残間光太郎の"闘うものの歌が聞こえるか"

kotaro zamma

イノベーションで世界をよりよく変えていこう、という闘う人々を応援するチャネルです。スタートアップや大企業、音楽家やアーティストなど、様々なイノベーターのビジョン、考え方、パッションを是非是非、全身で感じてください!

  1. 22h ago

    末広がりノベーション(1905回)

    7月大歌舞伎を観させていただき、めちゃくちゃ感動したと共に、能狂言を素材にした狂言舞踏「末広がり 長唄囃子連中」に大いに笑わせていただき、かつイノベーションのあり方についても考えさせられました プログラムより "幕が開くと、能舞台を模した松羽目の舞台に大名が現れ、太郎冠者に"末広がり(扇)”を買いに行くよう命じますが、太郎冠者が、”末広がり”がどのような物かを知らないことが、この物語の肝となります。 都の市に赴き、「末広がり買いましょう」と声を上げた太郎冠者は、人に勧められるままに古傘を買い求めます。 役目を終え安堵した太郎冠者は、酒を飲んで主人の許に戻り、買ってきた傘を差し出すので大名は怒りますが、太郎冠者は買ってきた傘が末広がりであると言い張ります。 そして、傘をさすなら春日山」と傘を手に踊り始めます。" ここから私は思いました 1、ボケは進化思考の変異 2、ボケからイノベーションが始まる 3、ボケを許容できる世界が必要 1、ボケは進化思考の変異 太刀川英輔さんの「進化思考」によると、生物は、変異と適応を繰り返して、進化してきたとの理解ですが お笑いで言ってみたら、ツッコミは、徹底的に深掘りをしていくので、適応で、ボケは、どんどん横に話がそれていくので、変異、ということができると思います 「末広がり」における太郎冠者が、末広がりのことを、傘だと、ボケてきたところから、この物語は始まりますので まさに、おっちょこちょいに見える太郎冠者が、実は、イノベータとして、大いにボケて、それが変異となって、新たな進化を促進し始めているかもしれない という見方ができると思いました。 2、ボケからイノベーションが始まる 「末広がり」のお話は、扇を頼んだのに、太郎冠者が傘を持ってきちゃったところから、話が回り始めますが 太郎冠者がガンとして、これが「末広がり」なのだと言い張るからこそ、イノベーションが生まれるのだと思います じゃあ、例えば、傘がおめでたい、末広がり、だという世界だとしたらどうなるんだ?と考えられるかどうかが、ボケをイノベーションにできるかどうかの境目なのだと思います それは、ピーターティールが、誰もが賛同しないあなただけの真実、みたいなことに通じるものだと思います 傘で言うと、この傘でおめでたいことってなんだろう?と考えた時に、傘の上で鞠を回しまくると言うところへ到達したのかもしれないなと思いました つまり、普通の人が見たら、単なる間違いに過ぎないことが、イノベータのレンズを通してみたら、 これまで誰も気づいていなかった、さらなる新しい素敵な世界が広がっていた、ということ、それがイノベーションが生まれる瞬間なんだろうなと思いました 3、ボケを許容できる世界が必要 「末広がり」が素晴らしいのは、そんなおっちょこちょいの太郎冠者と、いつの間にか、一緒になって、大名が踊り始めて 見事なほどのシンクロした踊りをみんなに見せつけるところだなあと思いました つまりそれは、そんな、おっちょこちょいがいるからこそ、人生は楽しくなるんじゃあないか、と言ってくれているような さらには、そんなおっちょこちょいが、実はあたらしい世界を連れてくるのさ、と言ってくれているような、そんな温かい気持ちになりました そして、それは実際に、扇も素晴らしいですが、傘で鞠を回すという、まさにイノベーションを生み出して より喜んでくれる人が増える、ある意味、新しい大義を作られた、張本人こそ おっちょこちょいの太郎冠者であると言うことかと思います そして、そんな優しい世界にこそ、新しい進化が生まれる、新しいイノベーションが生まれる この世界はそう言う原理原則でできているんだという、素敵なメッセージをいただいた気がしました と言うことで、一言で言えば 末広がりノベーション そんな話をしています 参考:7月歌舞伎「末広がり 長唄囃子連中」 出演 市川染五郎、中村隼人 他 歌舞伎座 松竹 https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/976/

    末広がりノベーション(1905回)
  2. 1d ago

    コーチャビリティがパッションを仲間へ繋ぐノベーション(1904回)

    株式会社U-ZERO 代表取締役 CEO兼CPO の三村真宗(みむら・まさむね)さんの言葉に、新たな気づきを頂きました 曰く "「コーチャビリティとはどういう意味?」と聞くと、「他者からの助言をちゃんと聞き入れる能力のことだよ」と教えてくれました。" "華やかな実績を引っさげて入社した人が伸び悩み、目立たなかった人が周囲の助言を吸収してめきめき頭角を現す。その差を分けていたのは、多くの場合、コーチャビリティでした。" ここから私は思いました 1、アンカリングバイアス コーチャビリティという言葉は、初めて聞いたのですが、確かに非常に重要な能力だなあと、勉強させていただきました。 その一つに、既存の知識がアンカー(錨)で固定されてしまい問題の本質が見えなくなることを、アンカリングバイアスと言いますが、まさに自分もそういう時があるなあと思いました 以前もお話しした、ボストンコンサルティングの秘伝のタレにも、 できない事実を受け入れる素直さ これがとても大切と書かれているように、基本的マインドセットの一つとして、意識することが大事だと思います また、エドワード・W・サイードさんが ”現代の知識人はアマチュアであるべきである” と言われるように、専門的な知識をつけていくことによる、弊害として、心しておくべきこと、というようにも思いました 2、フィードバックは才能を超える これで思い出したのが、「超一流になるためには才能か努力か」というアンダース・エリクソンさんの本で 超一流の先生に教えを乞うこと というのがあるのですが、これもまさに、コーチャビリティがあるからこそ、それに大きな意味があるということなのだなあとも思いました 自らのコンフォートゾーンを抜ける鍛錬を続けていても、そこに誰かからの、適切なフィードバックがあり そして、それをコーチャビリティ高く、自分のものとして吸収していくことこそが もしかしたら、自らの才能を超えるほどの成長を促す鍵なのかもしれない、とも思いました 3、コーチャビリティがパッションを仲間へ繋ぐ そう考えると、イノベータリップルモデルでは、自らのパッションから始まり、第二段階としては、足りないところを仲間と共に、共創していくところが大事なのですが その仲間とのコミュニケーションにおいて、自分よがりなパッションを、仲間からのフィードバックに対しても コーチャビリティ高く、アップデートができる人ではないと、イノベーションのリップル(波紋)は広がらずに、つきてしまうのかもしれないと思いました イノベーションを誰かが喜んでくれる大義まで、リップルを拡大するためにも、コーチャビリティを持つということは イノベータによっては必須の能力なのだなあと、思わせていただきました ということ、一言で言えば コーチャビリティがパッションを仲間へ繋ぐノベーション そんな話をしています 参考:本: フィードバック経営 「沈黙の組織」から「高め合う組織」へ   電子書籍版データ作成日 2026年6月3日 第1版 著者 三村真宗 発行者 発行  株式会社日経BP

    コーチャビリティがパッションを仲間へ繋ぐノベーション(1904回)
  3. 2d ago

    インとアウトを両立ノベーション(1903回)

    モスフードサービスの中村 栄輔(なかむら えいすけ)社長の言葉に、とても共感させていただきました 曰く "お客様のそうすると、モスの良さである、モスって面白いことやるよね。美味しい商品面白い味を提供するよね。食べ方を提供するよねという期待があるじゃないですか。 それに応えるようにするために(商品企画とマーケティング)をまた分けたと。 ですから、多分ね、これって 3年なのか 5年なのか一緒にしたりね離したりした方がいいんじゃないかなというのはね。私の結論なんですけどね。" ここから私は思いました 1、パッションからプロダクトアウト 2、ユーザニーズからマーケットイン 3、インとアウトを両立する 1、パッションからプロダクトアウト モスバーガーは、私が大学生の時、本当によくお世話になりました。きんぴらご飯バーガーのイノベーティブな衝撃は今でも覚えています。 スティーブ・ジョブスさんのMACやiphoneのように、お客様のペインや声を実現したというよりは、自分の作りたいものをこだわり抜いて作ったものが、時代を切り開く新たなイノベーションとなるということが一つはあると思います まさに初期のモスバーガーも、テリヤキバーガーやライスバーガーなど、「誰も想像すらしていなかったものが、食べてみたら新しくおいしすぎた」という商品を生み出してきたのだと思います その原点には、プロダクトアウトの精神があると思います まさにイノベーションは、1人のパッションから生まれていく、その典型がプロダクトアウト型なのだと思いました 2、ユーザニーズからマーケットイン 一方で、ユーザーがとても痛みを伴っているのに、様々なバイアスで、それを課題とは認識できずに、そういうものと認識ているところに、真の課題を明らかにして、新しいソリューションを展開する、マーケットイン型のイノベーションもあると思います 山口周さんが言われるところのアジェンダシェイパーが活躍する世界もあると思いますし、デザインシンキングの第一歩も共感から始まるというのもその世界かと思います モスバーガーにおいては、新とびきりアボカドは、ターゲットの女性客からボリュームがありすぎるという声があったとのことで、そこで翌年に肉を小さくしてその分値下げし大ヒットしたとのことです。 ユーザーは何に困り、何に喜び、何を期待しているのか。 マーケットインとは、お客様に迎合することで決してなく、お客様の真の課題を深く理解するイノベーションなのだと思います 3、インとアウトを両立する 実は、イノベーションは、どちらもあるということが、組織としてどのようにするのがベストなのかという時に迷われるポイントだよなあと、改めて思いました 私が大企業のイノベーション組織を見て感じるのは、イノベーション組織を、全く別の組織にするか(プロダクトアウト型)、既存事業部の中に入れるか(マーケットイン型)でも、大きく揺れるということを思います 中村社長の言葉から、何年かおきに、それを往復運動させるというのは、とても、良い方法だなあと感動しました 私はなんとかそれを両立できないかと考えて、アクセラレーション型組織という仲介組織を置くことで、プロダクトアウトで出てきたものを、マーケットイン組織にできるだけ早く組み込んでいく、ということをやっていたこともあります あとは、イノベーション案件をポートフォリオ化して、アウト型とイン型のバランスをとっていくということもやっていました このバランスをどのようにしていくのか、そして、各々の企業の状況、コンテキストに合わせて、柔軟に動きを変えられるようにしていくということが まさに経営者の腕の見せ所なのだろうなと思いました ということで一言でいえば インとアウトを両立ノベーション そんな話をしています 参考:テレ東 カンブリア宮殿 2026年7月2日放送 売上高 過去最高 モス流"客を呼び込む"戦略https://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/smp/backnumber/2026/0702/ 動画で観たい方はこちら https://youtu.be/EvzSMzekgx0

    インとアウトを両立ノベーション(1903回)
  4. 3d ago

    ファッション・リフレクション・ノベーション(1902回)

    モデルで俳優のUTAさんが、モデルになるきっかけを、お婆様の樹木希林さんがアドバイスされた言葉に感動しました 曰く "その時に、洋服を着ることっていうのは、自分をこう客観視することができる。 それは人生においてもとても大事なことであると思う。 こう自分を俯瞰して見るっていうことは本当に大事なことなので、そういういい訓練になるんじゃないか と言ってくれて。それでじゃあ一度パリのオーディションにチャレンジしてみようということで" ここから私は思いました 1、ファッションはリフレクション 2、個性派パッション 3、新しい共感 1、ファッションはリフレクション 洋服を着ると言うことは、必ず鏡を見ることになるので、自分を客観的に見ることができる それは、外側だけではなくて、自分自身と言うものを俯瞰して見ることができることにつながる と言う樹木希林さんの言葉は、めちゃくちゃ響きました 人のことはとやかく言えても、自分のことは、自分が一番わからない。そういうもんだと思います そこで大事になるのが、メタ認知とか、リフレクションという方法で客観視していくことで、正ししい判断により近づいていく、そういうことなんだろうなあと思います それを、モデルをやることで、洋服を着ることになることで、その訓練や鍛錬になるというのは、全くもってそんな発想は今まで聞いたことがありませんでした 長年名優として継続されてきた樹木希林さんの含蓄のある言葉に、目から鱗が落ちる思いでした 2、個性派パッション ファッションは、自己表現の一つでもあるので、パッションの源からすると、自分自身をどう見せたいのか、という個性派パッションに近い気がします それは、必然的に、自分の内面が出てしまうことになると思います スティーブ・ジョブスさんが黒のタートルネックを着ていたことは有名ですが、余計な判断をできるだけ切り捨てるということから、常に同じものを選ぶということだったと思いますが それは、それだけ全身全霊Appleのことだけを考えて生きていきたい、そんな内面が伝わってくる気がします。 そんなことからも、みんながついていきたくなる、ブランディングになっているのかと思います リフレクションで自分を見つめながら、自分自身の個性派パッションをどう表現していくか 洋服はそういう役割を持つものだと思いました 3、新しい共感 この言葉は、養老孟司さんが言われていた言葉ですが オリジナルというのは、誰もが全く観たことがないもの、ということでは、決してなくて どこかで観たことがあるような気がするけど、新しい というような、共感をするのだけども、でも新しい それがオリジナルティとして定着していくものである。そんな話だったかと思います リフクレクションで自らをメタ認知して、個性派パッションで、自己表現へ挑戦をして、でもその表現方法は、決して観たことがないものではなく、どこかに共感ができる点がありながらも、とっても新しく個性的である そんなブランディンができるような、洋服やスタイルへ到達する 実は、ファッションは、そんな深い役割があることなのかもしれないなあと思いました ということで、一言で言えば ファッション・リフレクション・ノベーション ファションは、自分をメタ認知できる多いなるイノベーションである そんなことを思いました 参考: 徹子の部屋 UTA 2026/7/1(水)テレビ朝日 https://www.tv-asahi.co.jp/tetsuko/

    ファッション・リフレクション・ノベーション(1902回)
  5. 4d ago

    自分で選んだ方を正解にするノベーション(1901回)

    様々な書籍を出されているペズルさんからの言葉に、とても考えさせられました 曰く "名言集を読んでいると、ときどき正反対のことを言っているように見える言葉に出会います。たとえば、 ・私たちの最大の弱点は、あきらめることだ。ーエジソン ・断念の仕方さえ身につけば、人生はけっこう楽しい。ーフロイト 「絶対にあきらめるな」というエジソンと、「時にはあきらめよう」というフロイト。偉人でさえ意見が割れていることを知ったとき、思ったのです。「ああ、どっちもあるんだ」と。'' "今のあなたに必要なのは、背中を押す名言かもしれません。あるいは立ち止まることを許す名言かもしれません。ページをめくりながら、そのときのあなたに、いちばんしっくりくる言葉を1つでも見つけてもらえたらーあるいは、「どっちでもいい」と肩の力を抜くきっかけになればー。 それが、この本をつくった理由であり、願いです。" ここから私は思いました 1、真実はない。あるのは解釈のみ 2、自分で選んだ方を正解にする 3、自分で選ぶことが大事 1、真実はない。あるのは解釈のみ このお話は、常日頃感じていたことを、明確なエビデンスで示してくれてて、まさにそうだよなあと思いました 「諦めろ」と「諦めるな」。 ビジネスをやってる世界でも、特にスタートアップで成功された人の言葉を聞くと、必ずいうのが、諦めなかったから、成功したと思います、という言葉 一方で、時代の流れから取り残されていて、イノベーションのジレンマに陥ってる時、既存の事業をいつまでも引きずらずに新たな展開へと舵を切るべきな時などは、やめる勇気、が大切と言われると思います これはまさにシチュエーションや、コンテクストによって、判断は変わってくるということだと思います 哲学者フリードリヒ・ニーチェは、「事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである」という趣旨の言葉を残しました。 つまり、生じてる事態は一緒でも、それをどのような文脈で捉えるかによって、判断は180度変わってくる 現在の解釈が、通り一遍の判断に任せていないか、定量ではなく、定性的なコンテキストをきちんと見た上で判断しようとしているか それがとても大事だと思いました 2、自分で選んだ方を正解にする 人生の選択で、あの時こうしておけば良かったなあと、いうことも、多々あります でも時を戻すことは決してできない であれば、選択が正解か失敗かを問うのではなく、選んだ道をいかにすれば正解になるのかを、その後の行動で示していくことがとても大事な気がしました やっぱりエジソンの名言に従っておくべきだった、と言っても後の祭りです それを嘆くよりも、じゃあ次に何をすれば、それは成功へ近づくのか、それがとても大事だと思いました    名言が対になってあるのも、実は、どちらでもいい、または、どちらも正解、ということが、ありうるからだと思います だったら、自分が選んだ道が、その後も正しくあるためには、何をすべきかに、力を集中した方が良いかなあとおもいました 3、自分で選ぶことが大事 どっちを選んでもいいんなら何も考えなくて良くね?と思う節もあるかと思いますが、それはそうではないと思います 最後は自分で選択した!という事実が後々の自分を支えてくれるからと思いました そうしないといつのまにか、誰々のせいでこうなった、とか この本にあるようなある偉い人のお言葉に従ったらこうなった、みたいな言い訳がどんどんでてくる、と思います 人生の岐路のような選択の際には、あくまでも自らのパッションの源にどう引っ掛かるのか、をきちんと考えながら、選択する必要があると思います その上で、思った通りの結果が出なかったとしても、その結果が正解になるまでやり続ける、それが大切になるのかもしれないなあと思いました 実存主義哲学者ジャン=ポール・サルトルが、「人間は自由の刑に処せられている」 というようなことを言われていたように 選択することはとても勇気と責任が生じると思います それを最後は自らが判断する そこから、次の正解への道筋が見えてくる と思いました ということで一言で言えば 自分で選んだ方を正解にするノベーション(1901回) そんな話をしています 参考:本: どっちもある名言集  2026年3月14日 第1刷発行 著者 ペズル 発行所 株式会社ライツ社

    自分で選んだ方を正解にするノベーション(1901回)
  6. 5d ago

    噂のリップルモデルノベーション(1900回)

    辻村深月さんの小説「ファイア・ドーム」に圧倒されて深く考えさせられました 紹介文は以下の通りです "人はなぜ大きな事件に魅了されてしまうのか 噂は、軽薄な娯楽だ。 25年前、平穏だったはずの地方都市は、百貨店受付嬢誘拐殺人事件の発生、その報道により揺り動かされ、「噂」という大量の炎が、加害者のみならず被害者にも降り注ぎ、燃えさかった。ようやく静けさを取り戻したかに見える町に燻り続ける因縁が、いま新たな事件を呼び起こす――。 「もう言われてるよ! どうせ、親が殺したんだろうって!」――本文より" ここから噂の持つ力について、イノベータリップルモデルに即して考えてみました イノベータリップルモデルは、イノベーションを進める上で、必要な3つの要素を、私なりに定義してみたものですが パッション:抑えきれないうちなる思いが出てきて 仲間:自分1人ではできないことを分担して 大義:誰かが喜んでもらえる新たな価値へ昇華する これに沿って噂について考えてみました 1、パッションの不在 2、敵を作り仲間化する 3、大義より面白さ 1、パッションの不在 噂は、誰がそれを発信したのか、わからないうちにどんどん広がっていきます 特にSNSでは、全てが匿名化し、分散化されているので、なぜ、どのような経緯で、広まったのかと言うことでさえ、わからなくなってしまう だからこそ、みんながよってたかって広めてしまうことができやすくなっている これは、言ってみれば、責任の分散化、または、責任の無効化と言ってもいいのかなと思いました イノベータリップルモデルは、明確に、誰かが始めていることがわかり、むしろ、その人の思うの強さがあるからこそ、波紋は拡大していくのですが 噂のリップルモデルは、誰がはじめたか、わからならい状態だからこそ、より拡散しやすい 新しい価値を作ろうとするイノベータリップルモデルと、起点が全く反対の構造をしている、と思いました。 2、敵を作り仲間化する なぜこれが起きるのかと言うところについて、一つ思い出したのは 社会学者のルネ・ジラールさんが 人は共同体の不安を解消するために「スケープゴート」を作り出すと指摘したことです。 つまり、噂は、誰かを悪者にすることで安心したいという心理が生み出すものなのかもしれないなと 言ってみれば、仮想敵国を作ることによって、一致団結するみたいな、敵を作り上げることで、その他の人たちと仲間になっていこうとするアクティビティのように思いました イノベータリップルモデルが、1人のパッションに賛同する人たちが仲間になるのと比較して 1人の悪者を仕立て上げることで、仲間を募っていく。 ある意味、人間の心理をついた、恐ろしい仲間作りの手法かもしれないと思いました 3、大義より面白さ そして、拡散される噂には、まことしやかな物語が必ずついて回っていると思いました ユヴァル・ノア・ハラリさんが、『サピエンス全史』で、人類は「虚構を共有する能力」によって大きな集団を形成できたと述べていたことを思い出しました これは、人類が他の勢力に負けない非常に大きな社会的パワーを得た能力であると同時に その物語が真実かどうかは別として、真に迫ったものや、興味を引くものであれば、人は信じてついていってしまうという側面もあると思いました イノベータリップルモデルでは、1人のパッションに対して、そして、その1人が思い描く、誰かを助けたい、またはもっと良くしたい、と言う大義によって、より拡散をしていくのですが 噂のリップルモデルは、最後は、物語がよくできているところや、物語が面白いもになっている、と言うことで、より拡散をしてく イノベータリップルモデルも、噂のリップルモデルも、拡散力については、実は、ものすごいパワーを両方とも持っていますが パッション、仲間、大義でできているモデルと 責任の分散化、敵を作り仲間化、物語の面白さで拡散するモデルと 両方のモデルがあると言うことを認識する必要があるなあと深く思いました ある意味ポジティブなリップルモデルと ネガティブなリップルモデル 両方の構造を理解しておくことが、とても大切と思いました と言うことで一言で言えば 噂のリップルモデルノベーション そんな話をしています 参考:本: 小学館eBooks ファイア・ドーム 2026年6月5日 電子書籍版発行 著 者 辻村深月 発行所 株式会社 小学館  参考:KADOKAWA文芸WEBマガジン 【対談】辻村深月×澤村伊智 『ファイア・ドーム』『ざんどぅまの影』刊行記念https://kadobun.jp/feature/talks/fbybhc8wn1cg.html

    噂のリップルモデルノベーション(1900回)
  7. 6d ago

    成瀬はご近所の大義を目指すノベーション(1899回)

    舞台「成瀬は天下をとりに行く」に爽快感と感動と勇気を頂きました!やはり成瀬はめちゃくちゃイノベーターだなと。 舞台の宣伝は以下のように続きます "かつてなく最高の主人公・成瀬あかりが、舞台でも我が道を全力で駆け抜ける! 2024年本屋大賞受賞、宮島未奈の大人気小説が初の舞台化!" "「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。" ここから私は思いました 1、圧倒的に今を生きる 2、仲間が寄ってくる 3、ご近所の大義を目指す 1、圧倒的に今を生きる 実はこの小説を読んだ時にも、このチャンネルでお話をしているのですが、この舞台は、また全く違う感動を与えていただけました プログラムによると演出・脚本のG2さんは、各エピソードを一旦バラして、再構成するという荒技を繰り出して、それが、全キャストが各々大活躍するという、とても舞台として面白い物語を見せていただきました そして主役の山下美月さんが、舞台初にも関わらず、素晴らしい成瀬を演じられていて、それにも大感動でした。 冒頭にあったように、「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」という一見意味不明の言葉から始まるこの物語は 成瀬あかりにとっては、自分自身が今この瞬間をかけて、何者にも変え難い衝動に、周りの人がどう思うとかは、全く関係なく、ひたすら今を、パッションの源に捧げる そういう生き方ができる人なんだと思いました しかもその発想が、常人では思いつかない発想をする。 つまり、ピーターティールが言うところの 「あなたが他の人と意見が一致しない、重要な真実は何ですか?」 まさにそれだけを追いかけている、それでそれをやるのは今しかないと思って、すぐに行動できる まさにゼロトゥワンなんだなあと思いました 2、仲間が寄ってくる イノベーターというと、近寄りがたい、孤高の人、というイメージもありますが、成瀬の面白いところは、いつのまにか近くの人を仲間に巻き込んでいる、というところだと思います 友人の島崎から、他の人まで、いつも誰かが巻き込まれるのですが、それは、仲間になってほしいとピッチをするわけでもなく 恐らく成瀬があまりにも、夢中になっているというか、楽しそうにやっているというか、信じてやっているというか、そう言う姿に、何故か気になって仕方がないという、巻き込まれ方のような気がします イノベーションにおける仲間集めは、なかなかに大変で、いろんなところでピッチしたり、紹介してもらったりするのですが もしかすると、自分のパッションに没頭して取り組んでいる人には、自動的に人は惹きつけられるものなのかもしれないなあとも思いました そしてそれを決して煙たがらない、常に誰に対してもオープンにフラットに接していくと言うところが、実は仲間づくりには大切なのかもしれないあと思いました 3、ご近所の大義を目指す 舞台と小説のタイトルは、成瀬は天下をとりに行く、という、一見マッチョな、織田信長?みたいなことを、小説を読む前までは思っていたのですが 実はそんなことは全くなくて、むしろ私は、成瀬はご近所の素敵なことをとりに行く、または、見えている世界の大義を目指す、そんな行動に思えました それはまさに、ハーバード大学の広中先生が言われていた、誰かに編み物をしてあげたり、庭の手入れをしてあげたり、それこそが、みんな創造者であると言うことだ、と言う話を思い出しました きっと、世界を変えるイノベータな人は、遠くから革命を起こす人ではないのだろうなと思います 目の前の人を大切にし、 目の前の町を愛し、 目の前の日常を面白くする人 自分のパッションの源に誠実に生きて、その小さな波紋が、やがて大きなうねりになっていく そして、いつかは、本当に天下を変えてしまっているのかもしれない そんなイノベータの姿を見させていただきました 一言でいうと 成瀬はご近所の大義を目指すノベーション そんな話をしています 参考:舞台 成瀬は天下をとりに行く 原作 宮島未奈 脚本・演出 G2 キャスト 山下美月 藤野涼子  制作 松竹株式会社https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/naruse_2607m/

    成瀬はご近所の大義を目指すノベーション(1899回)
  8. Jul 7

    時代を超える至誠ノベーション(1898回)

    童話作家で出版プロデューサーの吉田浩さんに、吉田松陰さんの真髄を教えていただきました。 曰く ''なぜ彼は人を惹きつけ、人を動かしたのか?  その秘密が「至誠」である。 松陰は「誠を尽くす」ことを行動指針とし、それを「実行・専一(専念)・持久(継続)」として具体的に表した。" "誠は行動で示すもの。(実行)    志に一心を傾けること。(専一)   信念を貫き通すこと。(持久)" ここから私は思いました 1、至誠の前にパッションあり 2、至誠が仲間の自律を突き動かす 3、至誠は時代を超えて大義を実現する 1、至誠の前にパッションあり 「至誠」という言葉を聞くと、「誠実であること」と思っていましたが、吉田松陰さんが語る至誠は、実行し、専念し、継続する、と言うことまで含めていたと言うことに感動しました つまり、心の中だけのの誠ではなく、行動になった誠と言うことなのだなと。 そこでさらに思ったのは、その行動が生まれる源があって、それに基づいた、至誠と言うことなのではないかと言うことです。 そうすると、その前にあるのは、どうしてもそれがやりたい、それを実現してみたい、と言う「パッション」の源が生まれていると言うことなのではないかと思いました 心が震えるものがあるから、人は動く、どうしても実現したい未来があるから、誠は行動になると言うことではないかと思います まさに心理学者のデシ&ライアンさんの言われる、内発的動機づけで 「人は自ら価値を感じることにこそ、最も力を発揮する」 そこから、パッションが生まれ、至誠で行動へ具現化してく 至誠とは、心の奥底から湧き上がる情熱が、行動へと変わった姿なのかもしれないなあと思いました 2、至誠が仲間の自律を突き動かす 吉田松陰さんの凄さは、言うまでもなく、身分も年齢も超えて、多くの人が集まって共に学び成長されていったことにあると思いました 例えば、高杉晋作、伊藤博文さんなどなど 彼らを動かしたのは、松陰さんの肩書きなどでは決してなく、言葉と行動が一致していたことにあると思います まさに、経営学者のドラッカーさんが言われていた通り、 「人々がリーダーに求めるものは、カリスマではない。真摯さ(Integrity)である。」 を具現化されていたと言うことかと思います 正しいことを語る人はたくさんいますが、自ら人生をかけて自分の信じる道を実践している人は、そうそういないと思います 至誠とは、仲間を説得する力ではなく、仲間が「この人と一緒に未来をつくりたい」と思う力であり かつその仲間が自律的に、更なる波紋を作り上げていく力がある そんなことを思いました 3、至誠は時代を超えて大義を実現する 松陰さんは志半ばで命を落としましたが、その志は弟子たちへ受け継がれ、やがて明治維新という歴史を動かしたんだと思います もしかしたら、至誠の本質はここにあるのかもしれないと思いました つまり、至誠とは、自分が成功することではもちろんなく、大義が時代を超えて、面々と引き継がれていくこと、なのかもしれないなと思いました。 社会を変える挑戦は、一人では成し遂げらないものなので、パッションがある人を動かし、至誠で仲間を集め、大義が実現するまで引き継がれていき、ゆくゆく未来を変えていく さらには、その仲間たちが、新たなパッションを宿し、新たな仲間を至誠により広げていき、さらに拡大する大義の波紋を広げていく 至誠は、まさにイノベータリップルモデルをドライブし、かつ新たなイノベータリップルモデルの子供を産み続ける、大きなパワーとなるのだと思いました 一言でいうと 時代をこえる至誠ノベーション そこに至誠の凄まじいパワーがある そんな話をしています。 参考:本: 決定版 吉田松陰の覚悟がマンガで3時間でマスターできる本 2026年4月30日 初版発行 監修者 上田 俊成  鈴木 寛 著者 吉田 浩 マンガ でぐちまお 発行所 明日香出版社

    時代を超える至誠ノベーション(1898回)

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