ウェンズデイ・ホリデイ | WEDNESDAY HOLIDAY

#137「働き方改革より働かせ方改革を。フィンランドと日本を比べて見えてくる課題」(ゲスト:社会学者・朴沙羅)

◆#137「働き方改革より働かせ方改革を。フィンランドと日本を比べて見えてくる課題」(ゲスト:社会学者・朴沙羅)概要

#137のゲストは、前回に引き続き社会学者の朴沙羅(ぱく・さら)さん。

前編ではフィンランドと日本の暮らしの違いに焦点を当てましたが、後編となる今回は働き方について伺います。

日本では仕事中心の生活設計が根強い一方、フィンランドでは生活を起点に仕事を位置づける発想が定着しているとか。たとえば、子どもが病気のときに親が年間5日まで有給を取得できる制度や、ストライキが日常的な交渉手段として機能する環境など、生活と労働の両立を前提にした設計が随所に見られます。

また、フィンランドは福祉国家として知られ、教育・医療・職業訓練が広く薄く開かれていることで、離職や離婚、進路変更といった人生の選択肢を現実的に支えています。一方で税負担は重く、人によっては手取りが給与の半分程度になることもあるとか。

そうしたさまざまな事象を踏まえ、朴さんが強調するのは、労働問題は“個人の働き方”ではなく、“組織や社会の働かせ方”にこそあるという視点です。個人で対処策を積み上げるのではなく、組合や集団で制度そのものを更新していく。その発想の転換が、明日の働き方を変える手がかりになるはずだと話します。

朴さんの著書『ヘルシンキ 生活の練習』『ヘルシンキ 生活の練習は続く』とともに、社会と個人の関係を考えるきっかけとしてお楽しみください。

(00:48) 朴沙羅さん登場。日本とフィンランドの働き方の違い

(04:30) フィンランドでの暮らしと仕事

(07:43) 福祉国家フィンランドのリアルとは?

(09:20) 働きすぎは迷惑になる?目安は出力6割

(12:30) 日本は時間にルーズ?会議がきっちり終わるフィンランド

(14:23) 職場の文化の違いを感じることは?評価制度はある?

(20:11) 働き方改革より働かせ方改革を

(25:15) エンディング

【ゲスト】

朴沙羅(ぱく・さら)

社会学者(専門はナショナリズム研究、移民研究)1984年、京都市生まれ。京都大学大学院博士後期課程修了。神戸大学講師、ヘルシンキ大学文学部講師を経て、2025年9月より京都大学人間・環境学研究科および地球環境学堂准教授。著書に『ヘルシンキ 生活の練習』『家(チベ)の歴史を書く』『外国人をつくりだす 戦後日本における「密航」と入国管理制度の運用』ほか

◆「WEDNESDAY HOLIDAY(ウェンズデイ・ホリデイ)」とは?

週の真ん中にある水曜日は、1週間の折り返し地点。スウェーデンなどの北欧諸国では、この水曜日の夜を「小さな土曜日(Little Saturday)」と呼び、好きなことをしながらリラックスして過ごしているそうです。この北欧の習慣からインスピレーションを受けて生まれたのが、SmartHRがお送りするPodcast番組「WEDNESDAY HOLIDAY(ウェンズデイ・ホリデイ)」です。 水曜日の夜を休日のようにくつろぎながら、「よく働くってなんだろう?」を問いのコンセプトに、個人の働き方はもちろん、組織やチームのあり方、仕事を通じた社会との関わり方に至るまで、これからの“働く”の兆しを筋書きのない対話を通じて探します。⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

⁠⁠⁠⁠⁠※情報は2025年10月時点のものです。

Produce:⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠SmartHR⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

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▼UDトーク:⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://udtalk.jp/⁠⁠

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