人をつなぐ、未来をつなぐ。 トレードオンの交渉学

NPO法人日本交渉協会,安藤雅旺,星野良太

交渉とは、ズルいものでも怖いものでもありません。限られた資源を奪い合うのではなく、むしろ大きく育てていく創造的なスキルです。自分と交渉相手、社会とをつなぎゆたかにする、これからの時代の交渉学を知ってみませんか。この番組では、対談形式で身近な事例から交渉の真の価値を皆さまにお伝えしていきます。 ◎伝える人:安藤雅旺(あんどうまさあき)・株式会社トランスエージェント代表取締役。NPO法人日本交渉協会代表理事。「仁の循環・合一の実現」を理念に、交渉力協働力向上支援事業、BtoB営業マーケティング支援事業などを展開している。著書:『心理戦に負けない極意(共著)』PHP出版・『中国に入っては中国式交渉術に従え!(共著)』日刊工業新聞社・『交渉学ノススメ(監修)』生産性出版・『論語営業のすすめ』生産性出版 ◎聞く人:星野良太/NPO法人日本交渉協会 理事/人まず株式会社代表/声メディアWorkTeller主催/著書:「コロナ時代にオンラインでコーチングをはじめてみた。」 【運営】 日本交渉協会/高い交渉力を持ち社会に貢献できる人物を「交渉アナリスト」資格として認定する活動や、交渉力向上に役立つ情報発信、企業や大学、行政機関での交渉力普及のための研修コンテンツの提供などを実施。 【関連資格】 交渉アナリスト/MBAレベルの交渉学の知識と交渉技術を兼ね備えた、交渉の実践者を認定する資格。

  1. 5d ago

    #160 孫子の兵法で読む交渉学㉓「行軍篇」その3 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事の窪田氏をお迎えし、孫子の兵法で読む交渉学㉓「行軍篇」その3をお届けします。本エピソードでは、鳥の飛び立ちや草木のざわめきから敵情を見抜く知恵を応用し、0.5秒以下の無意識のサイン「微表情」から相手の感情を読み解くアプローチを解説。文化を超えて共通する7つの基本感情や、驚き・拒絶を意図的に演出する「フリンチ(ひるみ戦術)」への対処法、さらには表情を鵜呑みにせず「問いかけ」で真意を確かめる実践的な観察術を紐解きます。  ◎窪田恭史氏のご経歴 日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事 ナカノ株式会社 代表取締役 日本古着リサイクル輸出組合 理事長 表情分析、FACS認定コーダー 日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター 早稲田大学政治経済学部卒アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。 【TODAY’S TOPICS】  ◎兆しから本質を見抜く「行軍篇」と非言語コミュニケーション ・『孫子の兵法』行軍篇に学ぶ、自然現象から未来の兆候を読み解く視点 ・しぐさやジェスチャーの解釈における文化差・個人差の壁 ・文化を超えて普遍性を持つとされる「7つの基本感情」とは ◎0.5秒以下の真実「微表情」と交渉の成果 ・意識的に操作しにくい「微表情(マイクロ・エクスプレッション)」のメカニズム・相手の感情を読み取れる売り手ほど、より大きな価値を創出できる(エルフェンバインらの実験) ・怒りという感情が本来持っている「障害を取り除く」機能 ◎「言葉」と「表情」の不一致に着目する ・価格提示の瞬間に浮かんだ「安堵・幸福の微表情」を見逃さない ・想定外の条件に出た「驚き」は、関心の所在を突き止めるサイン ・演技で作られた反応を見抜く:「フリンチ(ひるみ戦術)」への対抗策 ◎「決めつけ」を避け、仮説を質問で確かめる技術 ・熟考しているだけの「眉間のシワ」を、怒りと誤解してしまう罠 ・表情だけで判断せず、状況・発言とのズレから仮説を立てる ・「何か気になる点はございますか?」――相手の真意に寄り添う問いかけの力 次回からは、戦場の地形を6つに分類して勝機とリーダーシップを論じる「地形篇」へ進みます。  交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

  2. Oct 22

    #159 普段着の交渉学⑨「『志』ほど立派なものがなくてもいい…かもしれない」 星野良太

    「交渉学」やビジネス書の世界では、「共通の志を見出そう」「対立から共創関係へ」といった、強くて賢そうな言葉がよく並びます。渋沢栄一が『論語と算盤』で説いた「志と経済活動の一致」のように、それは確かに素晴らしい考え方であり、深く納得できる理論です。 けれど、「志」と言われるとどこか遠い世界のリーダーの話のように感じられ、自分とは線を引きたくなってしまいませんか?今回は、20代の頃に抱いていた少し恥ずかしい思い込みの記憶を振り返りながら、「信頼関係」というビジネス用語を身近な暮らしの言葉へとほどき直していきます。「相手をどう動かすか」ではなく「どう助けてもらえる自分でいるか」を考える、等身大の交渉学をお届けします。 ◎星野良太の経歴 ・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター 【TODAY’S TOPICS】 ◎「共通の志」と言われると、ちょっと遠く感じてしまう理由 ・交渉学や『論語と算盤』に見る「志と経済活動の一致」という素晴らしい理論 ・名もなき市民の視点から見ると、立派すぎて線を引いてしまいたくなる現実 ・「今日の仕事をどう終わらせるか」に追われる日々と、志のあいだにある距離感 ◎真面目に生きている人ほど「小手先のテクニック」に頼りたくなる ・偉大な志がなくても、周りの人と平和に気持ちよく過ごしたいと願う誠実さ ・板挟みや厳しい役割を任されたときに浮かぶ「どう言えば相手を動かせるか」 ・日々の生活や人間関係をすべて「計算や技術」で捉えようとすると疲れてしまう ◎20代の頃に考えていた「いじめをどう解決するか」という恥ずかしい答え ・「自分が学校の先生になったら?」と真剣に考えていた当時の記憶 ・生徒全員から好かれて尊敬されていれば、一言で解決できると思っていた過信 ・様々な現場の難しさを経験した今だからこそ分かる「小手先よりも日頃の関係性」 ◎「信頼関係」を、私たちの暮らしの言葉に置き換えてみる ・ビジネス用語の「信頼関係の構築」が持つ、少し硬くて距離のある響き ・「あの人の頼みなら動いてやるか」「ちょっと無理を聞いてあげようか」という感覚 ・「相手を思い通りに動かす方法」から「助けてもらえる自分でいられるか」への問い直し お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

  3. Oct 15

    #158 史記で学ぶ交渉学⑦「藺相如」その1『璧を完うす』 安藤雅旺

    日本交渉協会代表理事の安藤による「史記で学ぶ交渉学」藺相如(りんしょうじょ)編の第1回をお届けします。本エピソードでは、趙の恵文王の時代、強国・秦の昭王から突きつけられた「十五城と璧(へき)の交換」という難題に挑んだ名交渉者・藺相如の活躍を紐解きます。「虎狼の秦」による不条理な要求に対し、国家間の信義を盾に取りつつ自らの命を賭して名宝を守り抜いた「完璧(璧を完うす)」の物語から、弱者が強者と対峙する際の交渉代理人としての振る舞いや心理的駆け引きの真髄を学びます。 【TODAY’S TOPICS】◎「和氏の璧」をめぐる強国・秦からの無理難題・圧倒的な国力差と趙の苦悩:強欲で残忍な「虎狼の秦」からの十五城との交換申し入れ。璧を渡せば騙し取られ、断れば侵略の口実にされるというジレンマ・藺相如の抜擢:宦官の長官・繆賢(びゅうけん)の推薦により、身分は低くとも知勇と智謀に優れた藺相如が趙の使者(交渉代理人)として指名される◎命を賭して主導権を奪還した「完璧」の交渉術・真意の察知と機転:秦王に城を譲る気がないことを見抜き、「璧に傷がある」と偽って手元に取り戻す・「柱に頭を砕かん」という気迫:柱を背にして立ち、頭もろとも璧を破壊すると迫る命懸けの脅迫で、秦王の優位性と傲慢さを一気に崩す・交渉の主体ではなく「盾」となる演出:「大国同士の信義を守るため趙王を説得して参じた」と語り、非を秦側に負わせる論理構成◎五日間の時間稼ぎと鮮やかな結末・「斎戒」を用いた時間稼ぎ:趙王の礼を理由に秦王へ五日間の斎戒を求め、その隙に従者を使って間道から璧を趙へ無事送り届ける・煮殺(釜茹で)を覚悟した堂々たる対峙:欺きを明かして処刑を請う藺相如に対し、殺しても璧は戻らず両国の親睦を失うだけだと悟った秦王が厚遇して帰国させる結末・結果としての「両者すれ違い」の演出:秦も城を失わず、趙も璧を奪われず、互いに面目を保ちながら国難を切り抜けた高度な外交交渉次回は藺相如シリーズの第2回として、秦王と趙王が直接対峙した緊迫の首脳会談「澠池(べんち)の会」をお届けします。 ------ お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

  4. Oct 8

    #157 相手の「No」を「Yes」に変えるリフレーミング 加藤有祐

    日本交渉協会理事の加藤氏をお迎えし、勇気を出して提案した後に立ちはだかる最大の壁、「No(それは無理です)」と言われたときの乗り越え方をお届けします。拒絶に直面したとき、パニックになって安易な値引きに走るのではなく、「No」を「現状の枠組みに対する反応」と捉え直すことで、本当の交渉が始まります。事実は一つでも見せ方(枠組み)を変えて価値を180度転換する「リフレーミング」の極意と、相手に助け舟を出すギバーマインドについて紐解きます。 ◎加藤有祐氏のご経歴 日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO 【TODAY’S TOPICS】 ◎「No」は拒絶ではなく「枠組み」への反応 ・断られた瞬間が交渉のスタート:相手を論破するのではなく「カメラのアングルを変えてあげる」意識を持つ ・プレゼンとリフレーミング:「機能が少ない」を「誰でも使えるシンプルさ」と言い換えるように、提示するフレームによって価値は一変する ◎現場で使える「あるあるシーン」の実践例 ・「値段が高い」への対処(コストから投資へ):財布からお金が減る痛みから、将来の利益や残業削減による投資回収という時間軸へのリフレーミング ・「予算がない」への対処(単位とスコープの分割):一括払いという枠を外し、スコープの段階的導入や「月額・1日あたりコーヒー1杯分」への単位の細分化 ◎戦略的ギバーの「助け舟」とマインド ・丸め込みではなく納得のための物差し:相手が社内や稟議で「Yes」と言いやすくなるための支援を行うのがギバーの姿勢 ・「No」を面白がる余裕:打ち返すのではなく回転をかけて「Yes」のボールとして返す遊び心と、それを支える事前準備(BATNA)の重要性 ------ 交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「⁠交渉アナリスト⁠」のサイトをご覧ください。

  5. Oct 1

    #156 孫子の兵法で読む交渉学㉒「行軍篇」その2 窪田恭史

    日本交渉協会常務理事の窪田氏をゲストにお迎えし、孫氏の兵法で読む交渉学㉒「行軍篇」その2をお届けします。本エピソードでは、前回の「行軍篇」で学んだ地形の利や兆候の観察術を現代の交渉へと応用。「渡河の原則」から紐解くサンクコスト効果やフット・イン・ザ・ドア、情報過多で判断を狂わせる「口車戦術(スノージョブ)」といった心理的罠を解説します。さらに、断片的な情報から相手の状況や未来を高精度に予測するための思考法(フィリップ・テトロックの超予測力)を紐解きます。 ◎窪田恭史氏のご経歴 日本交渉協会 常務理事/燮(やわらぎ)会 幹事 ナカノ株式会社 代表取締役 日本古着リサイクル輸出組合 理事長 表情分析、FACS認定コーダー 日本筆跡心理学協会 筆跡アドバイザーマスター 早稲田大学政治経済学部卒 アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)でのコンサル業務を経てナカノ株式会社に入社、2024年より現職。「交渉分析」理論の日本への導入にも尽力。 【TODAY’S TOPICS】 ◎「渡河の原則」とサンクコストの罠 ・半渡を撃つ心理:川を半ば渡った敵が引くに引けなくなる構造と、投資した時間・労力・資金を惜しんで撤退できなくなる「サンクコスト効果」の共通点 ・引き返す勇気:苦労して得たものほど執着する心理傾向を理解し、相手の「ここまでやったのだから」という揺さぶりに乗らず、引くべき交渉から撤退する重要性 ◎泥沼と視界不良の戦術への対処法 ・フット・イン・ザ・ドアと沼沢地:一度入り込むと抜け出せない構造を利用した分配型交渉戦術への警戒 ・口車戦術(スノージョブ):専門用語や無関係な情報を大量に浴びせ、認知負荷を高めて不利な合意へ誘導する戦術への防御策(徹底した質問と専門家の同席)  ◎断片的な情報から背後を読む「超予測力」 ・予測力は訓練で伸びる:P・テトロックの研究が証明した、一般人でも専門家を凌駕する予測精度の高め方 ・超予測者を目指す思考法:問題を小さく分解する/新しい情報が得られるたびに判断を漸進的に更新する/自身の考えを仮説として扱い、確率で捉える ・心構えの柔軟性:ルールそのものを絶対視せず、実践とフィードバックを繰り返す姿勢  次回は、これらの洞察をさらに深め、非言語情報とりわけ「表情から相手の感情を読み取り交渉に活かす方法」をお届けします。 交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「交渉アナリスト」のサイトをご覧ください。

  6. Sep 24

    #155 普段着の交渉学⑧「断る勇気がない弱者が、境界線を守るには」 星野良太

    上司やクライアントからの無茶な要求に対して、本当はキャパオーバーなのに「断ったら関係が切れるんじゃないか」「次の仕事が来なくなるんじゃないか」と怖くなり、引き受けて疲弊してしまった経験はないでしょうか。 世間では「嫌ならハッキリ断れ」と言われますが、立場の弱い人間にとって、それはときに暴力でしかありません。断れないのは意志が弱いからではなく、脳と構造の力学がそうさせているからです。 今回は、育成担当者のリアルな悩みやフリーランスの葛藤、そして発注側として相手に気を遣いすぎてしまう自身の経験を交えながら、「なぜ弱者は断るのが怖いのか?」を解き明かします。綺麗事抜きの等身大サバイバル術をお届けします。 ◎星野良太の経歴 ・日本交渉協会 理事/人まず株式会社 代表取締役/コピーライター 【TODAY’S TOPICS】 ◎現場から聞こえる「境界線」をめぐるリアルな悩み ・育成担当者の「知らず知らずにハラスメント加害者になっていないか?」という恐れ ・フリーランスの「断ったら次の仕事が来なくなる」という切実な怯え ・相手に無理させていないか気にしすぎて、配慮で疲弊する星野の日常 ◎なぜ弱者は「断る」のがこんなにも怖いのか? ・【BATNAの非対称性】頼む側の「代わりはいる」と、受ける側の「今月の生命線」 ・【損失回避バイアス】目の前の案件以上に「将来のすべて」を失う恐怖 ・真面目な人ほど「断る=悪者になること」という罪悪感に縛られる罠 ◎自分の境界線を守る「2つの交渉技術」 ・【客観的基準】感情ではなく「稼働時間・仕組み・物理法則」を盾にする ・【ポジティブ・ノー】「Yes(敬意)- No(要求)- Yes(代案)」のサンドイッチ ◎「ぶっちゃけの開き直り」というリフレーミング ・明日からできる極小の初手:「即レスをやめて、返信を30分寝かせる」 ・丁寧に断って切れる相手なら、遅かれ早かれ大事故になっていたとリフレームする ・「どうせ後でキャパオーバーでバレるなら、今白旗をあげよう」という諦めの力 ------ お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

  7. Sep 17

    #154 現状打破の交渉学③ 「現状打破の交渉者になる5つの方法」 安藤雅旺

    日本交渉協会代表理事の安藤による「現状打破の交渉学」シリーズ第3回は、全3回の完結編として「現状打破の交渉者になる5つの方法」をお届けします。前回・前々回に続き、ハーバードのマイケル・ワトキンス著『ビジネス交渉術』(原題:Breakthrough Business Negotiation)より、「誰もが学習によって優れた交渉者になれる」という前提のもと、個人および組織が交渉力を飛躍的に高めるための実践原則を解説します。 後半では、日本交渉学の父・藤田忠先生が自ら実践された「弱者を救う交渉」の実話エピソードもご紹介します。 【TODAY’S TOPICS】 ◎現状打破の交渉者になる「5つの方法」【個人の視点】 1.個人の専門能力を開発する ・パターン認識:煩雑な情報から不要なノイズを取り除き、「脅威」と「機会」を整然と見分ける力。 ・並行管理(二重能力):交渉の内容を追いながら、同時にプロセスの展開を形づくる力。 ・行為内反省:緊迫した局面でも客観的に自分を見つめる「バルコニーに出る」視点。木(細部)にとらわれず森(全体)と戦略を同時に捉える。 2.専門知識を伸ばす ・シミュレーションの活用:実戦経験だけでなく、難度の高い事例やリアルなシナリオを用いたロールプレイング訓練が、正確で迅速な判断力を養う。 【組織の視点】 3. 組織能力を開発する ・チーム交渉の相乗効果:個人の属人性に頼らず、異なるスキルを持つメンバーが知見を共有し合うことで組織全体の交渉力を最大化する。 4.組織的な学習を理解する ・知識の流出防止とプール:新入社員への育成や、熟練者の持つ知見を組織内に共有・蓄積(プール)する仕組みづくり。 5.学習する組織の構築・共通言語の浸透:BATNA、ZOPA、アンカリングなどの共通概念で対話できる土壌を作る。 ・徒弟制度(OJT)と定型書式の整備:熟練者との同行や、交渉の落とし穴・暗黙知を文書化してルール化する。 ・事後分析(レビュー)の徹底:  →失敗した時:「諦めることは会社にプラスかマイナスか」「どうすれば早期に撤退・修正できたか」  →成功した時:「何がうまくいったのか」「見落としていたリスクはなかったか」「当初の想定と結果のギャップは何か」 ◎藤田忠先生が遺した「弱者を救う交渉道」の実話 ・学費困窮で中退・帰国を選択する瀬戸際まで追い詰められたトルコ人留学生のために、トルコでもビジネスを展開している大手企業のトップに直談判し、200万円の学費援助を引き出した藤田先生の交渉。 ・その留学生は後に駐日トルコ大使となり、両国の架け橋として大きな恩返しを果たす「善の循環」を生み出した。 ・交渉とは、単なる駆け引きの技術ではなく、困っている弱者を救い、社会を良くするために使われてこそ真の価値を発揮する。 ------ お聞きいただきありがとうございました。交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、『⁠⁠交渉アナリスト⁠⁠』のサイトをご覧ください。

  8. Sep 10

    #153 非言語の説得力「声のトーンと間の支配」 加藤有祐

    今回は、日本交渉協会理事の加藤氏をゲストにお迎えし、交渉やプレゼンテーションの現場で成否を左右する「非言語の説得力(声のトーンと間の支配)」をテーマにお届けします。「内容は素晴らしいのに、伝え方で損をしている」「沈黙の気まずさに耐えかねて、つい余計な値引きをしてしまう」——そんな経験はありませんか?本エピソードでは、メラビアンの法則から読み解く非言語の重要性をはじめ、交渉で最も恐れられる「沈黙」を味方につけるマインドセット転換(ゴールデンサイレンス)、本気度とワクワク感を伝える「声のトーンの使い分け」、そして相手が自然と話しやすくなる「場の空気のデザイン術」について徹底解説します。 ◎加藤有祐氏のご経歴 日本交渉協会理事/一部上場企業 子会社 代表取締役社長 兼 CEO 【TODAY’S TOPICS】 ◎「内容」ではなく「伝え方」で損をしていませんか? ・非言語がもたらす圧倒的な影響力 メラビアンの法則が示す通り、言語情報はわずか7%。視線のおよぎや声の上ずりなど、非言語の乱れが提案の説得力を奪ってしまう。 ・交渉現場で最も恐ろしい「沈黙の数秒間」 条件提示後の沈黙に耐えきれず、頼まれてもいないのに自ら口を開いて条件を譲歩してしまう「沈黙負け」の罠。 ◎沈黙は気まずい空白ではなく「相手へのプレゼント(ギフト)」 ・「思考のプロセス」を邪魔しない優しさ 重要な決断ほど静かにじっくり考えたいもの。沈黙を恐れず見守ることは、相手に思考の時間をプレゼントする「ギバーとしての気配り」。 ・ゴールデンサイレンス(沈黙の活用) あえて口にチャックをして間を取ることで、相手がプレッシャーに耐えかねて「実は予算が……」と本音や潜在ニーズを明かしてくれる効果も。 ◎説得力を高める「声のトーン」の使い分け ・数字や条件提示は「低めのトーン」で本気度と信頼感を伝える ・未来のビジョンや共創を語る際は「高めのトーン」でワクワク感を演出する ・一本調子を避け、内容に応じて音程を切り替えることが場の空気を作る ◎主導権を握るとは「場の空気をデザインすること」 ・まくしたてて相手を圧倒するのではなく、相手が「話しやすい」「考えやすい」環境を整えることこそが真の主導権。 ◎明日からできる実践アクション ・価格提示や指示のあと、心の中で「あえて3秒間」数えて黙ってみる。 次回は、相手のNOをYESに変える「リフレーミングの技術」をお届けします。 ------ 交渉学についてより詳しい内容をお知りになりたい方は、「⁠交渉アナリスト⁠」のサイトをご覧ください。

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