理系男の人生取締役会

月夜野クラゲ&冷田井トマト

このポッドキャストは、ちょっと世間ずれした理系の2人が、かっこいいオトナを目指すための会議。 日々の生活や仕事に関するライフハックを稟議します。 月夜野クラゲ:このラジオの物理系担当。大企業で社畜を生業としている理系男。野球が好き。ポジションは内野手。 冷田井トマト:このラジオの化学系担当。アカデミックの道を突き進む理系男。野球が好き。ポジションは外野手。 "The STEM Guys’ Life Board Meeting" Two slightly offbeat STEM guys get together each week to level up into the kind of adults we actually want to be. We swap real-life hacks for work and everyday life—and put them up for “board approval. Tsukiyono Kurage: Responsible for the physics section of this radio show. Tsumeitai Tomato: Responsible for the chemistry section of this radio show.

  1. 9月11日

    高圧洗浄機が流行らない理由~先ずは頻度、次に用途、最後にロボット~_#058

    「高圧洗浄機、30分準備して、びしょびしょになって、結論:う~ん…でした」 お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はクラゲさんが実家に帰った時の話です。実家に帰って、玄関の掃除をしたそうです。高圧洗浄機を使ったものの、いまいちしっくりと来なかった。そこから、掃除の極意を見出だそうという回です。ぜひお楽しみに! 実家に帰ったら自発的に掃除をする——それだけでいい息子なんですが、今回は高圧洗浄機を引っ張り出したのが運の尽きでした。 ホースを水道に繋いで、コンセントを探して、アタッチメントを組み合わせて、準備に30分。ようやく使い始めたら思ったよりうるさい。しかもノズルが細いぶん、汚れを「落とす」というより「横にぶっ飛ばす」だけで、当てた場所の隣が盛大に汚れる。作業後、びしょびしょドロドロになりながら気づいた——これ、普通にブラシで擦るのとそんなに変わらんかもしれない。 ここでクラゲが持ち出すのが「掃除道具の価値は使用頻度で決まる」という論法です。 どんなに性能が高くても、使わなければ意味がない。高圧洗浄機は準備の手間・騒音・汚れの飛び散り・使いどころの少なさ、この4段コンボで「一般家庭への定着は難しい」という結論に至ります。ちなみに高圧洗浄機の起源は1950年代の業務用温水洗浄機——工業の現場から来た機械が、一般家庭に完全移植できなかったのも、なんとなく合点がいく話です。 そして対照的に「優秀」と評価されるのが、ロボット掃除機。 トマトは週3回・1回1時間稼働で年間150時間。10万円の機種なら3年使って1時間あたり約200円——この計算をした瞬間に「全然いい」という結論が出る。しかもこちら側がやることは、ゴミを捨てることと、たまにひっくり返って死んでいるやつを助けてあげること、それだけ。スリッパ不要の素足生活が実現している。 クラゲの購入リストにもすでに入っている。あとは勇気だけ——と言いつつ、この冬に引っ越しのタイミングが来るので、そこで一緒に買う予定です。 結論:高圧洗浄機はクソ。ロボット掃除機は優秀。 通勤・作業のお供にぜひどうぞ。 🌏 For our international listeners: Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting. Kurage went back to his parents' house, decided to clean the front entrance — and made the mistake of pulling out the pressure washer. Thirty minutes of setup: hose to the tap, power cable sourced, attachments assembled. Then: louder than expected, and instead of removing dirt, mostly just spraying it sideways onto the clean parts. He left wet, muddy, and questioning whether he'd actually made anything better. His framework: the value of any cleaning tool is determined by how often you use it. Great performance means nothing if it sits in a cupboard. Pressure washers fail this test almost completely — high setup cost, noise, limited use cases, messy results. They came from industrial settings in the 1950s and never fully made the transition to Japanese home life. The contrast: the robot vacuum cleaner. Tomato runs his three times a week, one hour per session, 150 hours per year. At ¥100,000 over three years, that's roughly ¥200 per use. The user's job: empty the bin occasionally, and rescue it when it gets stuck. He's been living barefoot on clean floors ever since. Kurage's is already on his wishlist. He's moving this winter — that'll be the moment. Verdict: pressure washer, bad. Robot vacuum, very good.

  2. 9月4日

    2年目の目標は”深さ”~一歩奥へ、核心へ掘り下げる俺たちの時間~_#057

    「1年続けて気づいたのは、ネタは尽きるがアウトプットは無限ということだった。」 お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はこのラジオが2周年記念となるお祝いの回です。初回に比べて成長を感じつつ、まだまだ伸びしろもあると思います。2年目の目標は"深さを出すこと"です。理系男が提供する理系っぽい深さをこれからも提供できたら嬉しいです。ぜひお楽しみに! 第1回の録音を改めて聴いた。変わってないな、という感想が先に来た。 でも振り返ってみると、始めた頃は頭の中に「もやもや」の蓄積があって、それを一気に放出していくフェーズだった。ところが1年経つと、その在庫が底をつく。ゼロからネタを探さないといけない状態になって初めて、このポッドキャストの使い方が変わってきた。 最近の変化はこうだ。ご飯を食べていても、どこかに出かけても、「これ、もう一段階深められるな」という目線が自然と働くようになった。楽しいで終わらせない。違和感の原因を探る。それを誰かに話す前提で頭を使う——この習慣だけで、2〜3年前より確実に深く物事を考えられるようになっている気がする、とクラゲは言います。 今回の本題は、ストックとアウトプットの話です。 知識や経験は貯めるだけでは意味がない。アウトプットする場所が1つしかなければ、100の成果は100のまま。でも出す場所を3つ持てば、同じ100が300になる——これが2人の共通認識です。芸人がある番組での出来事を別の番組で話す、研究者が同じ研究を複数の論文・本・講演で形を変えて出し続ける。その構造と同じことが、このポッドキャストでも起きているし、もっと意識的にやっていけるはずだ、と。 ポッドキャストで話したことを仕事に活かす。仕事で得たことをポッドキャストに戻す。その再生産のループが回り始めると、失敗も、気づきも、何も無駄にならない。 2年目の方針は「深さ」。 広く取るのではなく、一つのテーマを徹底的に掘り下げる。弱小チャンネルが戦う場所は、そこだという結論です。1年間エアコンだけを掘り下げたら業者になれるくらいの深さが出るはずで、理系男が理系っぽい目線で何かを突き詰めていく——それがこの番組にしかできないコンテンツになる、という展望で締まります。 次の1年も、引き続きよろしくお願いします。 通勤・作業のお供にぜひどうぞ。 🌏 For our international listeners: Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting. Year two begins here. Looking back at episode one, their first reaction was: not much has changed. But dig a little deeper and the shift is real. In the early days, there was a backlog of accumulated thoughts waiting to be said. A year in, that inventory runs dry — and you have to start generating from scratch. That's where the real habit forms: looking at any moment, any meal, any small frustration, and asking: what's one layer deeper here? The framework they're building toward: stop treating knowledge as something to stockpile. Think about the number of places you can output it. One outlet means 100 effort = 100 result. Three outlets means 100 effort = 300 result. Same material, more surfaces. Comedians do this instinctively — the thing that happened on one show becomes the story on the next. Researchers do it too. The podcast feeds the job; the job feeds the podcast. Year two's goal: depth. Not breadth, not reach — depth. One topic, taken seriously, pushed further than it needs to go. That's the lane for a small show run by two people who happen to think like engineers. Thanks for listening. See you in year three.

  3. 8月28日

    もし周りの人が欝っぽかったら~もう少しだけ優しい世界を目指したい~_#056

    「隣の席の人が、じわじわ消えていくような感じがした。」 お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はクラゲが会社の疑問をぶつける回です。どの会社でも、鬱っぽくなってしまう人はいると思います。周りの人として、自分はどうすればいいのか。当事者になったらどうすればいいのか。深掘ってみましたので、ぜひお楽しみに! 元気がない。リアクションが薄い。会話のキャッチボールが噛み合わない——隣の机の同僚が、じわじわとしんどそうになっていくのを、クラゲは外から目撃した。 仕事が原因だった。社内異動で全くの未経験の業務をアサインされ、能機だけが積み上がっていく。「わからなかったら聞いて」と言われても、そもそも何がわからないかがわからない状態では、聞くことすらできない。ニュートン以前の人に「万有引力わかるじゃん」と言うのと同じ構造で、未経験者に「考えればわかる」は成り立たない。 問題の根っこは、経験の共有が起きていないことです。 一人に一つの仕事をアサインするより、二人で二つの仕事をやった方が、レベル1同士なら効率がいい。少なくとも一周目は、先輩のやっているところを見せてもらわないと、全体像がつかめない。料理を一度も見たことなく、食材だけ渡されて「作れ」と言われる状況——それが今の職場で起きていた。 組織として「一人でやらなくていい」と言いながら、実態はワンプレイヤー前提になっている。このギャップが、人をじわじわと追い詰める。 ではクラゲはその時、何をしたか。 仕事を横目で見ながら分かるところをフォローして、元気なさそうなときは「夕飯一緒に行きますか」と誘う——それくらいしかできなかった。でもその同僚は今、少しずつ2週目のゾーンに入ってきている。最終的に改善に向かったのは、やはり「少しでも経験が積み上がった」からだ、とクラゲは分析しています。 そして2人が行き着く結論は、「兄貴分の先輩がいるかどうか」問題です。 3〜5歳上で、後輩として気にかけてくれる存在が社内にいるかどうか。それが職場の居心地と、メンタルの安定に決定的な差をもたらす。管理職が他人に興味を持てないのは、もしかしたら「弟キャラ」だからかもしれない——という仮説まで飛び出します。 話しかけやすい雰囲気を作ること、コミュニケーションコストを限りなくゼロに近づけること——大きな解決策はないけれど、今できることはそれだけかもしれない、という正直な着地です。 通勤・作業のお供にぜひどうぞ。 🌏 For our international listeners: Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting. Kurage watched a colleague slowly deteriorate — sitting right next to him, same floor, same manager. The symptoms: low energy, thin responses, a conversation that never quite connected. The cause: a job they had no experience doing, assigned to them alone, with no one walking alongside. "Ask if you get stuck" — a phrase that sounds reasonable until you realize the person doesn't even know what they don't know. You can't ask a specific question when you have no map of the territory. As Kurage puts it: you can't expect someone to understand gravity before Newton discovered it. The structural fix both of them agree on: pair people up on new work. Two people, two tasks, doing it together beats one person on one task alone — especially on the first pass. Watching someone experienced do the work once is worth more than any manual. The softer fix: be the "older brother" figure. Three to five years ahead, willing to treat someone as their junior, creating space for questions that aren't fully formed yet. Both agree this might be the single most important variable in whether someone sinks or swims in a new environment. No clean resolution — just an honest conversation about what it means to show up for someone who's struggling, and how little it sometimes takes to make a difference.

  4. 8月21日

    理系男がおすすめ本を紹介するよ②~センスの哲学~_#55

    「センスって何ですか」——引っ越しで生き残った本が、その答えを持っていた。 お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はトマトが、センスに関する本を紹介してくれる回です。センスって何んでしょうか。センスいい人になりたーい。ぜひお楽しみに! 引っ越しで段ボール5箱分あった本が1箱まで絞られた。その審査を生き残った1冊——千葉雅也著「センスの哲学」を今回は紹介します。 センスとは何か。速さ?飲み込みの早さ?言語化できないコツ? この本が出す答えは意外なものです。「センスとは下手馬である」。 下手な絵の要素として挙げられるのが「不十分な再現性」と「無自覚に出てしまう身体性」——つまり、何かを完璧に真似しようとする運動から降りたとき、その人だけのオリジナリティが出てくる。それがセンスの正体だという主張です。 具体例として登場するのが、この本の表紙にも使われているラウシェンバーグの抽象画「サマー・レンタル・プラス・ワン」。赤・黒・オレンジ・白がぐちゃぐちゃに配置された、何を描いているのか全くわからない絵です。 この絵をクラゲは「ブドウ」と読みました。粒々が並ぶリズム感からの連想です。 本の著者はこれを「餃子」と読んでいる。ラー油の赤、皮の白、焼き目の黒——そこに感じるリズムが、餃子を食べたときの口の中の体験と重なる、と。 突拍子もないようで、実はこれがセンスの動かし方の核心です。「こういうものを見てこう感じた」という自分の身体的な経験から引っ張ってくる——その引き出しの豊かさと、それを臆せず言える強さが、センスをつくっていく。 そして話は現代のAIへと飛びます。 AIはそれっぽい文章をいくらでも出せる。でもこの「クソ雑な会話」をAIにやらせたら絶対できない——2人がそう断言するのは、自分たちの会話こそが下手馬であり、身体性であり、再現不能なオリジナリティだからです。 ポッドキャストというメディアの強みが、思わぬ角度から浮き彫りになる回でもあります。 普段から自分の感覚に鋭敏に生きること。それが10年後のセンスをつくる——前向きな結論で締まります。 通勤・作業のお供にぜひどうぞ。 🌏 For our international listeners: Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting. What is "sense" — or as Japanese would put it, センス (sensu)? Speed? Intuition? The ability to pick things up fast? This week, Tomato introduces a book that survived his recent move: The Philosophy of Sense by Masaya Chiba, a philosophy professor at Ritsumeikan University. The book's core argument: sense is being a "bad horse." The two qualities of a bad drawing — imperfect reproduction and unconscious physical expression — are precisely what makes something feel original. The moment you stop trying to perfectly replicate a model, your own sensibility comes through. That's the source of sense. The example used: a Rauschenberg abstract painting called Summer Rental Plus One. Kurage looks at it and sees grapes — a cluster of rhythmic shapes. The author sees gyoza — the red as chili oil, the white as skin, the black as a seared crust. The logic: the experience of eating gyoza and looking at this painting are structurally the same kind of rhythmic, bodily encounter. The conversation then lands somewhere unexpected: AI can produce polished-sounding text, but it can't replicate this — two people rambling, mishearing each other, changing directions mid-sentence. That messiness is the human body expressing itself. That's the "bad horse." And that might be exactly where sense comes from.

  5. 8月14日

    論理的に美味しい食べ物②~冷たいたこ焼きがうまい~_#054

    「割引シールにつられて買ったたこ焼きを、冷蔵庫に入れたまま忘れた。それが正解だった。」 お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はクラゲの食べ物の回です。冷たい料理って少ないですよね。でも美味しいものもある。その特徴はなんでしょうか。深堀ってみましたので、ぜひお楽しみに! スーパーのお惣菜コーナーで割引シールのついたたこ焼きを発見。クラゲの原則「食べられる量なら割引シールがついているものは何でも買っていい」に従い即購入。夏場なので念のため冷蔵庫へ——そのまま半日放置してしまいました。 帰宅後に思い出し、冷蔵庫を開けたらたこ焼きが冷え切っている。本来なら電子レンジへ一直線のところ、暑かったし、めんどくさかったし、そのままひとつ口に入れてみたら——思いのほか、うまかった。 なぜ冷たいたこ焼きは美味しいのか。クラゲが仮説を立てます。 「冷たい料理は、味が濃いほど美味しくなる」 ソース、マヨネーズ、だし——たこ焼きはもともと味が濃い食べ物です。冷やすと味覚への刺激が弱まるため、濃い味付けがちょうどよくなる。逆に薄味の料理を冷やしてもぼんやりするだけ。わかりやすい例が冷やしうどん——温かいかけうどんより、濃い少量の汁をかける冷やしうどんの方が、味がはっきりしている。 回転焼き・今川焼きもそれに近い構造で、冷たいシュークリームが美味しいのも同じ理屈かもしれない、という話へと広がります。 そしてクラゲが次に目をつけたのが、たこ焼きの中身の代替案。たこが最近高すぎる問題(100gで300円、牛肉と同じ価格帯)を受けて、シーフードミックスで作れるのではという仮説が浮上。イカ・エビ・アサリがランダムに入るたこ焼きで、どれが当たりかを食べながら確認する——という完全に理系的な発想の実験が計画されます。 変数は2つ。「シーフードミックスへの置き換え」と「冷やして食べる」を同時に試す高難易度実験の結果は、この夏明らかになる予定です。 通勤・作業のお供にぜひどうぞ。 🌏 For our international listeners: Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting. Kurage bought discounted takoyaki (octopus balls) from a supermarket deli counter — a discount sticker was involved, which is basically an irresistible force in his world. He popped them in the fridge to keep them safe, promptly forgot about them, and ate them cold half a day later. They were unexpectedly good. The hypothesis: cold food tastes better when it's strongly flavored. Takoyaki is loaded with sauce, mayo, and dashi. When you chill it, the flavors concentrate rather than dissipate. Thin, delicate flavors suffer when cold; bold, umami-heavy ones hold up fine. The parallel: cold udon uses a small amount of concentrated dipping broth, while hot udon gets a large amount of light broth. Same principle. Next experiment in the pipeline: swap the octopus for frozen seafood mix (squid, shrimp, clam). Cheaper, easier to source, and every bite becomes a mystery — is it squid? shrimp? Part of the appeal. Two variables changed at once. Methodologically questionable. Delicious potential. Results to follow.

  6. 8月7日

    会話をするための役割認識~話す人数によって変わる立ち位置~_#53

    「2人だとキャッチボール。4人だと最大公約数。3人だけが会話になる。」 お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はトマトが、会話について話したいそうです。2人での会話、3人での会話……みなさんは何人での会話が好きですか?ぜひお楽しみに! 会話のベストな人数は何人か。2人の答えは即決で「3人」。しかも理由が同じでした。 2人だとキャッチボールになる。来る道と帰る道が一緒で、新しい視点が入らない。4人になると2対2のペアが自然発生して、別の会話が同時進行してしまう。それを無理やり一本化しようとすると、最大公約数的な「当たり障りのない話」しかできなくなる。5人以上になればなおさらで、もはや会話ではなく「報告会」になっていく。 3人だけが、常に1人が聞き手に回りながらも会話の輪に留まり続けられる。誰かが孤立しない、流れを変えられる、尖った話もできる——会話の人数としての最適解です。 さらにトマトが掘り下げるのが、3人の中での「役割」の話。 いじられ役・突っ込み役・同調役——この三角形が自然に固まったメンツが、一番居心地のいいグループになる。クラゲの職場での3人組もまさにこの構図で、豆腐バーガー君が気づけばいじられ役の定位置に収まっている。 問題は、この役割が新しい環境でなかなか生まれないこと。ボケ側に回るには時間がかかる。本田圭介がいつの間にかボケ扱いされるようになったのは、みんなが彼を知っているからこそ成立するのであって、初見の相手にボケを投げてもただの変な人になりかねない。 トマトの目下の目標:新しい職場のコミュニティで、突っ込んでもらえるくらいの関係を早めに作ること。そのためには「打ちやすい球を投げる」——わかりやすいボケをかますことから始めるしかない。 会話の構造を分析するのが好きな理系男2人が、気づいたら自分たちのコミュニケーションの課題を話している回です。 通勤・作業のお供にぜひどうぞ。 🌏 For our international listeners: Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting. What's the ideal number of people for a good conversation? Both Kurage and Tomato landed on the same answer independently: three. Two people is a back-and-forth exchange — same path in, same path out. No new angles come in. Four people naturally splits into two pairs, generating parallel conversations that can't easily merge. Any larger and you're no longer having a conversation; you're attending a presentation. Three people is the sweet spot. One person always stays in listening mode, ready to re-enter. Nobody gets left out. The conversation can go somewhere interesting without losing the thread. But the number is only half of it. Tomato's deeper point: the right roles matter just as much. Every stable friend group of three tends to settle into a triangle — the one who gets teased, the one who pushes back, and the one who amplifies. When those roles click naturally, the group flows. The harder problem: building that dynamic from scratch in a new environment. Becoming the person who gets teased (affectionately) takes time. You can't just decide to be funny to strangers — you need to throw pitches they can actually hit. Tomato's goal for his new surroundings: start simple, make yourself easy to tease, and work from there.

  7. 7月31日

    ”フィルター”を再評価してみませんか?~もっと評価されるべきだし、普及されるべき~#52

    フィルター!フィルター!!フィルター!!! お聴き頂きありがとうございます。「理系男の人生取締役会」です。 今回はクラゲが、エンジニアとして、フィルターについて解説してくれます。あまりにも優秀で、足を向けて寝れないそうです。ぜひお楽しみに! エアコンをつけたら風量が弱い。掃除機の吸いが悪い。原因はだいたいフィルターです。でも、フィルターのことを意識して感謝している人が、どれだけいるでしょうか。 クラゲが言いたいのはこういうことです——「フィルターは、もっと評価されるべきだ」。 エンジニアの視点から見ると、フィルターは機械設計の核心的な存在です。機械を動かせば熱が生まれる。熱が溜まれば壊れる。だからほとんどの機械は空冷を採用する。でも空気を通すということは、ホコリも通すということ——だからフィルターが必要になる。 フィルターの目の粗さと配置方法は、まさに設計そのもの。細かすぎれば空気が通りにくくなり、冷却効率が落ちる。粗すぎればホコリを取り切れない。このジレンマの中に、地味だが奥深いエンジニアリングがある。 工場の機械には、サランラップのような筒状のフィルターを磁石でペタッとくっつけるタイプがある。交換しやすく、フィルターがどこにあるか視覚的に一目でわかる——クラゲが特に気に入っている設計です。 フィルターが優秀なのは、性能だけではありません。消耗品として壊れることで、本体を守っているという設計思想がある。これはブレーカーと同じ発想で、弱い部分を意図的に作ることで、本当に壊れてはいけないものを守る。犠牲になることで全体を守る——そのポジションがフィルターです。 人間の体も多段階フィルターになっています。鼻毛→鼻腔粘膜→肺胞のマクロファージへと、ホコリのサイズに合わせてだんだん細かくなっていく。工学的にも、多段階フィルターは効率的な設計として知られていますが、生物はそれをとっくにやっていた。 そして世界最大のフィルターは何か——クラゲが調べた答えは、海水淡水化プラントの逆浸透膜。水分子だけを通す極微細な膜が、地球上で最大規模のろ過を行っている。パッと見には穴など見えない。でも確実に水だけを通している。やばい、と言うしかない。 結論:エアコンのフィルター、車のグローブボックスの奥のフィルター、ドラム式洗濯機のフィルター——全部掃除してください。汚れているフィルターは、ちゃんと仕事している証拠です。 通勤・作業のお供にぜひどうぞ。 🌏 For our international listeners: Welcome to The STEM Guys' Life Board Meeting. This week, Kurage makes a passionate case for something almost nobody thinks about: filters deserve more respect. From an engineering perspective, filters are essential. Machines generate heat. Heat causes failure. Air cooling is cheap and effective — but air carries dust, and dust destroys machines. Enter the filter. The design challenge: too fine a mesh and you block airflow, reducing cooling efficiency; too coarse and the dust gets through. Getting this balance right is real engineering, quietly embedded in every piece of machinery you've ever used. Kurage's favorite filter design: a roll of filter material, shaped like cling wrap, attached to a machine with magnets. Easy to replace, immediately visible, always in good condition. Simple. Brilliant. The deeper insight: filters are designed to be consumed. They wear out on purpose, so the machine behind them doesn't have to. It's the same logic as a circuit breaker — build a deliberate weak point to protect everything that actually matters. Human bodies follow the same principle. Nose hair → nasal mucosa → lung macrophages: a multi-stage filter system, getting progressively finer, exactly the way engineers would design it. The world's largest filter? The reverse osmosis membrane used in seawater desalination plants. Invisible holes. Water molecules only. Enormous scale. Genuinely astonishing. Go clean your air conditioner filter. A dirty filter means it's working. A suspiciously clean one means it isn't.

番組について

このポッドキャストは、ちょっと世間ずれした理系の2人が、かっこいいオトナを目指すための会議。 日々の生活や仕事に関するライフハックを稟議します。 月夜野クラゲ:このラジオの物理系担当。大企業で社畜を生業としている理系男。野球が好き。ポジションは内野手。 冷田井トマト:このラジオの化学系担当。アカデミックの道を突き進む理系男。野球が好き。ポジションは外野手。 "The STEM Guys’ Life Board Meeting" Two slightly offbeat STEM guys get together each week to level up into the kind of adults we actually want to be. We swap real-life hacks for work and everyday life—and put them up for “board approval. Tsukiyono Kurage: Responsible for the physics section of this radio show. Tsumeitai Tomato: Responsible for the chemistry section of this radio show.