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エンタメ・教育・ITの専門家が気になる話題を徹底解説!! 第1金曜日・・・映画解説・研究者 上妻祥浩さん 第2金曜日・・・ライブ配信ディレクター 斉場俊之さん 第3金曜日・・・熊本市立出水南中学校 校長 田中慎一朗さん 第4・5金曜日・・・元RKKアナウンサー 宮脇利充さん ◆WEB https://rkk.jp/515news/ ◆メール 515@rkk.jp ★地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4    AM1197で、毎週金曜日 午後5時15分から放送中。是非生放送でもお聴きください。

  1. 梅雨のジメジメを吹き飛ばす!上妻祥浩さんが選ぶ6月公開の厳選映画3作

    2d ago

    梅雨のジメジメを吹き飛ばす!上妻祥浩さんが選ぶ6月公開の厳選映画3作

    ――世界を救う壮絶アクションから、城郭ミステリー、女性たちの犯罪ドラマまで映画解説研究者の上妻祥浩さんをゲストに迎え、2026年6月公開の注目作3本を見どころたっぷりにご紹介します。梅雨の憂鬱な空気をスカッと晴らしてくれるような、エネルギーに満ちたラインナップが揃いました。聞き手はRKKの江上浩子です。 🔶 日米のレジェンドが再集結!圧倒的格闘アクション『モータルコンバット/ネクストラウンド』 2026年6月5日(金)公開  公式HP👉 https://mortalkombat-nextround.jp/ 世界的な人気対戦型格闘ゲームを実写化し、話題を呼んだ前作から5年。待望のシリーズ最新作が、ついに本日6月5日より公開となります。 🔷 世界の存亡をかけた戦い: 舞台は人間界と魔界の格闘大会。すでに9敗を喫し、あと1敗で世界の存亡に関わる危機に瀕した人間界の勇者たちが、壮絶な全面対決に挑みます。 🔷 真田広之&浅野忠信が続投: 物語の起点となる江戸時代の忍者を演じる真田広之さんと、人間界の守護神を演じる浅野忠信さんという、日本が誇る国際派俳優の二人が前作に引き続き重要な役どころで出演しています。 🔷 劇場ならではの爽快感: 多彩なキャラクターたちが繰り広げる、一切妥協のない格闘アクションは、ぜひ大スクリーンで体感してほしい仕上がりです。 🎁 番組から嬉しいお知らせ(ムビチケプレゼント)本作の公開を記念して、映画鑑賞券(ムビチケ)を抽選で2名様にプレゼントいたします。 ▶ 応募方法: メールにて受付。件名に「ムビチケ希望」、本文にお名前、電話番号、番組への感想をご記入ください。▶ 宛先: 515@rkk.jp▶ 締め切り: 2026年6月8日(月)午後6時 🔶孤立無援の城で起こる連続殺人『黒牢城(こくろうじょう)』 2026年6月19日(金)公開  公式HP👉 https://movies.shochiku.co.jp/kokurojo-movie/ 直木賞を受賞した米澤穂信さんの大ヒット歴史ミステリー小説が、満を持して映画化されます。 🔷 世界のクロサワが描く初の時代劇: 監督を務めるのは、『スパイの妻』などで海外の映画祭でも高く評価されている世界の黒沢清監督。巨匠がキャリア初となる時代劇に挑んだことでも大きな注目を集めています。 🔷 戦国時代の「クローズド・サークル」: 織田信長に謀反を起こし、有岡城に立てこもった荒木村重の史実がベース。敵に包囲され、行き来が断たれた極限状態の城内で、奇妙な連続殺人事件が巻き起こります。 🔷 「安楽椅子探偵」としての黒田官兵衛: 謀反を起こした荒木村重を本木雅弘さん、地下の土牢に幽閉された軍師・黒田官兵衛を菅田将暉さんが演じます。自由を奪われた官兵衛が、牢の中から事件の真相を推理していく構図は、さながら名作『羊たちの沈黙』のレクター博士を彷彿とさせます。 実力派の脇役陣が固める重厚な演技合戦も含め、時代劇でありながら極上のミステリーとしても楽しめる傑作です。 🔶どん底の女性たちが仕掛ける一発逆転劇『マジカル・シークレット・ツアー』 2026年6月19日(金)公開  公式HP👉 https://magicalsecrettour.asmik-ace.co.jp 実際に起こった事件から着想を得て制作された、スリリングで爽快な日本映画です。 🔷 「闇バイト」から始まったビジネス: 莫大な借金を抱え、金策に奔走する主婦を舞台に物語は動きます。有村架純さん演じる主人公が、手っ取り早く金を稼ぐために引き受けたのは「シンガポールからの金の密輸」という危険な闇の仕事でした。 🔷 実力派女優陣による共演: 現地で出会う仲間に黒木華さん、南沢奈央さんという素晴らしい女優たちが集結。最初の密輸が成功したことをきっかけに、彼女たちは男たちの支配から脱却し、自分たちの力で密輸ビジネスを拡大しようと画策します。 🔷 痛快なシスターフッド映画: 単なる犯罪サスペンスに留まらず、理不尽な環境やダメな男たちから自立し、女性としての生き方と友情を取り戻していく姿が力強く描かれています。 🔶 まとめ:初夏の映画館は多彩なエンターテインメントの宝庫「今月ご紹介した3作品は、圧倒的なアクション、緻密な頭脳戦、そして人間ドラマと、それぞれ全く異なる魅力を持っています。快適な映画館の環境で、日常を忘れてどっぷりと作品の世界に浸ってみてください」と上妻さんは語ります。 お一人でじっくりと、またはご家族やカップルで、ぜひ劇場へ足を運んでみてはいかがでしょうか。 出演:映画解説研究者・上妻祥浩さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    13 min
  2. 徳田靖之弁護士が告発する『菊池事件』と再審制度の闇

    May 29

    徳田靖之弁護士が告発する『菊池事件』と再審制度の闇

    ――ハンセン病差別が生んだ死刑冤罪。私たちはなぜ、この事件を「知る義務」があるのか 刑事裁判のやり直しを定める「再審制度」の見直しをめぐる刑事訴訟法改正案が国会で審議される中、日本の司法の歴史において決して忘れてはならない一つの事件があります。 元RKKアナウンサーの宮脇利充氏が、ハンセン病をめぐる凄惨な冤罪事件を告発した徳田靖之弁護士の著書『菊池事件』(かもがわ出版)を紐解き、司法の「過ちを認めない体質」と、私たちが背負うべき加害責任について、江上浩子氏と共に解説します。 🔶 『菊池事件』とは何か――差別と偏見がもたらした死刑執行 1952年(昭和27年)7月、現在の熊本県菊池市の山中で役場の元職員が刺殺される事件が発生しました。犯人とされたのは、ハンセン病患者とされた男性(元被告人)でした。 当時、国や県を挙げてハンセン病患者を通報し、強制隔離する「無らい県運動」が激しく行われており、男性が「自分を通報した役場職員を恨んで殺害した」と強引に決めつけられたのです。男性は一貫して無実を訴え、再審請求を重ねましたが、3回目の請求が棄却された翌日の1962年9月、死刑が執行されました。 菊池事件再審弁護団の共同代表であり、福岡県の『飯塚事件』の弁護も務める徳田靖之弁護士は、国立療養所菊池恵楓園の入所者自治会機関誌『菊池野』に寄せた文章をまとめた本書の中で、長年の調査に基づき「この事件は完全なる冤罪である」と強く告発しています。 🔶 「防毒衣」と「箸」で扱われた被告――憲法違反の特別法廷 男性の取り調べと裁判のプロセスは、偏見と差別に満ちた、拷問に近いものでした。 拷問に等しい取り調べ: 男性は逮捕時、警察の拳銃で右腕を撃たれて複雑骨折し、大量出血していました。しかし、まともな治療はされず、簡単な消毒と鎮痛剤を与えられただけで、長時間にわたる過酷な取り調べにより自白調書が作成されました。 隔離された「特別法廷」: 裁判は通常の裁判所ではなく、菊池恵楓園内に設けられた仮設の「特別法廷」で行われました。そこでは裁判官、検察官、さらには弁護人までもが「防毒衣(白衣)」を身にまとい、証拠物を「箸」で扱うという、非人道的な差別の中で審理が進められました。 機能しなかった弁護権: 1審の国選弁護人は、無実を訴える男性を完全に無視し、公訴事実を一切争わずに検察側の主張をすべて認めました。事実上、弁護人がいないも同然の状況で死刑判決が下されたのです。 さらに、この男性は事前に九州大学医学部を訪ねた際、医師から「あなたはハンセン病ではない」と診断されており、お祝いの席まで設けていたという事実も残されています。 🔶 「憲法違反」を認めながら再審を拒む裁判所の論理 弁護団は、この特別法廷が憲法第13条(個人の尊重)、第14条1項(法の下の平等)、第37条(刑事被告人の権利)、第82条(裁判の公開原則)にことごとく違反していると主張しました。 これに対し、熊本地裁(中田幹人裁判長)が下した決定は、司法の驚くべき「後ろ向きな姿勢」を露呈するものでした。 熊本地裁は、男性を裁いた過去の裁判に「憲法違反があった」と明確に認めながらも、「それが再審を開始する(裁判をやり直す)理由にはならない」として再審請求を棄却したのです。 刑事訴訟法の中に「憲法違反で行われた裁判は再審しなければならない」という直接の規定がないことを盾に、国家による重大な人権侵害を事実上容認する決定でした。さらに、この決定文には「憲法37条3項」と記載すべきところを、存在しない「39条3項」と誤記するなど、いくつものずさんな間違いが含まれており、世論の大きな批判を浴びました。現在、弁護側は福岡高裁に即時抗告し、審理が続けられています。 🔶 裁判官が恐れる「死刑執行後の再審無罪」という厚い壁 日本司法において、死刑判決が確定した後に再審で無罪となった例(免田事件や袴田巌さんの事件など)は存在します。しかし、死刑が執行された後に再審が開始された例は、日本の裁判史上、過去に一つもありません。 徳田靖之弁護士はその理由を、同書の中で次のようにリアルに分析しています。 「万一、自分が再審開始を認めると、『国家が無実の人を殺してしまった』という、あってはならない恐ろしい事実を自らの手で明らかにすることになります。死刑制度の問題点が露呈し、制度の存続自体が崩壊しかねない事態を招くという現実は、裁判官にとって想像を絶する重圧(負担)となっているのです」 検察や裁判所が「自らの非を決して認めない」という組織の防衛に執着するあまり、無実の命の尊厳が闇に葬られ続けているのです。 🔶 まとめ:私たちに課せられた「知る義務」 現在、国会で行われている再審制度の見直しの審議は、国家が無実の人間の命を奪うという絶対にあってはならない悲劇を防ぐための、極めて重要な局面を迎えています。袴田巌さんの姉・ひで子さんをはじめ、多くの冤罪被害者家族もこの行方に注目しています。 徳田靖之弁護士は、本の結びで私たち社会に向けて、非常に重たい言葉を投げかけています。 「菊池事件のことは、悔しいほどに世間に知られていません。私は、ハンセン病患者たちを不当に社会から追いやった『社会の側』には、その加害責任において、菊池事件のことを正しく知る義務があるのではないかと思うのです」 過ちを認め、正すことこそが、司法への信頼を取り戻す唯一の道です。私たちはこの事件の真実と、現在進められている法改正の行方から、決して目を背けてはなりません。 出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    13 min
  3. 国旗をめぐる「表現の自由」と「強制」の境界線――自民党が推進する「国旗損壊罪」がもたらす社会の変容

    May 22

    国旗をめぐる「表現の自由」と「強制」の境界線――自民党が推進する「国旗損壊罪」がもたらす社会の変容

    自民党の作業チームが、自国の国旗(日の丸)を傷つける行為を処罰する「国旗損壊罪」の新設へ向けて方針案を大筋で了承しました。 一見、愛国心やマナーの問題のようにも思えるこの法案ですが、元RKKアナウンサーの宮脇利充さんは、「法制化によって社会の空気がどう変わるのか」という点に強い懸念を示します。聞き手はRKKの江上浩子です。 🔶 「国旗損壊罪」の骨子と、松野座長が語る立法趣旨 現在、自民党内で検討が進められている「日本国国旗損壊罪」の主な内容は以下の通りです。 処罰の対象: 実物の国旗を公然と損壊、除去、汚損する行為に加え、その動画をSNSで拡散する行為なども含む。 罰則: 2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金。 作業チームの座長を務める松野博一元官房長官は、「国旗に対する損壊行為が現実として発生している中、こうした行為を将来にわたって抑止し、国旗を大切に思う国民が不快に感じないようにするのが基本的な考え方だ」と述べています。 しかし、宮脇さんは「そもそも今、国会でわざわざ時間を割いて法案化しなければならないほど、国旗の損壊事件が頻発しているのだろうか」と、前提となる現状認識に疑問を投げかけます。 🔶 既存の法律で処罰は可能? 過去の事例から見る実態 国旗を傷つける行為に対しては、わざわざ新しい法律を作らなくても、現行の法制度で対応できるという事実があります。 宮脇さんは、1987年10月の沖縄国体において、平和運動家である知花 昌一氏が日の丸を引き下ろして焼き捨てた「沖縄国体日の丸焼却事件」を例に挙げます。 当時の法的な位置づけ: 1987年当時は「国旗国歌法(1999年成立)」ができる前であり、日の丸は法的な国旗ではありませんでした。 現行法での判決: 新たな罪名がなくとも、知花氏は建造物侵入罪、器物損壊罪、威力業務妨害罪により、懲役1年・執行猶予3年の有罪判決が確定しています。 つまり、他人の所有物である国旗を傷つければ、現在でも「器物損壊罪」等で十分に逮捕・処罰が可能です。 問題は、「自分が所有する国旗」を損壊した場合にまで罪に問うべきか、という点にあります。 🔶 「一般的な国民の感情」という言葉の危うさ 自民党の骨子案では、立法の目的を「国旗を大切に思う一般的な国民の感情を保護するため」としています。 しかし、ここには憲法に関わる重大な懸念が潜んでいます。 主観的な適用のリスク: 「著しく不快な感情を抱かせる方法」かどうかを、一体誰がどのように判断するのかという基準が曖昧です。 憲法との抵触: 強い国家抗議の意志として国旗を扱う行為は、憲法第19条の「思想および良心の自由」や、第21条の「表現の自由」に守られた領域ではないかという見方があります。 同調圧力の懸念: 法律で「一般的な国民の感情」を定義してしまうと、そこから外れる少数派を「一般的ではない」として排除・批判する社会の空気を作りかねません。 🔶 「強制はしない」という約束の行方 歴史を振り返ると、かつて政治が交わした「約束」が、時を経て形骸化していくプロセスが見えてきます。 1999年に「国旗国歌法」が成立した際、当時の小渕恵三総理大臣は「処罰をもって強制することは適当ではない」との方針を示し、野中広務官房長官も「敬愛や斉唱を強制するものではない」と答弁していました。しかし、その後の現実は異なります。 2004年秋の園遊会: 東京都教育委員(当時)の米長邦雄氏が、明仁天皇(現・上皇さま)に対し「日本中の学校において国旗を掲げ、国歌を斉唱させることが私の仕事でございます」と発言。これに対し天皇は「強制になるということではないことが望ましいですね」と、懸念を込めて笑顔で返されました。 2011年の大阪府の条例: 橋下徹知事(当時)のもと、大阪維新の会が提出した教職員への君が代起立斉唱義務化条例が成立。以降、起立して歌わない教員を再雇用しないなどの処分が繰り返されるようになりました。 「強制はしない」として始まった法制化が、段階的に義務化へ、そして今回の「処罰化」へと向かっている流れは、過去の歴史が証明しています。 🔶 まとめ:言葉の重みと、社会の変容への警戒 宮脇さんは次のように締めくくります。 「自分は国旗を燃やしたりしないから関係ない、と見過ごしてしまうのは危険です。この法律ができることで、『一般的な感情』から外れた人間を取り締まる寛容さのない社会へと、確実に一歩進むことになります」 愛国心や敬意は、刑罰という権力によって強制されるものではなく、一人ひとりの内心から自然に湧き上がるものであるべきだという、メディアとしても極めて重要な視点を提示する解説でした。 出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    13 min
  4. 「会話」と「対話」は決定的に違う。中学生が自ら欲した“一生モノのスキル”を育む「出南タイム」の試み

    May 15

    「会話」と「対話」は決定的に違う。中学生が自ら欲した“一生モノのスキル”を育む「出南タイム」の試み

    「会話」を「対話」へアップデートし、問題を乗りこなす力を育む 熊本市立出水南中学校では、生徒たちが主体的に他者と関わり、新しい価値を創造する力を養う「出南(いずなん)タイム」という独自の取り組みを推進しています。この活動の核心は、単なる情報のやり取りである「会話」を超え、互いの考えが混ざり合うことで新しい発見が生まれる「対話」の実践にあります。 田中慎一朗校長が語る、教育現場における「対話」の真意とその可能性について、RKKの江上浩子が詳しく話を伺いました。 🔶 会話と対話は違う――「化学変化」が生み出す新しい価値 出水南中学校が「総合的な学習の時間」を活用して取り組んでいる「出南タイム」は、自分の意見を広げ、深め、相手の考えに反応するスキルの育成を目指しています。田中校長は、本取り組みにおける「対話」を化学反応に例えて説明します。 対話の定義: 対応することによって、新しい価値や化学変化が生まれるプロセスである。 化学変化の例え: 一方が「水素」という意見を持ち、もう一方が「酸素」という意見を出した際、それらが混ざり合って「水」という全く異なる物質が生まれるような状態を目指す。 相互作用: 生まれた「水」にまた別の意見を掛け合わせることで、お互いに初期の価値観を超えた新しい価値を生み出し続ける。 🔶 問題をゼロにするのではなく「乗りこなす」 学校生活における人間関係の悩みや対立に対し、田中校長は問題を無理に排除するのではなく、その捉え方を変えていくことが重要だと説きます。 問題の不可避性: 人と人が関わる限り問題は生じるものであり、ゼロにすることを目指すのではない。 価値への変換: 対話を通じて問題の見え方を変え、そこから新しい価値を見出すことができれば、誰も不幸にしない解決が可能になる。 生徒のニーズ: 実際に生徒たちから「友達との仲直りの仕方を知りたい」「傷つけずに自分の気持ちを伝える力を身につけたい」といった要望が上がっている。 🔶 「行動」の裏にある「感情」と「ニーズ」へのアプローチ 「出南タイム」では、熊本大学とも連携し、「紛争解決学」の知見を取り入れた模索が続いています。 その中で大切にされているのが、生徒の表面的な「行動」だけでなく、その奥底にある「ニーズ」にたどり着く視点です。 三層の構造: 人のコミュニケーションには「行動」「感情」「ニーズ」の三層がある。 感情の正体: 行動(相手を傷つける、学校に行かない等)の裏には、寂しさや不安といった「感情」がある。 ニーズの探求: 感情のさらに奥には「認められたい」「自分を知ってほしい」といった、満たされていない本質的な「ニーズ」が隠れている。 対話の役割: 相手の話をまず聞くことでその「ニーズ」に触れ、そこからようやく自分自身の行動を見つめ直す「内省」が可能になる。 🔶 まとめ: 対話が培う「自ら成長する力」 出水南中学校が進める「出南タイム」は、単なるスキルの習得ではなく、生徒一人ひとりが問題に主体的に関わり、自分と他者を見つめ直す「場」を提供しています。 田中校長は、「問題について全員がそれぞれの立場で向き合う基礎体力がつけば、それは子どもたちが将来社会で活躍するための大きな力になる」と、その成長に強い期待を寄せています。 出演:熊本市立出水南中学校校長・田中慎一朗さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    13 min
  5. 1000億円超の市庁舎建設と「市民の不信」――いま求められる行政の透明性とは

    May 8

    1000億円超の市庁舎建設と「市民の不信」――いま求められる行政の透明性とは

    2026年5月現在、熊本市や八代市で大きな議論を呼んでいる「市庁舎問題」。巨額の建設費や不透明なプロセス、さらには汚職事件まで、市民の行政に対する信頼が揺らいでいます。 ライブ配信ディレクターの斉場俊之氏は、この問題の本質は「市民に向き合わない行政の姿勢」にあると指摘。AI技術の活用による情報の民主化こそが、解決への鍵であると語ります。聞き手はRKKの江上浩子です。 🔶 膨らむ建設費と相次ぐ不祥事が招く不信感 熊本市では桜町への新庁舎建設が進められていますが、事業費が発表のたびに上昇し、ついに1000億円の大台を超えました。一方で、八代市では市庁舎建設を巡るあっせん収賄容疑で市議らが逮捕されるという、あってはならない事態が発生しています。 経緯は異なりますが、市民が受ける印象は同じです。 🔷 「話がどんどん変わっていく」ことへの戸惑い: 熊本市の事例では、耐震性の議論や元庁舎の活用といった市民の声に対し、十分な納得が得られないまま「特例債の期限」というタイムリミットを優先して議論が締め切られた印象があります。 🔷 特定の利益への疑念: 八代市の不祥事は、特定の企業や個人が利益を得るために行政が歪められたのではないかという強い猜疑心を生んでいます。 🔶 巨額プロジェクトの陰で蝕まれる生活インフラ 斉場氏は、華やかなビッグプロジェクトが進む一方で、私たちの日常生活を支えるインフラがおざなりになっている現状に警鐘を鳴らします。 🔷 熊本市電のトラブル: かつての財政改革でコストを抑えた結果、インシデント(事故一歩手前の事態)や追突事故が多発し、運転手不足による減便も常態化しています。 🔷 地域の公共施設廃止: 八代市では、九千坊温泉センターや旧厚生年金会館などの廃止方針に対し、市民から猛反対が起き、小野市長がゼロベースでの見直しを表明する事態となりました。 「私たちの税金が、自分たちの生活を豊かにするためではなく、別の思惑で動いているのではないか」――そんな不信感が、市民の間に広がっています。 🔶 AIとデータの力で「お上と下々」の関係を脱却する このような状況を打破するために必要なのは、行政による圧倒的な情報の透明化です。斉場氏は、AIを活用した情報開示の迅速化を提案しています。 ▶ 議事録の即時公開: 従来の議事録作成には時間がかかりましたが、現在はAIによる文字起こしを活用すれば、会議の内容をその日のうちに公開することが可能です。 ▶ 建設的な議論の土台作り: 資料や議論の過程がすべて可視化されていれば、市民も感情的な反対ではなく、根拠に基づいた提案を行うことができます。 ▶ 市民自身の情報のキャッチ力: 行政に情報を求めるだけでなく、市民自身もホームページのパブリックコメントや最新のPDF資料を積極的に取りに行く姿勢が求められます。 🔶 まとめ:将来への「投資」と納得感 「浪費を投資と思わせるまやかしがあってはならない」と斉場氏は語ります。 何でも反対するのではなく、何が必要で何が不要なのかを見極めるためには、丁寧なプロセスと正確な情報が欠かせません。行政が最新の情報を出し続け、市民がそれを注視し、議会が機能する。この当たり前の循環を取り戻すことこそが、未来の世代にツケを回さないための唯一の道と言えるでしょう。 出演:ライブ配信ディレクター・斉場俊之さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    13 min
  6. 5月の映画は「再会」と「情熱」が鍵。上妻祥浩さんが選ぶ、GWから初夏を彩る注目3作

    May 1

    5月の映画は「再会」と「情熱」が鍵。上妻祥浩さんが選ぶ、GWから初夏を彩る注目3作

    ――「プラダ」20年後の続編から、光浦靖子が英語で魅せる格闘ドラマまで 映画解説研究者の上妻祥浩さんが、5月公開の強力なラインナップを厳選しました。 今月のキーワードは「時を経て磨かれた輝き」。20年前の伝説の再集結や、90年代の熱狂を呼び覚ます実話など、世代を超えて楽しめる作品が揃いました 。 聞き手は、RKKの江上浩子です。 🔶 働く女性のバイブルが20年ぶりに帰還! 『プラダを着た悪魔2』 (5月1日公開)公式サイトはこちら👉 https://www.20thcenturystudios.jp/movies/devil-wears-prada2 2006年の公開以来、世界中の女性を熱狂させた前作から20年 。待望の続編がついに幕を開けます。 オリジナルキャストが奇跡の集結: カリスマ編集長ミランダ役のメリル・ストリープ、かつてのアシスタントで現在はジャーナリストとして活躍するアンディ役のアン・ハサウェイらが、20年の時を経て再び相まみえます 。 ファッション誌の危機を救え: ジャーナリストとなったアンディが、かつての古巣であるファッション誌『ランウェイ』の存亡をかけた窮地に立ち向かう物語です 。 20年という「熟成」の味わい: 俳優陣が実際に年齢を重ねたことで、キャラクターの成長と変わらぬ個性が絶妙な味わいを生んでいます 。 「1作目を見てファンになった世代はもちろん、その後に生まれた若い世代にとっても、働くことの意味やファッションの魔法を感じられる最高の続編です」(上妻さん) 🔶 伝説の格闘家、マーク・ケアーの魂に迫る 『スマッシング・マシーン』 (5月15日公開)公式サイトはこちら👉 https://happinet-phantom.com/a24/smashingmachine/index.html 90年代の日本で熱狂を巻き起こした総合格闘技「PRIDE(プライド)」。 その中心にいた「霊長類最強の男」こと、マーク・ケアーの実話に基づく物語です 。 肉体と心の限界に挑む: 主演のドウェイン・ジョンソン(V・ジョンソン)が自ら製作も務め、最強を追い求める一方で心を蝕まれていく格闘家の苦悩を真正面から演じます 。 豪華な「日本」の布陣: 大沢たかおさんが出演するほか、布袋寅泰さんが本人役で国歌演奏を披露するなど、日本でのシーンも見どころです 。 光浦靖子さんの驚異の英語劇: 通訳役として出演する光浦靖子さんは、東京外国語大学卒業の語学力を活かし、ほぼ全編英語のセリフを流暢にこなし、一人の役者として真剣な演技を披露しています 。 「強さの裏側にある孤独や葛藤を描いた、胸に迫る人間ドラマです。アメ横を歩くエミリー・ブラントの姿など、意外なシーンにも驚かされます」(上妻さん) 🔶 二重の謎が交錯する、堤幸彦ワールド全開 『ミストリー・アリーナ』 (5月22日公開)公式サイトはこちら👉 https://movies.shochiku.co.jp/mysteryarena-movie/ 推理小説を題材にしたクイズ番組を舞台に、虚構と真実が入り乱れる緻密なミステリーです。 異色の司会者と天才少女: アフロヘアでハイテンションな司会者を演じる唐沢寿明さんと、回答者として参加する天才少女役の芦田愛菜さんによる、スリリングな謎解きバトルが展開します 。 堤幸彦監督の真骨頂: 『トリック』などのヒットメーカー、堤幸彦監督が手がける本作は、番組内の謎解きと、その裏側に隠された真実という「二重の謎」が仕掛けられています 。 超豪華な回答者陣: 玉山鉄二さん、そしてミステリーの女王と呼ばれる作家役で浅野ゆう子さんが出演。一癖も二癖もある登場人物たちが、予測不能な結末へと導きます 。 「心地よいひねりが効いた、堤監督ならではのエンターテインメント。最後まで先が読めないワクワク感を、ぜひ劇場で体験してください」(上妻さん) 🔶 まとめ:5月は映画館が「最高の社交場」になる 「GWから初夏にかけて、これほど特色豊かな作品が揃うのは珍しい。家族で、カップルで、快適な映画館の環境で楽しんでほしいですね」(上妻さん) 。 新緑の季節、日常を離れてスクリーンの向こう側の情熱に触れてみてはいかがでしょうか。 出演:映画解説研究者・上妻祥浩さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    13 min
  7. 県が出したダム広告は「ミスリード」か?――川辺川ダム建設をめぐるデータと事実の不一致を問う

    Apr 24

    県が出したダム広告は「ミスリード」か?――川辺川ダム建設をめぐるデータと事実の不一致を問う

    今回のテーマは、熊本県が2026年2月に掲載した「川辺川ダム建設」に関する大規模な新聞広告をめぐる波紋です。新年度が始まった4月16日、この広告の内容に根拠がないとして、市民団体が県に抗議を行いました。 宮脇利充氏は、税金を使った広報の在り方と、県が提示するデータの正確性に強い疑問を投げかけます。 🔶 税金で「議論の割れる主張」を一方的に発信していいのか 問題となっているのは、2026年2月21日付の熊本日日新聞に見開き2面で掲載された熊本県のカラー全面広告です。 「住民の命と地域の宝である清流を守る」という見出しで、ダムの予想完成図や治水効果を強調するグラフが多用されていました。 原資は税金: 議論が真っ二つに割れている事業について、税金を使って一方の立場(行政)を正当化する手法には、公平性の観点から慎重であるべきです。 ミッションか世論誘導か: 県は「分かりやすく伝える義務がある」と考えますが、それが正確な事実に即したものでなければ、読者を誤った方向へ導くことになりかねません。 🔶 2020年7月豪雨の「真実」との食い違い 広告では「ダムがあれば被害を防げた」という趣旨の説明がなされていますが、宮脇氏は市民団体による詳細な調査結果をもとに反論します。 「令和2年7月豪雨で亡くなった50人の方々の死因を市民団体が調べたところ、そのほとんどは球磨川本流がピークに達する数時間前に起きた、支流の氾濫や斜面崩落が原因でした。県はこの事実関係を自ら調査しておらず、反論できないはずです」 雨量の実態: 当時、川辺川ダム建設予定地の上流部にはそれほどの雨は降っておらず、仮にダムがあったとしても結果は同じだった可能性が高いとされています。 「ブレンク」の12年間: ダム計画が中断していた期間に本来やるべきだった「田んぼダム」などの流域治水対策が手つかずだったことが、被害を招いたという側面も無視できません。 🔶 「データはない」という国交省――置き去りにされる環境への影響 県が進捗を確認するために開催している「進捗を確認する仕組み会議(第4回)」でのやり取りからも、行政側の準備不足が露呈しています。 環境への懸念: 自然観察指導員熊本県連絡会の鶴翔子氏が「水温の変化がアユやエサとなる珪藻類に与える影響のデータ」を求めた際、国交省の担当者は「今はデータを持ち合わせていない」と回答しました。 砂防ダムの問題: 本体のダム湖に土砂を入れないために建設される無数の砂防ダムが、河川を分断し生態系に致命的な影響を与えるリスクも指摘されています。 🔶 今日ここを持ち帰る:行政広報に飲み込まれない5つの習慣 「広告」と「記事」を区別する: 行政が出している広告は、あくまで「その組織の立場」からの主張であることを念頭に置きます。 死因や雨量などの「一次データ」を疑う: 「ダムがあれば防げた」という結論だけでなく、具体的な被害のタイミングや場所がどうだったかを確認します。 「不都合な事実」の有無をチェック: メリットだけでなく、環境への悪影響や過去の不作為(流域治水の遅れ)が語られているかを見極めます。 「共同検証」の拒否に注目: 熊本県知事が市民との共同検証を「有識者の見解を否定することになる」として拒否した姿勢など、対話の拒絶がないかを注視します。 「データ持ち合わせず」の意味を知る: アセスメント(環境影響評価)が不十分なまま事業が先行していないか、議事録などで担当者の発言を確認します。 「データを持ち合わせていないのに、治水効果だけを強調する。その不誠実さが、市民の不信感を生んでいるのではないでしょうか」(宮脇利充) 🔶 まとめ 「住民の命を守る」という大義名分の下で行われる広報活動が、果たして多角的な議論を尊重したものになっているのか。 宮脇氏は、行政が自分たちの都合に合わせた「物語」を作るのではなく、市民と共に痛みを伴う検証を重ねることこそが、本当の意味で未来に清流と安全を届ける道であると結びました。 出演:元RKKアナウンサー・宮脇利充さん/聞き手:江上浩子(RKK)

    13 min
  8. 「第三者委員会」の限界  いじめ調査の知られざるリスクとは?

    Apr 17

    「第三者委員会」の限界  いじめ調査の知られざるリスクとは?

    2026年4月、教育現場では新年度が始まりましたが、いじめ問題を巡る「調査」の在り方については今なお大きな課題が残されています。 熊本市立出水南中学校の田中慎一朗校長は、いじめの重大事態が発生した際に設置される「第三者委員会」について、その公平性や手続きの不備といった、現在の制度が抱える「歪み」を指摘します。聞き手は、RKKの江上浩子です。 🔶 「第三者委員会」が直面する、人選と公平性のジレンマ いじめ防止対策推進法では、いじめによる「重大事態」が発生した際、被害者側の希望や行政・学校の判断により「第三者委員会」を設置することが定められています 。文字通り「第三者」が客観的に事実を調査する仕組みですが、田中校長はその「人選」の段階から難しさがあると言います。 人選の不透明さ: かつては教育委員会(行政)がメンバーを選んでいたため、「身内や都合の良い人間を選んでいる」という批判がありました 。 「第三者」の定義の揺らぎ: 現在は弁護士会や心理士会からの推薦を受ける形が一般的ですが、一方で被害者側の意向が強く反映された人選が行われるケースもあります 。 選任の曖昧さ: 公的な推薦を得る義務などの厳格な規定がなく、運用が自由に行える現状があり、委員の主義主張が調査に反映されやすい構図になっています 。 🔶 裁判とは異なる「手続き保障」の欠如 田中校長が特に懸念しているのは、調査プロセスにおける「公平性」です。裁判であれば原告と被告の双方が等しく主張し合い、不服があれば上訴する権利(手続き保障)がありますが、第三者委員会の枠組みは異なります。 反論の機会の乏しさ: 申し立てられた側(加害者とされる側)も聞き取りは受けますが、あくまで調査委員の文脈に沿ったものになりがちで、十分な弁明や反論の手続きが保障されていません 。 不服申し立ての格差: いじめ防止対策推進法では、被害者側は委員会の結果に納得がいかない場合、首長部局に対して再調査を申し立てることが可能です。しかし、申し立てられた側には同様の権利が認められていないのです 。 「裁判のような双方が言い合える場とは異なり、第三者委員会では一方の権利(被害者救済)が優先されるあまり、もう一方の手続き保障が置き去りになっている恐れがあります」 🔶 「非公表」に埋もれる名誉回復のチャンス 第三者委員会の設置は大きく報じられる一方で、その「結果」が市民に伝わらないケースが多々あります。これが、申し立てられた側の「名誉」を著しく傷つける実情を生んでいます。 ▶ 報道の偏り: 委員会の立ち上げはニュースになりますが、調査の結果「いじめがなかった」と判断された場合でも、その結果が非公表になれば市民は真相を知る術がありません 。 ▶ 名誉回復の困難さ: 加害者という疑いをかけられた側は、事実に反する結論が出たとしても、それを公に否定し、名誉を回復するチャンスを失ってしまうのです 。 また、実務面でも「委員のなり手不足」という深刻な問題が起きています。税金を原資とする報酬は弁護士の通常業務に比べて非常に低く、長い時間を費やしても結果が非公表になれば、専門家としての労力が社会に還元されないという空虚さを生んでいます 。 🔶 まとめ:被害者救済と公平性のバランスを求めて 田中校長は「被害者救済が最優先であることは大前提だ」とした上で、現状の「第三者委員会」というネーミングが持つ「絶対的な公平性」というイメージに警鐘を鳴らします 。 「第三者が調査したからといって、そのすべてが絶対的な事実とは限りません。誰かを守るための仕組みが、別の誰かを深く傷つけてしまうリスクについて、私たちは共通認識を持つ必要があります」 海外のように、被害者救済の仕組みと、事実をジャッジする仕組みを分けるといった「手続きの適正化」への議論。 いじめ問題を誰もが納得できる形で解決するためには、表面的な調査に留まらない、より高度な制度設計が求められています。 出演:熊本市立出水南中学校校長・田中慎一朗さん/聞き手:江上浩子(RKK)

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エンタメ・教育・ITの専門家が気になる話題を徹底解説!! 第1金曜日・・・映画解説・研究者 上妻祥浩さん 第2金曜日・・・ライブ配信ディレクター 斉場俊之さん 第3金曜日・・・熊本市立出水南中学校 校長 田中慎一朗さん 第4・5金曜日・・・元RKKアナウンサー 宮脇利充さん ◆WEB https://rkk.jp/515news/ ◆メール 515@rkk.jp ★地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4    AM1197で、毎週金曜日 午後5時15分から放送中。是非生放送でもお聴きください。

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