AIの背後にある世界

Dr. Marie

AI、技術、教育、社会について考えるPodcastです。 AIは便利な道具と思われがちですが、情報を集め、精査し、判断する主体は人間です。この番組では、AIの仕組み、データセンターや通信インフラ、大学教育、技術者の思考、そしてAI時代の社会のあり方について、専門的な視点を交えながら、一般の方にもわかりやすく語ります。 AIに考えることを任せるのではなく、AIとともに考える。そのための対話をお届けします。 YouTube, Spotify, Amazon Music, Apple Podcastsで配信中 Youtube: https://www.youtube.com/@AI-no-Haigo Spotify: https://creators.spotify.com/pod/profile/drmarie7/ Amazon Music と Apple Podcastsのリンクは、上記SpotifyのURLから飛べます

  1. 10月4日

    Ep6. 再放送 | ハドソン川の奇跡から考える、シミュレーションと人間の判断力【AIとの掛け合い版】

    「シミュレーションでは可能だった」。その結果だけで、現実でも同じ判断ができたはずだと言えるのでしょうか。 今回は、「ハドソン川の奇跡」を手がかりに、シミュレーションの条件設定、状況を把握して判断するまでの時間、そして情報の不確かさについて考えます。 事故の後に行われた検証と、その場で判断していた人間の状況は、同じではありません。また、「AIならもっと早く判断できたはず」という考えにも、どの情報を使い、どのような条件を置くのか、という確認が必要です。 AIやシミュレーションの結果を人間の評価に用いるとき、何を確かめるべきなのか。結果の背後にある「前提を読む力」について、AI役との掛け合いでお届けします。 実際の事故調査報告書を参照し、映画の描写と調査結果を区別して扱います。AIが判断を担った場合の議論は、この事故で実証された結論ではなく、仮定上の問いとして取り上げます。 文字で読みたい方へ:この回の内容をnoteにまとめています。 https://note.com/ai_no_haigo 【参考文献・資料】 National Transportation Safety Board(2010)Loss of Thrust in Both Engines After Encountering a Flock of Birds and Subsequent Ditching on the Hudson River, US Airways Flight 1549NTSB/AAR-10/03https://www.ntsb.gov/investigations/accidentreports/reports/aar1003.pdf NTSB 事故概要 US Airways Flight 1549https://www.ntsb.gov/investigations/Pages/dca09ma026.aspx 【音声クレジット】 AI役の音声には、音声読み上げソフト「音読さん」を使用しています。台本に基づいて作成した音声による掛け合いです。

  2. 10月3日

    Ep.12 それは事実ですか、それとも推論ですか――AIの返答から考える日常生活の科学的思考

    「今日も雨ですね」と入力しただけなのに、AIが「外に出るのも少し億劫になりますね」と、本人が話していない気持ちまで付け加える。自然に聞こえる返答の中にも、確認されていない推論が含まれています。 今回は、AIとの実際のやり取り、友人へのメッセージが既読になっても返信が来ない場面、業務報告書の修正を求める上司と部下の仮の例から、事実・願い・推論・人物への評価を分けて考えます。 「きっと忙しいだけ」という好意的な説明も、確認していなければ推論です。また、「温情だった」「不安だった」と事情を説明できても、報告書の承認や上司への批判が適切だったことを示すとは限りません。 推論をやめるのではなく、推論を事実にしてしまわない。何が事実で、どこが推論か。推論に根拠があるかを確かめ、確かめられないなら「まだわからない」としておく。仕事や人間関係の中で、科学的思考をどう役立てられるかを、ホストとAI役の掛け合いで考えます。 OpenAIが公開するModel Specと、安全上のルールの適用を推論する訓練手法Deliberative Alignmentも紹介します。 音声:AI役には、音声読み上げサービス「音読さん」を使用しています。https://ondoku3.com/ja/ 引用・参考文献 ・OpenAI『Model Spec』2026年8月18日版https://model-spec.openai.com/2026-08-18.html ・OpenAI “Deliberative alignment: reasoning enables safer language models”(2024年12月20日)https://openai.com/index/deliberative-alignment/ 関連書籍(第11回で紹介し、本回でも言及) ・Saul Perlmutter, John Campbell, Robert MacCounThird Millennium Thinking: Creating Sense in a World of NonsenseLittle, Brown Spark, 2024.https://www.hachettebookgroup.com/titles/saul-perlmutter-phd/third-millennium-thinking/9780316438100/ 日本語訳版 https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/25/06/10/02068/

  3. 9月27日

    Ep.11「AIがやってくれる」を理由に、考える事をやめていませんか? ―「開発ペースを落とすべき」と開発者が訴える背景を考える

    「あの人は厳しいから、相談しても否定されるだけ」
「そこはAIがやってくれます」 一見違うこの二つの言葉には、確かめていないことを、分かっていることのように扱う共通点があるかもしれません。 今回は、身近な「無意識の思い込み」から、AIへの期待と開発競争の関係を考えます。「何でもやってくれれば便利なのに」という願いが、人間が考えるべきことを後回しにし、開発だけを先行させる圧力になっていないでしょうか。 開発速度をめぐる議論を手がかりに、AIを安全に作る技術と、人間がAIをどう使うかという社会のルールを、歩調を合わせて整える必要性をお話しします。最後に、書店で出会った『Third Millennium Thinking』もご紹介します。 参考文献・資料 [1] 内閣府男女共同参画局「令和4年度 性別による無意識の思い込みに関する調査研究」
https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/seibetsu_r04.html [2] 福山市「『無意識の思い込み発見かるた』で日常に潜む思い込みについて考え合ってみませんか?」
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/soshiki/tayouseisyakai-suishin/376951.html [3] Anthropic, “Introducing Claude Fable 5.1 and Claude Mythos 5.1”
https://www.anthropic.com/claude-fable-and-mythos-5-1 [4] Anthropic, “When AI builds itself”
https://www.anthropic.com/institute/recursive-self-improvement [5] Dario Amodei, “We Must Pace the Frontier”
https://darioamodei.com/post/we-must-pace-the-frontier 紹介書籍 Saul Perlmutter/John Campbell/Robert MacCoun 著、花塚恵 訳
『THIRD MILLENNIUM THINKING アメリカ最高峰大学の人気講義 1000年古びない思考が身につく』日経BP
https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/25/06/10/02068/ ※この本は、今回の考察を組み立てる際に参考にしたものではなく、関連する問題意識を感じた一冊として紹介しています。
※開発企業の報告・著者の提言と、番組内の私自身の考察を区別してお話ししています。
情報確認日:2026年9月27日 AI役の音声:音声読み上げサービス「音読さん」

  4. 9月22日

    Ep.3 再放送|AIに感情があるように見える理由【AIとの掛け合い版】

    すでに一人語りで公開した第3回「AIに感情があるように見える理由」を、AIとのかけ合い形式で再収録しました。 自然な文章で返事をし、ときには、やさしく共感しているようにも感じられるチャット型生成AI。しかし、現在のAIが、人間と同じように感情を内側で経験しているわけではありません。それにもかかわらず、なぜ私たちはAIの言葉に、やさしさ、冷たさ、共感、励ましといった感情を読み取るのでしょうか。 LLMが次のトークンを予測しながら文章を生成する仕組み、人間の言葉から学習した表現、そして言葉を受け取る人間の側の解釈から、AIに感情があるように見える理由を考えます。AIとの会話を有意義に活用しながらも、感情や判断のすべてを預けないための距離感についてもお話しします。 この番組は、Spotify、Apple Podcasts、Amazon Music、YouTubeで配信しています。また、文字で読みたい方や内容を確認したい方に向けて、noteでも各回の概要を公開しています。本エピソードでは、音声合成サービス「音読さん」を使用しています。 文字で読みたい方へ:この回の内容をnoteにまとめています。 https://note.com/ai_no_haigo

番組について

AI、技術、教育、社会について考えるPodcastです。 AIは便利な道具と思われがちですが、情報を集め、精査し、判断する主体は人間です。この番組では、AIの仕組み、データセンターや通信インフラ、大学教育、技術者の思考、そしてAI時代の社会のあり方について、専門的な視点を交えながら、一般の方にもわかりやすく語ります。 AIに考えることを任せるのではなく、AIとともに考える。そのための対話をお届けします。 YouTube, Spotify, Amazon Music, Apple Podcastsで配信中 Youtube: https://www.youtube.com/@AI-no-Haigo Spotify: https://creators.spotify.com/pod/profile/drmarie7/ Amazon Music と Apple Podcastsのリンクは、上記SpotifyのURLから飛べます