なんか、きづいちゃうラジオ

一般社団法人らしさ研究所

なんか、きづいちゃった。 そういう瞬間のために、ある番組です。 キャリアとか、組織とか、対話とか。そのあたりから話は始まります。でも気がつくと、もう少し奥の方にいます。 言葉になる前の感覚。 役割を纏ったまま眠っている、自分の何か。 答えは出ません。解決もしません。 ただ、4人が話し続けています。 ゆっくり、空気が変わっていきます。 聴き終えたあと、何かを"したい"と思うかもしれません。 それが何かは、あなたの中にあります。 もし何かが残るなら、ここに来てみてください。 体で感じるワークショップ →https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/single/ 私たちのこと、もう少し →https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/ 動いているものを、見たい方は →https://www.youtube.com/@rashi_lab_gestalt

  1. 3日前

    【ことばの解説】気づきの三領域——思考・内部・外部、同時には感じられない理由

    考えているとき、体は感じていない。呼吸に意識を向けたとき、思考は止まる。同時には、できない。 これは当たり前のことのようで、ほとんどの人が気づいていない。 気づきの三領域とは何か。 ゲシュタルト療法が定めた「気づき」には、3つの領域がある。 ひとつは思考(中間領域)。ロジカルシンキング、問題解決、計画——ビジネスパーソンが最も使い慣れている領域だ。 ふたつめは身体感覚(内部領域)。体の感覚、そしてそこに宿る感情——怒り、悲しみ、喜び——がここに含まれる。 みっつめは外部環境(外部領域)。桜の花、秋の匂い、コオロギの声——外の世界に対する感覚の領域だ。 なぜビジネスパーソンは内部領域が苦手なのか。 昭和のビジネス文化は「感情を出すな」だった。新入社員研修で顔を叱られた。「男は泣くな」と親から教わった。そうして感情をブロックし続けると、体に変化が起きる。 横隔膜が固まる。筋肉に鎧ができる。呼吸が浅くなる。 最近のビジネス研修でマインドフルネスや呼吸法が取り入れられているのは、その鎧を緩めるためだ。深くゆっくりした呼吸ができるようになると、横隔膜が緩んでくる。体が本来の自由を取り戻す。そのとき、本来のポテンシャルが出始める。 3つは同時に感じられない。だからトレーニングする。 思考で何かを考えているとき、体感覚は感じられない。呼吸に意識を向けると、思考が止まる。外の世界の変化に気づいたとき、内側への注意は薄れる。 この3つの領域を行ったり来たりできる状態が、健全だ。どれか1つに偏ったまま固まってしまうのが、多くのビジネスパーソンの現実だ。 気づきの三領域のトレーニングは、その偏りを意識的にほぐしていく手法だ。体の感性を取り戻し、無意識領域へのアクセスを開いていく。それがクリエイティビティや発想力の広がりにつながる——きりちゃん(桐谷晃司)がそう言い続けている理由が、ここにある。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。皆さんからのご質問・ご感想をお待ちしています。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)

  2. 3日前

    【第21講】無意識が勝手に動いていた——高校の部活と、仲間を守り続ける理由

    「なんでそれをやったのか、自分でも説明できない」 おーじ(渋谷英樹)はそう言った。講座の場で、誰かが抜けそうになると、気づいたら動いていた。それが生まれて初めて会った人でも、自分のグループでもなくても。 あの日の記憶が、浮かんできた。 きりちゃん(桐谷晃司)に「集団から誰かが抜けそうになると、いつもそうするのか」と聞かれた瞬間、高校の部活のワンシーンが浮かんできた。 部長だったおーじのチームから、仲間が1人去っていった。当時は「あいつが悪い」と思っていた。でもずっと頭に残っていた。夢にも見た。「俺がもっとなんとかしてあげればよかった」と、今も思う。 あの時の無力さ、悲しさ——もう二度と感じたくない。だから誰かが集団から抜けそうな場面をキャッチした瞬間、無意識に体が動く。そのパターンが、ずっと続いていた。 ビリーフは、悪いものではない。選べないことが問題だ。 きりちゃんはこう言う。ビリーフはその人の生存戦略だ。10歳の頃に必要だったものは、その時代には正しかった。 でも40歳、50歳になっても、無意識のままそのパターンを繰り返し続けると、選択肢がなくなる。枠の中から出られなくなる。 気づいていれば、選べる。「これは自分の役割じゃない」と分かった上でやるのはOKだ。「あ、またこのパターンだ」と気づいて、今回はやらないと選ぶこともできる。無意識が有意識になったとき、自由が生まれる。 支援する側のビリーフが、面談を歪める。 ようすけ(佐藤洋介)がこんな問いを投げた。面談の中で「会社をやめたい」という言葉を聞いた瞬間、「やめない方がいい」という方向に引っ張りたくなるキャリアコンサルタントや面談者がいる。それも、ビリーフの一種ではないか——と。 過去に誰かを守れなかった痛みが、無意識に「止めなければ」という行動を引き起こしている可能性がある。それに気づいていなければ、相談者の話を聞いているようで、自分のパターンに引き込んでいる。 自己一致とは、そこにある。自分がなぜそう感じるのかを知った上で、このタイミングでこの言葉を言うべきかを、意識的に選べている状態だ。 体感が、言葉を深くする。 おーじはシャトルコーチングのクライアント体験を重ねるうちに、先週の面談でふと気づいた。「ナチュラルに人の話を聞けている」と。 自己一致という言葉は知っていた。頭では「そうだよね」と思っていた。でも体で分かるのは、まるで別のことだ。クライアントの中で何が起きているかを、自分の中で起きることとしてまざまざと感じた先にしか、深い関わりはできない。 知っていることが、学ぶたびに繋がり、深くなり、染み込んでいく。シャトルコーチングをやればやるほど、そういう体感が続いている——おーじはそう言った。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。皆さんからのご質問・ご感想をお待ちしています。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介

  3. 9月15日

    【第20講】おじいちゃんが、突然見えた——ユニバーサルビリーフと、頑張り続ける理由

    「頑張らなきゃ」という口癖が、実はビリーフだった。 このメンバーと会ってから「頑張っちゃだめ」と言われ続けているのに、今もまだ頭の中で「頑張らなきゃ」が動いている——おーじ(渋谷英樹)がそう笑いながら言った。 ユニバーサルビリーフとは何か。 きりちゃん(桐谷晃司)はアドバンスコースのワークで、5つの普遍的な思い込みを取り上げた。 自分には価値がない。私は愛されない。私には欠陥がある。私には居場所がない。この世界は怖いところだ——これらをユニバーサルビリーフと呼ぶ。幼少期に身につけた生存戦略だ。 参加者12名がそれぞれ「自分に最も強いのはどれか」を選んだ。おーじが選んだのは「自分には価値がない」だった。 価値がないから、価値を作り続ける。 価値がないと思っているから、頑張って価値を作ろうとする。目標を達成したら、また次の価値が見えてくる。ラットレースのように、追いかけ続ける。 おーじにとってそれは当たり前だった。思い込みだとすら気づいていなかった。ただそれが「普通」だった。 シャトルコーチングのセッションの中で、突然おじいちゃんが見えてきた。茶碗の持ち方、箸の使い方、座り方、姿勢——幼稚園の頃から「こうじゃなきゃいけない」を植え込んだ存在。おーじのライフラインチャートは、最初からずっと「ねばならない」から始まっていた。上がり下がりがなかった。それ自体に、気づいていなかった。 ビリーフは、悪いものではなかった。 きりちゃんはこう言う。ユニバーサルビリーフはその人の生存戦略であり、勝ちパターンだ。価値を作り続けることで、おーじは確かに成長してきた。幼少期には必要だったかもしれない。 でも40歳、50歳になっても、そこに縛られたままでいる必要はない。それが外れたとき、今まで余計なことに使われていたエネルギーが解放される。本質的なクリエイティビティが出てくる。周りへの影響が変わり始める。 「綺麗なところだけ」から、「そうじゃない面」も見せられるように。 あやさん(深澤絢美)は、初めて会ったときのおーじを覚えている。場の全員に声をかけて回り、一人になっている人がいないか気にかけ、ケアして回っていた。生徒同士がフラットなはずの場で、まるでそれが自分の役割であるかのように。 今は違う。弱いところも、綺麗じゃない面も、見せても平気になっている。「王子」というキャラクターすら、自分で作り上げた鎧だったかもしれない——おーじは笑いながらそう言った。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。キャリアや感情、人の「内側」にまつわる話を、緩く、でも本音で語ります。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介

  4. 9月8日

    【第19講】同じ講座を2回受けたら、景色が全然違った——知ってるとできるの、深い溝

    「同じ内容か、まあいいか」と思って行ったら、全然違った。 おーじ(渋谷英樹)がベーシックコースを2回目受けたとき、最初に覚えていたのはそんな感覚だった。でも終わった後は、「全然違う体験だった」と言っていた。 1回目は受ける側。2回目は提供する側の目になっていた。 1回目は必死に受けていた。講義を頭に入れて、ペアワークをこなして、なんとなく分かった気になっていた。 2回目は違った。きりちゃん(桐谷晃司)の表情、手、足、体の動き——クライアントにどう接しているかが気になり始めた。周りで見ている他の参加者の表情が気になり始めた。視線が向く場所が、まるで違っていた。途中で気づいて、思わず笑ってしまったという。 受ける側から提供する側へ、視点が変わっていた。だから同じカリキュラムなのに、見えているものが違った。 知識の壁、行動の壁、気づきの壁、技術の壁、習慣の壁。 「分かった」で終わる研修は意味がない——洋介(佐藤洋介)が尊敬する講師はそう言う。「できるようになった」で終わる研修でなければ、と。 知っているのとやるのは違う。知っているのにやっていないことは、誰にでもたくさんある。体感として腑に落ちるまでは、知識は知識のままだ。 ハラスメント研修で、ハラスメントはなくならない。 洋介(佐藤洋介)のところに届いた相談。「話の聞き方講座をやってほしい」——背景を聞けば、ハラスメントが起きた会社だった。対話を増やす形でハラスメントをなくす方向でできないかという相談だった。 おーじ(渋谷英樹)にも同様の経験がある。上層部から「厳しい抑制研修をやってくれ」と言われた。でも法律を説明し続けても、ハラスメントは減らない。むしろ逆効果になることがある。何もできなくなった上司が、かえって関係性を閉じてしまう。 やったのはカウンセリングだった。当時のことを話してもらい、相手がどう感じていたかをイメージしてもらい、6回かけて対話を重ねた。その結果、「相手のことを想像することが足りていた」と、本人が気づいた。処分への納得感は変わらなくても、気づきは生まれた。 抑制の前に、気づきがある。 「学ぶ」ではなく「気づく」。 ゲシュタルト療法の世界はそこに向かっている。知識として分かることと、自分の体験として気づくことは、まったく別物だ。キャリアコンサルタント養成講座でも、受講後にスタッフとして戻ってきた人が口を揃えて言う——「取りこぼしてた。捉え方が違ってた」と。 1回インプットして、アウトしてみて、もう1回同じ話を受けると、また違う気づきが入ってくる。インとアウトの繰り返しの中で、じわじわと腑に落ちていく。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。キャリアや感情、人の「内側」にまつわる話を、緩く、でも本音で語ります。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介

  5. 9月7日

    【ことば解説】ゲシュタルト療法とは何か——死の恐怖から生まれた「今ここ」の哲学

    フリッツ・パールズは、ベルリンで死の恐怖を感じた。 ヒトラーが台頭し、ユダヤ人への迫害が始まっていた。彼はオーストリアへ亡命し、命を救われた。でも多くの仲間は、収容所に送られた。 その体験が、ゲシュタルト療法の礎になった。 「今ここ」に生きるということ。 死の恐怖を感じたとき、人は今この瞬間に集中する。過去でも未来でもなく、今ここで何を感じているか——それがゲシュタルト療法の核心だ。 フリッツ・パールズがアメリカで体系化したこのメソッドは、日本ではまだメジャーではないが、ブラジル、カナダ、オーストラリアでは大学に学部・学科があるほど、海外では広く知られた心理療法の一つだ。 フロイトから始まった心理療法の、第3世代。 心理療法はフロイトから始まった。従来のアプローチは「過去の分析」だった。なぜ自分はこうなったのか、トラウマの原因を過去に探る——それが主流だった。 ゲシュタルト療法はそこに「今ここ」を加えた。過去と今ここをつなぐことで、行動の選択肢を増やしていく。今この瞬間に何を感じているかに気づき、その気づきに基づいて自分の意思で選択し、行動し、責任を取る——それが「自由である」ということだ、とパールズは言った。 ビジネスに使える理由。 ゲシュタルト療法の実践ツールは、ビジネスの現場に馴染みやすい。 エンプティチェア(空の椅子)を使い、自分と他者、過去の自分と今の自分を対話させる。ホワイトボードに思考を書き出す外在化。夢のワーク——夜見る夢は無意識領域のものであり、そこと今ここをつなぐアプローチもゲシュタルト療法の一部だ。 過去を分析するだけでなく、今ここと結びつけることで、気づきが行動変容につながる。それがこの療法のビジネス的な強みだ。 あやさんが補足する、キャリアコンサルタントとの接点。 キャリアコンサルタントの教科書にも、ゲシュタルト療法はわずかながら登場する。あやさん(深澤絢美)も言う通り、ほんの数ページの扱いだ。でもその背景にある哲学——今ここにいる人と共にある、自己概念を見つめる——は、キャリア支援の本質と深くつながっている。 きりちゃん(桐谷晃司)がシャトルコーチングにゲシュタルト療法を組み込んでいるのは、この「今ここ」という感覚をビジネスパーソンに届けたいからだ。 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。皆さんからのご質問・ご感想をお待ちしています。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)

  6. 9月1日

    【第18講】上司が怖かった。それは自分が作り上げたものだった——おーじの関係性が変わるまで

    2026年8月ごろ、おーじ(渋谷英樹)は上司との面談のたびに手に汗を握っていた。 緊張する。怖い。頭では「ちゃんと話さなきゃ」と分かっている。でも体が固まる。 そしてシャトルコーチングのエンプティチェアで上司の椅子に座り、号泣した。 その恐怖は、相手が作ったものじゃなかった。 きりちゃん(桐谷晃司)はこう解説する。おーじが感じていた緊張は、おーじ自身が無意識のうちに作り上げたものだった。それをシャトルコーチングのセッションで、自分の思考を動かすことで溶かした。相手が変わったわけではない。自分の中にあったものが、なくなった。 だから普通に接することができるようになった。普通に接するようになったら、関係性が変わった。 今、その上司から「おーじと喋っている時が一番楽しい」と言われている。年下の上司と、まるで同期のように話している。ワンオンワンの時間を設定するより前に、会いに行って話す関係になっている。 変えられるのは、自分だけだ。 上司を変えようとして変わらない。部下を変えようとして変わらない。変われるのは自分だけ——おーじはそれを理屈ではなく体で知っている。 自分が率直に話し始めたとき、相手の受け取り方が変わった。自分が恐れを見せたとき、上司も「俺も怖いと思ってることがある」と見せてくれた。その相互性の中で、関係の質が静かに変わっていった。 ワンオンワンは、設定するより先にやることがある。 1時間を月1回やるより、5分を毎週の方がいい。カジュアルに「困ってることない?」と話せる関係ができれば、やがて深い話もできるようになる。おーじの実感から出てきた言葉だ。 ただ、その場を作るためには、自分の中にある無意識のバイアスや恐れを先に扱う必要がある。知識をいくら詰め込んでも、体が変わらなければ場は変わらない。 体感したことは、本より早い。 エンプティチェアで上司の椅子に座り、高い椅子を選んで、距離を置いた。あの椅子の角度と距離が、自分の中にある上司像を目に見える形にした。それを言葉にして、感じて、泣いた。 今なら、あの椅子は脇に置くだろう。距離も、全然違う。 本を読んでも分からない。体験してはじめて分かる。 お知らせ:シャトルコーチング プライマリーコース 2025年9月5日(土)・6日(日)の2日間、シャトルコーチングのプライマリーコースが開催されます。詳細・お申し込みはこちらから。https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/primary/ 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。キャリアや感情、人の「内側」にまつわる話を、緩く、でも本音で語ります。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介

  7. 8月25日

    【第17講】データを揃えても、経営者は動かない——価値観と対話と、世代ギャップの正体

    「データを持ってこい」と言われた。揃えて持っていったら、今度は違うことを言い始めた。気づけば経営者が、自分の熱い思いを語り出していた。 これはよくある話だ。 経営者が動くのは、データではなく感情だ。 おーじ(渋谷英樹)は正直に語る。経営層への提案がなかなか通らない。データを揃えれば前進できると思ったら、また別の話が出てきた。結局、自分の価値観や感性とフィットするかどうかで判断している——そう感じてきた、と。 あやさん(深澤絢美)も同じ現象を見てきた。データを見せると、経営者の中に何かがじわっと火がつく。自分なりの構想が浮かんできて、自分が大事にしていることを語り始める。ゼロから出てくるのではなく、材料を渡すことで初めて動く。だからこそ、経営者の自己概念を最初に掴むことが大事だ——20社以上を支援してきたキャリアコンサルタントが、そのアプローチを実践していると聞いた。 営業こそ、カウンセリングが効く。 きりちゃん(桐谷晃司)は、営業の現場でもコーチングよりカウンセリングを重視してきた。共感が信頼をつくる。信頼が関係をつくる。ワンオンワンの本来の目的は「信頼関係を築くこと」だ——でも多くの経営者がただ「もっと部下と話せ」と言うだけで、その目的が伝わっていない。だから現場のマネージャーは、意味も分からないまま1時間を業務確認に使う。 目的が分かれば、やり方は変わる。 「今の若者は分からない」は、どの時代も言われてきた。 Z世代、悟り世代、ゆとり世代——きりちゃん(桐谷晃司)は1988年に社会人になった。そのとき自分たちは「新人類」と呼ばれていた。今の上の世代も、かつて同じことを言われていた。それを忘れている。 あやさんは新入社員研修で、世代ごとの価値観の違いを比較するコンテンツを作った。ただし「違うよね」で終わらせない。1つ1つ分解して見ていくと、「あ、この感覚は自分にもある」という発見が生まれる。違う星の生き物ではなく、分かり合える部分がある。そこに気づいたとき、「じゃあどうしよう」という対話が始まる。 やり方を当てはめると、当てはまらなかった時に止まる。 スキルや情報だけを知る時代は、限界が来ている。世代ギャップも検索すれば出てくる。でも「なるほど、違うんだ」で終わったら、何も変わらない。当てはめ方だけ学んでも、当てはまらなかった瞬間に思考が止まる。 その先にあるのは、対話だ。その人の捉え方、受け取り方、それによってどう行動しがちか——そこを一緒に見ていく。頭で分かることと、体で動けることのあいだを埋めるのは、知識ではなく体感だ。 お知らせ:シャトルコーチング プライマリーコース 2025年9月5日(土)・6日(日)の2日間、シャトルコーチングのプライマリーコースが開催されます。詳細・お申し込みはこちらから。https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/primary/ 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。キャリアや感情、人の「内側」にまつわる話を、緩く、でも本音で語ります。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介

  8. 8月18日

    【第16講】上司が本音を語らないから、部下も語らない——自己一致と自己開示の話

    「本音を聞いちゃったら、どうしようもなくなるじゃないですか」 ある上司が、正直にそう言った。聞きたい。でも、聞いたら怖い。聞いて、叶えてあげられなかったら、自分がダメな上司になる。 だから、本音に近づきそうになったとき、話題をそらす。 部下が本音を語らないのは、上司が語っていないからだ。 きりちゃん(桐谷晃司)はそれをカールロジャーズの言葉で言い切る。「上司が自己一致していないのに、部下に自己一致を求めても無理だ」と。 上司が形式的な伝達しかしなければ、部下も事象の報告しかしない。上司が弱みを見せなければ、部下も見せない。鏡のように、相手は返ってくる。報告・連絡・相談は部下にさせるものではなく、上司から部下にするものだ——そう語る経営者がいる、という言葉が示すのも、同じことだ。 できる上司の仮面をかぶっている。 管理職にも、トップドッグとアンダードッグがある。社会的に立派な上司でなければならない——そのトップドッグが、弱みを隠させる。本音を殺させる。 9年前にベストセラーになった『ハートドリブン』の著者・塩田さんは、会社が追い詰められたとき、初めてメンバーに「俺も無理だ」と泣いた。するとメンバーが「助けるよ」と言った。そこから会社が変わり、時価総額500億円まで成長した。 弱みを見せることへの恐れは、実は逆効果だった。 若い世代の経営者ほど、フラットに本音を出せている。「これ迷ってるんだけど、どう思う?」と普通に聞ける。年齢が上がるほど、飲み屋でグチるだけになる——本音を見せているようで、都合のいい自己開示でしかない。 自己開示は、どこまでやればいいのか。 自己開示を深めようとする管理職が、必ずぶつかる問いだ。何でもかんでも話すことではない。でも昔話の武勇伝を語っても逆効果だ。どこまで、どのタイミングで、どうやって——それに答えは出ない、ときりちゃんは言う。 ベーシック講座を受けた受講生の中に、こんな人がいた。「ずっと自己開示していたつもりだった。でも、この講座を受けて、できていなかったことに気づいた」と。 ジョハリの窓——他人が知っている自分、他人が知らない自分、自分が知っている自分、自分が知らない自分。その4つの窓を通じて見えてくるのは、「隠しているつもりなのに、周りには見えていた自分」だったり、「自分でも気づいていない自分」だったりする。 その無意識の領域にアプローチしたとき、自己開示の幅は自然と広がっていく。 お知らせ:シャトルコーチング プライマリーコース 2025年9月5日(土)・6日(日)の2日間、シャトルコーチングのプライマリーコースが開催されます。詳細・お申し込みはこちらから。https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/primary/ 「なんか、気づいちゃうラジオ」とは 「自分らしく、ご機嫌に生きる人をふやす」をPURPOSEに掲げる、一般社団法人らしさ研究所が提供するポッドキャストです。キャリアや感情、人の「内側」にまつわる話を、緩く、でも本音で語ります。 ご意見・ご質問は info@rashi-lab.com まで。 提供:一般社団法人らしさ研究所 出演:桐谷晃司(きりちゃん)、深澤絢美(あやさん)、渋谷英樹(おーじ)、佐藤洋介 説明文

番組について

なんか、きづいちゃった。 そういう瞬間のために、ある番組です。 キャリアとか、組織とか、対話とか。そのあたりから話は始まります。でも気がつくと、もう少し奥の方にいます。 言葉になる前の感覚。 役割を纏ったまま眠っている、自分の何か。 答えは出ません。解決もしません。 ただ、4人が話し続けています。 ゆっくり、空気が変わっていきます。 聴き終えたあと、何かを"したい"と思うかもしれません。 それが何かは、あなたの中にあります。 もし何かが残るなら、ここに来てみてください。 体で感じるワークショップ →https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/single/ 私たちのこと、もう少し →https://shuttle-coaching.rashi-lab.com/ 動いているものを、見たい方は →https://www.youtube.com/@rashi_lab_gestalt