうにしているから、自分が『怖い』と言うと余計に混乱させてしまう」と、子どもが自分の本音に蓋をしてしまう構造と同じです。 🔷 子ども自身が「心の専門家」――「ノット・ノウイング」の姿勢とは 大人側が経験や知識を持つ「専門家」として指導・支援しようとする姿勢がかえって子どもを追い詰めることがあります。そこで重要になるのが、知識や先入観を横に置き、大人が「ノット・ノウイング(私はまだあなたの心の中を知らないという姿勢)」に立つことです。 当事者である子どもに教えてもらう子ども自身の心の中で何が起きているのかを一番よく知っている「専門家」は、大人ではなく子ども自身です。大人は「私はあなたの胸のうちをまだ知らないから、教えてほしい」というスタンスで向き合います。 感情を決めつけずに語りを引き出す「あなたの中にモヤモヤしたものがあるなら、よかったら聞かせてほしい」と語りを促します。「それは毎日続くのかな?」「辛くならない瞬間もあるのかな?」と対話を重ねることで、子ども自身が自らの語りによって心情を整理していくプロセスを支えます。 🔷 大人が心がけるべき3つの接し方 答えをすぐに提示して問題を解決しようとするのではなく、子どもが安心して本音を語れる環境をつくるために、大人は以下の意識を持つことが大切です。 自分の主観として伝える「あなた不安でしょ」と相手の感情を決めつけるのではなく、「あなたの様子を見ていて、私には少し不安そうに見えたよ。違っていたらごめんね」と、あくまで大人側の見え方(主観)として言葉をかけます。 言葉を選ぶ「沈黙」を待つ子どもが言葉を選べずに考え込んでいる時間は、自分の気持ちにぴったり合う言葉を懸命に探している時間です。大人は途中で言葉を遮ったり誘導したりせず、ゆとりを持って待つ姿勢が必要です。 気負わずに「ともにそこにいる」完璧な答えや解決策を提示する必要はありません。ただ一緒に過ごし、「あなたの話をいつでも聞く準備があるよ」という空気を発しながら、子どもの物語の中に寄り添い漂うことが何よりの救いとなります。 🔷 まとめ 2学期を迎えるにあたり、子どもたちも大人たちも気負いすぎる必要はありません。 何か特別なアドバイスをしようとするのではなく、「私はあなたの今の気持ちをまだ知らないから、話したくなったときに教えてね」という姿勢で寄り添い、子どもが一人で抱え込まずに大人を頼れる環境を整えていくことが大切です。 出演:熊本市立出水南中学校校長・田中慎一朗さん 聞き手:江上浩子(RKK)

    新学期直前の「行けない焦り」とどう向き合うか――田中慎一朗校長が語る、子どもを追い詰めない「ノット・ノウイング(知らない姿勢)」の対話術
  8. 8月14日

    「10年目の再度の地震」に立ち向かう心を守るために――斉場俊之氏が語る、いま私たちに必要な3つの考え方

    ――復旧の焦りや罪悪感を乗り越え、自分と地域を守る復興へのアプローチ 熊本地震から10年という節目の年を迎え、大型観光企画「熊本デスティネーションキャンペーン」などで県内が活気と笑顔に包まれていた矢先、熊本を再び襲った大きな地震。 熊本県内の停電はすべて解消されたものの、断水や避難所生活は続いており、住宅被害や罹災証明の手続きなど、被災現場では過酷な対応が続いています。 1回目の地震を経験しているからこそ「みんな強いよね」と励まし合う一方で、観光や商業、農林水産業など産業全体への打撃も大きく、「前回よりも精神的にしんどい」と疲弊する声も少なくありません。 このような厳しい状況下で、私たちはどのように心と生活を守っていけばよいのでしょうか。 ライブ配信ディレクターの斉場俊之氏が、全国の被災地支援に携わってきた経験をもとに、今伝えたい3つのメッセージを語りました。聞き手はRKKの江上浩子氏です。 🔶 1. 「がんばらない」をがんばる――我慢を溜め込まず、目の前の人に吐き出す 熊本の人々は辛抱強く、「しょんなか(仕方がない)」「自分は家族も無事だったからまだ大丈夫」と現状を一身に受け止めてしまう傾向があります。その結果、1人で片付けをして熱中症になったり、必要な手伝いや行政支援を遠慮して一人で抱え込んでしまうケースが懸念されています。 斉場氏は「そぎゃんこつは思わんちゃよか(そんなこと思わなくていい)」と強く語りかけます。 口にするためらいを捨てる 「誰に言えばいいのか」「断られたらどうしよう」と頭の中で悩み続ける前に、保健師や警察、県外から応援に駆けつけてくれている支援者など、目の前にいる人にいまの辛い気持ちや困りごとを言葉にして吐き出すことが大切です。 「繋ぐ」支援の重要性応援に入っている支援側の人々も、目の前の相談をすべて自分で直接解決できるとは限りません。専門外の相談であっても「解決できる人や適切な窓口を探して繋ぐ」という姿勢を持つことで、一人ひとりの我慢や孤立を防ぐことができます。 🔶 2. 「できない罪悪感」を持たない――普段通り暮らすことも立派な復興 地震からの復興には必ず地域差や個人差という「時間差」が生じます。被害が比較的軽かった地域や人から順に、少しずつ日常が戻っていきます。 そうした中で生じやすいのが、「隣の町や被災地がまだ大変なのに、自分たちだけ普通に生活していいのだろうか」という罪悪感です。 自分の生活と心を優先する余震への恐怖や、自身の仕事・経済的な打撃を抱えている場合は、まず自分自身の生活と心身の安全を守ることが最優先です。体力や資金に余裕があればボランティアや寄付を行うのも素晴らしいことですが、それができないからといって罪悪感を抱く必要はまったくありません。 日常を維持する価値特別な支援活動ができなくても、普段通りの日常を静かに暮らし続けること自体が、地域を支える立派な復興活動であり支援活動です。 🔶 3. 「楽しむ」ことを忘れない――息抜きと経済循環で心と地域を守る 阿蘇や人吉、天草といった県内の主要観光地では、交通状況や遠方からの自粛ムードにより観光客が減少するなどの影響が出ています。 だからこそ、被災地から近い場所にいる私たちが、身近な地域に足を運んで「楽しむ」ことが大きな意味を持ちます。 後片付けに追われている日々の息抜きに連日の片付けや過酷な環境から少し離れ、日帰りで出かけたり、映画や買い物で息抜きをすることは、疲れ切った心を守るために不可欠な時間です。 地域経済を回す支援楽しむことを不謹慎だと遠ざけるのではなく、地元で消費し、笑顔を取り戻していく行動そのものが、疲弊した地域経済を活性化させる力となります。 🔶 まとめ 余震や復旧作業が続く中、焦りや不安から自分を追い詰めてしまう人が増えています。 「がんばらないこと」を意識し、周りの人に甘え、できる範囲で普段通りの暮らしと楽しみを大切にする。一人ひとりが無理をせず自分自身を慈しむことこそが、長丁場となる復興への道のりを支える確実な一歩となります。 出演:ライブ配信ディレクター・斉場俊之さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    「10年目の再度の地震」に立ち向かう心を守るために――斉場俊之氏が語る、いま私たちに必要な3つの考え方

評価とレビュー

番組について

エンタメ・教育・ITの専門家が気になる話題を徹底解説!! 第1金曜日・・・映画解説・研究者 上妻祥浩さん 第2金曜日・・・ライブ配信ディレクター 斉場俊之さん 第3金曜日・・・熊本市立出水南中学校 校長 田中慎一朗さん 第4・5金曜日・・・元RKKアナウンサー 宮脇利充さん ◆WEB https://rkk.jp/515news/ ◆メール 515@rkk.jp ★地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4    AM1197で、毎週金曜日 午後5時15分から放送中。是非生放送でもお聴きください。

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