なんか、きづいちゃうラジオ

一般社団法人らしさ研究所

なんか、きづいちゃった。 そういう瞬間のために、ある番組です。 キャリアとか、組織とか、対話とか。そのあたりから話は始まります。でも気がつくと、もう少し奥の方にいます。 言葉になる前の感覚。 役割を纏ったまま眠っている、自分の何か。 答えは出ません。解決もしません。 ただ、4人が話し続けています。 ゆっくり、空気が変わっていきます。 聴き終えたあと、何かを"したい"と思うかもしれません。 それが何かは、あなたの中にあります。 もし何かが残るなら、ここに来てみてください。 体で感じるワークショップ →https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/single/ 私たちのこと、もう少し →https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/ 動いているものを、見たい方は →https://www.youtube.com/@rashi_lab_gestalt

  1. 5日前

    【第24講】見たくない自分を見るのが怖い——モヤモヤを消してから先に進もうとする人たちへ

    「モヤモヤが分かった。で、何なの?」 そう思って離脱する人がいる。問題が見えたなら、次の解決策に進めばいい——そう思っている。でも、動けない。ブレーキがかかったまま、アクセルを踏もうとしている。 ブレーキを外さないまま、未来に進もうとする。 「この先どうしようか分からない」と相談に来た人に、すぐにヒアリングして、すぐに提案に向かうキャリアコンサルタントがいる。でも動けない人には、動けない理由がある。見たくない自分がある。何かが引っかかっている。 そのブレーキをちゃんと見ないまま未来に進もうとしても、結局また同じところに戻ってくる。 シャトルコーチングがやっていることは、その見たくない自分をとことん味わうことだ。経験を再現して、自己概念の揺らぎを感じて、自分の真や軸というものが経験の中から出てくるまで、じっくり待つ。これはキャリアコンサルティングの「経験代謝」とまったく同じことをやっている——あやさん(深澤 絢)はそう言う。 涙を止めようとするキャリアコンサルタントの話。 キャリアコンサルタント養成講座のロールプレイで、クライアント役をやった人が泣き出した。カウンセラー役は慌てて「大丈夫ですよ」と言い、「ここで終わりにしましょうか」と言った。 でもその涙にこそ、意味が出てきていた。見たくない自分と向き合って、何かがぐっと出てきた瞬間だった。それをキャリアコンサルタントが止めてしまった。 クライアント役をやった人が「重い話を出してごめんね」と謝ることすらある。でも事柄の重い軽いは関係ない。その人にとっての感情や感覚の話をしているのであって、格付けしてどうする——あやさん(深澤 絢)は試験対策トレーナーとして、そういう場面を見るたびに思う。 自分がクリアしていない問題は、関われない。 部下が「やめたいです」と言ってきたとき、上司は止めようとする。でもその瞬間、上司の中で何かが起きている。自分のマネジメントの落ち度、自分の足りなさ——見たくない自分がよぎる。それを見たくないから、なだめすかそうとする。 死の話、お金の話、家族の話、夫婦の話——自分の中でクリアされていない問題が出てきたとき、人はそのテーマに関われなくなる。上司も、キャリアコンサルタントも、同じだ。 自分が見たくない自分をちゃんと見ていない状態では、相手の見たくない自分とも一緒にいられない。 クライアント体験とは何か。 ロールプレイを100回こなすことではない。見たくない自分も含めて自分を見て、ブレーキをかけている何かに目を向けて、自分の中にあるものと向き合う体験——それがクライアント体験だ。 それを体感した人は、相手の涙を止めようとしなくなる。涙にこそ意味があることを、自分の体で知っているから。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。皆さんからのご質問・ご感想をお待ちしています。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介 説明文

  2. 10月6日

    【第23講】自己開示とは何か——殻を破るのが怖い人へ、実は不具合は起きなかった

    「これを言ったら、関係が壊れる」と思っていた。「プログラムが書けないと知られたら、会社の信用がなくなる」と思っていた。 でも実際に言ってみたら、何も起きなかった。 自分が恐れていた出来事は、妄想だった。 自己開示の、よくある勘違い。 自慢話をすることは、自己開示ではない。見せたい自分だけを見せることも、自己開示ではない。意図を持って「自分はこういう経験があるよ」と言うことは、誘導になりがちだ。 面接で「野球部出身なんですね、じゃあ忍耐力がついたでしょう」と言ってしまう面接官がいる。相手は「そうです」としか答えられない。本当のことは何も聞けていない。チェックリストを埋めているだけで、採用面談になっていない——そういう現象が、あちこちで起きている。 自己開示には、深さがある。 きりちゃん(桐谷晃司)は言う。自己開示には層がある、と。 自己紹介に近い浅い層。そして、人に見せたくない自分、自分でも見たくない自分——その層までさらけ出したとき、はじめて相手に何かが届く。自己開示を受け取った側に気づきが生まれる。それが本当に深い自己開示だ。 IT系の会社の社長なのにプログラムが書けない——きりちゃん自身のその事実を、エンプティチェアのセッションで開示したとき、エンジニアたちとの関係を避けていた自分に気づいた。それが大きな転換点になった。さらけ出した後、会社は次の成長フェーズに入った。 守るためのエネルギーが、別のものに変わる。 本音を言わないようにする。見せないようにする。言いたいけど言わないようにする——それにもエネルギーを使っている。長年積み重なった癖として、膨大なエネルギーが「守ること」に費やされている。 それが解放されたとき、エネルギーはクリエイティブな方向に動き始める。現実が変わっていく。 おーじ(渋谷英樹)は試されるような言い方をされた相手に、「自分は非常に不愉快だ」と伝えた。前だったら言えなかった言葉だ。でも今の自分にはできた。お盆明けに、その人が「こないだはすいませんでした」と言いに来た。部下にも「あれは失礼でしたよ」と言われたらしい。笑顔で「これから協力関係をしっかり持ちましょう」と言ってくれた。 今ここで何を感じているかを伝えたことが、深い対話になった。 恐怖は、妄想だったことが多い。 バウンダリーのワークで気づいた受講生がいた。ずっとイエスと言い続けてきた相手に、「この仕事は受けられません」と言った。嫌われると思っていた。でも何も起きなかった。自分が思い描いていた恐怖は、現実ではなかった。 それに気づいた瞬間、その人の行動が変わり始めた。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。皆さんからのご質問・ご感想をお待ちしています。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介

  3. 9月29日

    【第22講】自己一致とは何か——仮面が厚くなるほど、素の自分が分からなくなる

    「自己一致」という言葉を、日常会話で使う人はほとんどいない。カウンセリングの教科書には出てくる。でも企業研修では出てこない。ビジネスの現場でも使わない。 きりちゃん(桐谷晃司)自身も、あえてこの言葉は使わないという。でも、その現象はいたるところで起きている。 ふりをしている者同士の面談は、何も生まない。 上司が「できる人」を演じている。問題はない、家庭もうまくいっている、若い頃は猛烈に頑張った——そういう完璧な上司のふりをするほど、仮面は厚くなっていく。本当は完璧ではないのに、完璧を装い続ける。 すると何が起きるか。部下にバレる。バレた部下は、本音を言わなくなる。ふりをしている者同士の面談になる。だから何も深まらない。 これが自己一致できていない状態だ、ときりちゃんは言う。 きりちゃん自身も、自己一致できていない場面がある。 息子の前では、できる父親を演じてしまう。息子は22歳、今度就職する。その息子の前では、自己一致していないと自分でも分かる——きりちゃんはそう正直に話した。 自己一致は理想ではなく、現在進行形の課題だ。 「ただ一緒にいる」が、自己一致だ。 仮面を作り上げているとき、人は自己一致していない。判断しない、ジャッジしない、アドバイスしない——ただ一緒にいる。その感覚が持てるとき、人は自己一致に近づく。 「ただ一緒にいるなんて簡単じゃないか」と思う人は多い。でもきりちゃんはこう言う。これは哲学的な領域であり、修行がいる、と。自己開示の力、自分をさらけ出す能力が伴って初めて、その領域に近づける。 自己開示できる人の前では、相手も安心してさらけ出せる。その状態が生まれたとき、本当の対話が始まる。そしてこれは、トレーニングでできるようになる。 次回予告:自己開示とは何か。 今回の話の中で浮かび上がった「自己開示」というキーワード。次回はそこを深掘りします。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。皆さんからのご質問・ご感想をお待ちしています。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介

  4. 9月22日

    【ことばの解説】気づきの三領域——思考・内部・外部、同時には感じられない理由

    考えているとき、体は感じていない。呼吸に意識を向けたとき、思考は止まる。同時には、できない。 これは当たり前のことのようで、ほとんどの人が気づいていない。 気づきの三領域とは何か。 ゲシュタルト療法が定めた「気づき」には、3つの領域がある。 ひとつは思考(中間領域)。ロジカルシンキング、問題解決、計画——ビジネスパーソンが最も使い慣れている領域だ。 ふたつめは身体感覚(内部領域)。体の感覚、そしてそこに宿る感情——怒り、悲しみ、喜び——がここに含まれる。 みっつめは外部環境(外部領域)。桜の花、秋の匂い、コオロギの声——外の世界に対する感覚の領域だ。 なぜビジネスパーソンは内部領域が苦手なのか。 昭和のビジネス文化は「感情を出すな」だった。新入社員研修で顔を叱られた。「男は泣くな」と親から教わった。そうして感情をブロックし続けると、体に変化が起きる。 横隔膜が固まる。筋肉に鎧ができる。呼吸が浅くなる。 最近のビジネス研修でマインドフルネスや呼吸法が取り入れられているのは、その鎧を緩めるためだ。深くゆっくりした呼吸ができるようになると、横隔膜が緩んでくる。体が本来の自由を取り戻す。そのとき、本来のポテンシャルが出始める。 3つは同時に感じられない。だからトレーニングする。 思考で何かを考えているとき、体感覚は感じられない。呼吸に意識を向けると、思考が止まる。外の世界の変化に気づいたとき、内側への注意は薄れる。 この3つの領域を行ったり来たりできる状態が、健全だ。どれか1つに偏ったまま固まってしまうのが、多くのビジネスパーソンの現実だ。 気づきの三領域のトレーニングは、その偏りを意識的にほぐしていく手法だ。体の感性を取り戻し、無意識領域へのアクセスを開いていく。それがクリエイティビティや発想力の広がりにつながる——きりちゃん(桐谷晃司)がそう言い続けている理由が、ここにある。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。皆さんからのご質問・ご感想をお待ちしています。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)

  5. 9月22日

    【第21講】無意識が勝手に動いていた——高校の部活と、仲間を守り続ける理由

    「なんでそれをやったのか、自分でも説明できない」 おーじ(渋谷英樹)はそう言った。講座の場で、誰かが抜けそうになると、気づいたら動いていた。それが生まれて初めて会った人でも、自分のグループでもなくても。 あの日の記憶が、浮かんできた。 きりちゃん(桐谷晃司)に「集団から誰かが抜けそうになると、いつもそうするのか」と聞かれた瞬間、高校の部活のワンシーンが浮かんできた。 部長だったおーじのチームから、仲間が1人去っていった。当時は「あいつが悪い」と思っていた。でもずっと頭に残っていた。夢にも見た。「俺がもっとなんとかしてあげればよかった」と、今も思う。 あの時の無力さ、悲しさ——もう二度と感じたくない。だから誰かが集団から抜けそうな場面をキャッチした瞬間、無意識に体が動く。そのパターンが、ずっと続いていた。 ビリーフは、悪いものではない。選べないことが問題だ。 きりちゃんはこう言う。ビリーフはその人の生存戦略だ。10歳の頃に必要だったものは、その時代には正しかった。 でも40歳、50歳になっても、無意識のままそのパターンを繰り返し続けると、選択肢がなくなる。枠の中から出られなくなる。 気づいていれば、選べる。「これは自分の役割じゃない」と分かった上でやるのはOKだ。「あ、またこのパターンだ」と気づいて、今回はやらないと選ぶこともできる。無意識が有意識になったとき、自由が生まれる。 支援する側のビリーフが、面談を歪める。 ようすけ(佐藤洋介)がこんな問いを投げた。面談の中で「会社をやめたい」という言葉を聞いた瞬間、「やめない方がいい」という方向に引っ張りたくなるキャリアコンサルタントや面談者がいる。それも、ビリーフの一種ではないか——と。 過去に誰かを守れなかった痛みが、無意識に「止めなければ」という行動を引き起こしている可能性がある。それに気づいていなければ、相談者の話を聞いているようで、自分のパターンに引き込んでいる。 自己一致とは、そこにある。自分がなぜそう感じるのかを知った上で、このタイミングでこの言葉を言うべきかを、意識的に選べている状態だ。 体感が、言葉を深くする。 おーじはシャトルコーチングのクライアント体験を重ねるうちに、先週の面談でふと気づいた。「ナチュラルに人の話を聞けている」と。 自己一致という言葉は知っていた。頭では「そうだよね」と思っていた。でも体で分かるのは、まるで別のことだ。クライアントの中で何が起きているかを、自分の中で起きることとしてまざまざと感じた先にしか、深い関わりはできない。 知っていることが、学ぶたびに繋がり、深くなり、染み込んでいく。シャトルコーチングをやればやるほど、そういう体感が続いている——おーじはそう言った。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。皆さんからのご質問・ご感想をお待ちしています。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介

  6. 9月15日

    【第20講】おじいちゃんが、突然見えた——ユニバーサルビリーフと、頑張り続ける理由

    「頑張らなきゃ」という口癖が、実はビリーフだった。 このメンバーと会ってから「頑張っちゃだめ」と言われ続けているのに、今もまだ頭の中で「頑張らなきゃ」が動いている——おーじ(渋谷英樹)がそう笑いながら言った。 ユニバーサルビリーフとは何か。 きりちゃん(桐谷晃司)はアドバンスコースのワークで、5つの普遍的な思い込みを取り上げた。 自分には価値がない。私は愛されない。私には欠陥がある。私には居場所がない。この世界は怖いところだ——これらをユニバーサルビリーフと呼ぶ。幼少期に身につけた生存戦略だ。 参加者12名がそれぞれ「自分に最も強いのはどれか」を選んだ。おーじが選んだのは「自分には価値がない」だった。 価値がないから、価値を作り続ける。 価値がないと思っているから、頑張って価値を作ろうとする。目標を達成したら、また次の価値が見えてくる。ラットレースのように、追いかけ続ける。 おーじにとってそれは当たり前だった。思い込みだとすら気づいていなかった。ただそれが「普通」だった。 シャトルコーチングのセッションの中で、突然おじいちゃんが見えてきた。茶碗の持ち方、箸の使い方、座り方、姿勢——幼稚園の頃から「こうじゃなきゃいけない」を植え込んだ存在。おーじのライフラインチャートは、最初からずっと「ねばならない」から始まっていた。上がり下がりがなかった。それ自体に、気づいていなかった。 ビリーフは、悪いものではなかった。 きりちゃんはこう言う。ユニバーサルビリーフはその人の生存戦略であり、勝ちパターンだ。価値を作り続けることで、おーじは確かに成長してきた。幼少期には必要だったかもしれない。 でも40歳、50歳になっても、そこに縛られたままでいる必要はない。それが外れたとき、今まで余計なことに使われていたエネルギーが解放される。本質的なクリエイティビティが出てくる。周りへの影響が変わり始める。 「綺麗なところだけ」から、「そうじゃない面」も見せられるように。 あやさん(深澤絢美)は、初めて会ったときのおーじを覚えている。場の全員に声をかけて回り、一人になっている人がいないか気にかけ、ケアして回っていた。生徒同士がフラットなはずの場で、まるでそれが自分の役割であるかのように。 今は違う。弱いところも、綺麗じゃない面も、見せても平気になっている。「王子」というキャラクターすら、自分で作り上げた鎧だったかもしれない——おーじは笑いながらそう言った。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。キャリアや感情、人の「内側」にまつわる話を、緩く、でも本音で語ります。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介

  7. 9月8日

    【第19講】同じ講座を2回受けたら、景色が全然違った——知ってるとできるの、深い溝

    「同じ内容か、まあいいか」と思って行ったら、全然違った。 おーじ(渋谷英樹)がベーシックコースを2回目受けたとき、最初に覚えていたのはそんな感覚だった。でも終わった後は、「全然違う体験だった」と言っていた。 1回目は受ける側。2回目は提供する側の目になっていた。 1回目は必死に受けていた。講義を頭に入れて、ペアワークをこなして、なんとなく分かった気になっていた。 2回目は違った。きりちゃん(桐谷晃司)の表情、手、足、体の動き——クライアントにどう接しているかが気になり始めた。周りで見ている他の参加者の表情が気になり始めた。視線が向く場所が、まるで違っていた。途中で気づいて、思わず笑ってしまったという。 受ける側から提供する側へ、視点が変わっていた。だから同じカリキュラムなのに、見えているものが違った。 知識の壁、行動の壁、気づきの壁、技術の壁、習慣の壁。 「分かった」で終わる研修は意味がない——洋介(佐藤洋介)が尊敬する講師はそう言う。「できるようになった」で終わる研修でなければ、と。 知っているのとやるのは違う。知っているのにやっていないことは、誰にでもたくさんある。体感として腑に落ちるまでは、知識は知識のままだ。 ハラスメント研修で、ハラスメントはなくならない。 洋介(佐藤洋介)のところに届いた相談。「話の聞き方講座をやってほしい」——背景を聞けば、ハラスメントが起きた会社だった。対話を増やす形でハラスメントをなくす方向でできないかという相談だった。 おーじ(渋谷英樹)にも同様の経験がある。上層部から「厳しい抑制研修をやってくれ」と言われた。でも法律を説明し続けても、ハラスメントは減らない。むしろ逆効果になることがある。何もできなくなった上司が、かえって関係性を閉じてしまう。 やったのはカウンセリングだった。当時のことを話してもらい、相手がどう感じていたかをイメージしてもらい、6回かけて対話を重ねた。その結果、「相手のことを想像することが足りていた」と、本人が気づいた。処分への納得感は変わらなくても、気づきは生まれた。 抑制の前に、気づきがある。 「学ぶ」ではなく「気づく」。 ゲシュタルト療法の世界はそこに向かっている。知識として分かることと、自分の体験として気づくことは、まったく別物だ。キャリアコンサルタント養成講座でも、受講後にスタッフとして戻ってきた人が口を揃えて言う——「取りこぼしてた。捉え方が違ってた」と。 1回インプットして、アウトしてみて、もう1回同じ話を受けると、また違う気づきが入ってくる。インとアウトの繰り返しの中で、じわじわと腑に落ちていく。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。キャリアや感情、人の「内側」にまつわる話を、緩く、でも本音で語ります。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介

  8. 9月7日

    【ことば解説】ゲシュタルト療法とは何か——死の恐怖から生まれた「今ここ」の哲学

    フリッツ・パールズは、ベルリンで死の恐怖を感じた。 ヒトラーが台頭し、ユダヤ人への迫害が始まっていた。彼はオーストリアへ亡命し、命を救われた。でも多くの仲間は、収容所に送られた。 その体験が、ゲシュタルト療法の礎になった。 「今ここ」に生きるということ。 死の恐怖を感じたとき、人は今この瞬間に集中する。過去でも未来でもなく、今ここで何を感じているか——それがゲシュタルト療法の核心だ。 フリッツ・パールズがアメリカで体系化したこのメソッドは、日本ではまだメジャーではないが、ブラジル、カナダ、オーストラリアでは大学に学部・学科があるほど、海外では広く知られた心理療法の一つだ。 フロイトから始まった心理療法の、第3世代。 心理療法はフロイトから始まった。従来のアプローチは「過去の分析」だった。なぜ自分はこうなったのか、トラウマの原因を過去に探る——それが主流だった。 ゲシュタルト療法はそこに「今ここ」を加えた。過去と今ここをつなぐことで、行動の選択肢を増やしていく。今この瞬間に何を感じているかに気づき、その気づきに基づいて自分の意思で選択し、行動し、責任を取る——それが「自由である」ということだ、とパールズは言った。 ビジネスに使える理由。 ゲシュタルト療法の実践ツールは、ビジネスの現場に馴染みやすい。 エンプティチェア(空の椅子)を使い、自分と他者、過去の自分と今の自分を対話させる。ホワイトボードに思考を書き出す外在化。夢のワーク——夜見る夢は無意識領域のものであり、そこと今ここをつなぐアプローチもゲシュタルト療法の一部だ。 過去を分析するだけでなく、今ここと結びつけることで、気づきが行動変容につながる。それがこの療法のビジネス的な強みだ。 あやさんが補足する、キャリアコンサルタントとの接点。 キャリアコンサルタントの教科書にも、ゲシュタルト療法はわずかながら登場する。あやさん(深澤絢美)も言う通り、ほんの数ページの扱いだ。でもその背景にある哲学——今ここにいる人と共にある、自己概念を見つめる——は、キャリア支援の本質と深くつながっている。 きりちゃん(桐谷晃司)がシャトルコーチングにゲシュタルト療法を組み込んでいるのは、この「今ここ」という感覚をビジネスパーソンに届けたいからだ。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。皆さんからのご質問・ご感想をお待ちしています。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)

番組について

なんか、きづいちゃった。 そういう瞬間のために、ある番組です。 キャリアとか、組織とか、対話とか。そのあたりから話は始まります。でも気がつくと、もう少し奥の方にいます。 言葉になる前の感覚。 役割を纏ったまま眠っている、自分の何か。 答えは出ません。解決もしません。 ただ、4人が話し続けています。 ゆっくり、空気が変わっていきます。 聴き終えたあと、何かを"したい"と思うかもしれません。 それが何かは、あなたの中にあります。 もし何かが残るなら、ここに来てみてください。 体で感じるワークショップ →https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/single/ 私たちのこと、もう少し →https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/ 動いているものを、見たい方は →https://www.youtube.com/@rashi_lab_gestalt