理系男の人生取締役会

月夜野クラゲ&冷田井トマト

このポッドキャストは、ちょっと世間ずれした理系の2人が、かっこいいオトナを目指すための会議。 日々の生活や仕事に関するライフハックを稟議します。 月夜野クラゲ:このラジオの物理系担当。大企業で社畜を生業としている理系男。野球が好き。ポジションは内野手。 冷田井トマト:このラジオの化学系担当。アカデミックの道を突き進む理系男。野球が好き。ポジションは外野手。 "The STEM Guys’ Life Board Meeting" Two slightly offbeat STEM guys get together each week to level up into the kind of adults we actually want to be. We swap real-life hacks for work and everyday life—and put them up for “board approval. Tsukiyono Kurage: Responsible for the physics section of this radio show. Tsumeitai Tomato: Responsible for the chemistry section of this radio show.

  1. 1日前

    社会人一年目を振り返る~学生との違いは働いてみないとわからない~_#45

    「学生時代には見えていなかった景色があります。」 お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はトマトが、逆にこのタイミングで社会人1年目を振り返ろうという回です。働くということの意味、人生の目的、学生のときには考えてなかった感覚を思い出しました。やっぱり人生への寄与度が大きいので、労働は計画的に。ぜひお楽しみに! 社会人6〜7年目。後輩もできた。仕事もある程度まわせるようになった。 そのタイミングだからこそ、1年目を振り返ると見えてくるものがある。 社会人1年目の4月、仕事の難易度は高くないはずなのに、なぜかやたら疲れた——正体は「環境変化疲れ」だったかもしれない。毎日同じ時間に知らない場所に行き、知らない人に囲まれる生活。高校生の頃は平気だったことが、大学数年間を経ると突然しんどくなる。 そしてゴールデンウィーク頃が一番きつい。友達とも呼べない同期、どこまで踏み込んでいいか分からない先輩。「あ、これが40年続くのか」と絶望した人も、きっと多いはず。 学生時代と決定的に違うのは、人間関係の構造です。 学生は同世代との競争。でも職場は仲間でもあり、評価される相手でもある。しかも1年目は「ギブができない」という根本的な非対称性がある。教わるばかりで、まだ何も返せない——そのもどかしさは、仕事で関係を築こうとするほど強くなる。 2人が出した答えは「まず近しい1〜2年上の先輩と関係をつくること」。仕事上の接点を作り、同じプロジェクトで汗をかく。ちょっと冗談を言えるくらいの関係になれると、仕事は一気に楽になる。 キャリアの話にも踏み込みます。 研究開発職が一生の仕事になるとは限らない。メーカーR&Dからコンサルへのキャリアチェンジは可能だが、逆はほぼ不可能。だからこそ「新卒でいきなりコンサル」より、まず現場を知ることに意味がある。現場を知らずに工学や経営を語る危うさは、同じ業界にいれば一発で見透かされる——これは社会人6年目の実感です。 27〜28歳まで大学しか知らないのは、正直リスクがある。 今年入社したばかりの人へ、先輩2人からのエール。通勤・作業のお供にぜひどうぞ。 🌏 For our international listeners: Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting. Six or seven years into working life, Tomato and Kurage look back at year one — and what they see surprises even them. The exhaustion of that first April had nothing to do with workload. It was pure environmental shock: the same desk, the same commute, the same strangers, every day. Something that felt effortless in high school suddenly hits different after years of university freedom. And Golden Week — right around the corner — is peak despair. "Oh. This is forty years of my life." The relationship dynamics are just as disorienting. In school, you compete with peers your own age. At work, your colleagues are simultaneously teammates and evaluators. And as a first-year, you can't give anything back — you can only take. That asymmetry is genuinely uncomfortable. Their practical advice: build relationships with people just one or two years ahead of you. Get on a shared project. Earn your place through the work itself. On careers: don't rush into consulting fresh out of university. Going from R&D to consulting is doable. The reverse is nearly impossible. Know the factory floor before you try to optimize it. A grounded, honest episode for anyone in the early years of their working life.

    15分
  2. 6月5日

    未来技術で解決したい身近な課題①~耳と鼻の在り方を再確認~_#044

    「人体って、意外とまだ不便じゃないですか?」 お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はクラゲが、耳や鼻が痛いという話です。眼鏡やマスクで痛みを覚えている人も多いはず。問題の解決には、物側が進化するか、それとも人間側が進化するか——ぜひお楽しみに! 耳は音を集めるために、鼻は呼吸と嗅覚のために。数十万年かけて設計されてきた精密な器官が、今や眼鏡とマスクの「引っ掛け台」として酷使されている。 コロナ禍で毎日マスクをすることが当たり前になり、この問題は一気に可視化された。マスク側が耳に優しい素材を採用したり、ゴムの形状を工夫したりと、対症療法的な進化は起きている。でも、そもそもの設計思想は何も変わっていない。現場で防塵マスクを着用するクラゲにとって、これはもはや他人事ではない。耳の血が止まるのではと思うほど締め付けが強い防塵マスクは、保護メガネとの二重圧迫で、作業後の耳が真っ赤になる——そんな日常があります。 解決策は2つ考えられる。物側が進化するか、人間側が進化するか。 コンタクトレンズは、眼鏡が抱えていた「耳と鼻への負荷」問題をまるごと解消した革命的な発明です。鼻の穴に直接差し込むフィルターも存在はするが、衛生面のハードルは高い。顔周りの花粉を物理的に除去するウェアラブルデバイスも、いつか登場するかもしれない。 一方で、人間側の進化という可能性もゼロではない——ダーウィン的に言えば。ただし、耳や鼻への負荷が生存や子孫繁栄に直結するほど致命的かといえば、そうではない。自然選択の圧力がかかりにくい以上、数万年後に「耳が眼鏡に最適化された地球人」が登場する可能性は、現実的には低い。 結局、テクノロジー頼みになる。ダーウィンが現代にいたら「自然選択は働かないよ」と言いつつ、「面白い観察だね」とは言ってくれそうです。 今できることは、家に帰ったら眼鏡とマスクを外して、耳と鼻を少しマッサージしてあげること。それだけ。未来技術に期待しながら、地味にケアする日々です。 通勤・作業のお供にぜひどうぞ。 🌏 For our international listeners: Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting. Ears evolved over hundreds of thousands of years to collect sound. The nose, to support breathing and smell. Neither was designed to hold up glasses or anchor a mask — and yet, here we are. For Kurage, who wears glasses daily and must also wear heavy-duty dust masks on the factory floor, this isn't a minor inconvenience. It's a structural problem: two separate pieces of equipment fighting for the same real estate on your ears. The result? Visibly red, compressed ears at the end of every shift. COVID made this universal. And while mask manufacturers responded with softer materials and gentler elastics, the fundamental design hasn't changed since the 17th century. Two possible solutions: the tools evolve (contact lenses already solved this for glasses), or humans evolve. Darwinian theory says the latter is unlikely — the pressure isn't high enough for natural selection to kick in. So technology it is. Until then: take off your glasses and mask the moment you get home, and maybe give your ears a gentle massage. That's the life hack.

    13分
  3. 5月29日

    理系のキャリアを考える~一歩目はR&Dを推奨します!~_#43

    「文系と理系、そもそも就活の土俵が違う。」 お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はクラゲとトマトが、理系学生のキャリアの一歩目について話し合う回です。ぜひお楽しみに! 文系の就活生は、業界を問わず片っ端からエントリーする。総合商社も外資銀行もコンサルも、就職偏差値が高ければとりあえず見る。 一方、理系の就活生は違う。専門性を軸に会社を選ぶから、化学系なら化学メーカー、物理系なら物理系のメーカー——気づいたら業種で絞り込んでいる。 でも冷静に考えると、同じ会社の経営企画や事業企画の仕事は、機械メーカーでも化学メーカーでも、正直そんなに変わらない。理系就職特有の「業種で選ぶ」という感覚は、実はかなり特殊な行動だったりする。 そしてここに、理系キャリアの落とし穴がある。 技術職で転職しようとすると、基本的に同業種にしか行けない。でも営業職なら、機械メーカーから化学メーカーへ、さらには保険営業へだって動ける。技術職は「席が絶対に残る」安心感がある一方で、キャリアチェンジの自由度という点では、実は窮屈な選択でもある。 だからこそ2人が推奨するのが、「一歩目はメーカーのR&D」戦略です。 理由はシンプル。製造業の技術職は、文系からは絶対に奪われない席。そこで数年の経験を積んだあと、もしコンサルや他分野に興味が出てきたら動けばいい。「メーカーR&D3年+コンサル3年、30歳」という経歴は、どこに行っても面白い人材になれる。逆は難しい。 新卒コンサルは優秀ゆえに行けてしまうパターンも多いが、特別な志がないまま入るのはもったいない——これが2人の共通見解です。 大学生のうちに知っておきたかった、理系キャリアの地図。次回は「就活の会社の選び方編」に続きます。 通勤・作業のお供にぜひどうぞ。 🌏 For our international listeners: Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting. Liberal arts students cast a wide net in job hunting — finance, consulting, trading companies, anything with a high ranking. STEM students? They narrow it down by field almost immediately. Chemistry majors go to chemical manufacturers. Physics majors go elsewhere. The industry comes first. But here's the thing: business planning, corporate strategy, and management roles are pretty much the same regardless of whether you're at a machine manufacturer or a chemical company. That hyper-specialized approach to job hunting that STEM students take? It's actually quite unusual. This week, Kurage and Tomato map out the STEM career landscape — and make the case for starting in R&D at a manufacturer. Build your technical foundation first, then pivot to consulting or beyond if you want. The reverse path is much harder to pull off. A practical career discussion for any STEM student wondering what to do next.

    12分
  4. 5月28日

    良い設計とは啓蒙アンチなのかもしれない~残酷なフールプルーフ~_#042

    フールプルーフは、優しさであり残酷さでもある。 お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はクラゲの専門、エンジニアリングの回です。ぜひお楽しみに! 「気をつけてください」という注意喚起には、限界がある。 産業用プレス機による指の挟まれ事故は、現在でも年間約50件発生している。マニュアルを読ませる、教育を徹底する——そうした「啓蒙」で解決しようとしてきた歴史があった。でも、エンジニアたちが出した答えは違った。ボタンを2つにして、両手で同時に押さないと機械が動かないようにする。人間に気をつけさせるのではなく、そもそも気をつけなくていい設計にする。 これが「フールプルーフ」の考え方です。 フールプルーフとは、人間が操作ミスをしても安全が確保されるよう設計すること。現場では「ポカヨケ」とも呼ばれます(かつては「バカヨケ」と言われていたが、人権上の理由で改称されたという歴史もある)。電子レンジのドアが閉まっていないと動かない仕組みも、重力を利用して誤操作を物理的に不可能にした設計も、すべてフールプルーフの発想です。 ここで面白い対比があります。「啓蒙」は人間の能力を高めることでミスをなくそうとする。「フールプルーフ」は環境を変えることでミスをなくそうとする。どちらも同じゴールを目指しながら、アプローチは真逆です。 そして、フールプルーフには残酷な側面もある。「人間はミスをする」という前提に立つということは、人間への期待を手放すということでもある。SFの世界にはこんな言葉があります。「宇宙はより優れたフールプルーフを作ろうとする。宇宙は常により優れたフールを作ろうとする」——想像を超える「フール」が現れる限り、設計は永遠に追いかけっこを続ける。 人間に期待するか、仕組みに頼るか。理系的な問いが、意外と哲学的な場所に着地します。 通勤・作業のお供にぜひどうぞ。

    13分

番組について

このポッドキャストは、ちょっと世間ずれした理系の2人が、かっこいいオトナを目指すための会議。 日々の生活や仕事に関するライフハックを稟議します。 月夜野クラゲ:このラジオの物理系担当。大企業で社畜を生業としている理系男。野球が好き。ポジションは内野手。 冷田井トマト:このラジオの化学系担当。アカデミックの道を突き進む理系男。野球が好き。ポジションは外野手。 "The STEM Guys’ Life Board Meeting" Two slightly offbeat STEM guys get together each week to level up into the kind of adults we actually want to be. We swap real-life hacks for work and everyday life—and put them up for “board approval. Tsukiyono Kurage: Responsible for the physics section of this radio show. Tsumeitai Tomato: Responsible for the chemistry section of this radio show.